映画『コクリコ坂から』★自分の想いはこうして届く、誰かに……
公式サイトです。http://www.kokurikozaka.jp/
ネタバレ雑感です。(本当の真実は内緒(^_-)-☆)
ジブリ作品は、さほど添わなかった私めですが、
これは、予告編で異母兄妹と知り
そのわけアリに惹かれて鑑賞しました。(不純な動機か?^^;)
原作は少女マンガからだそうで、コクリコという名前も、そこかららしい。
(よくはわかりません><)
①時代は、1963年。
1950~53年に朝鮮戦争。1960年に安保闘争。
1964年に東京オリンピック開催という時代背景です。
洗濯機はグルグル手回しで、脱水。炊飯はガス釜。
家事が楽ではなかった時代に、高校生の海
(メルと呼ばれる~フランス語で洒落てますねェ)が下宿を切り盛りしている。
父は朝鮮戦争で戦死。母は勉学のために家を出たらしい。
祖母は、家事を主に、メルに任せているようですが……
(↑憶測ですが、昔、いいご身分の奥様は、使用人が家事をしたので、
自分では出来ない方もいると聞きました。それ??)
あと、ガリ版。
鉄筆で削って書くんです。やったことあります?(笑)
その時代の片鱗を知る人(私含む)には、ちょっと懐かしい。
②古い部室棟=“カルチェラタン”の取り壊し騒動
カルチェラタン~フランスの学生街の名前をつけるのも、洒落てますねェ。
(母校の旧校舎が思い出されました。
鳩が住み着いていたので旧(鳩?)校舎は、ハト小屋と呼ばれていました。
部室が主でしたが、私が入学したときには教室として3つ使われていて、
私もその教室でした。明治時代の古い建物で、その年に取り壊されましたが、
やはり取り壊しには惜しむ声はあったそうです。
カルチェラタンは、大イベントの大掃除で生き返りますが、ハト小屋のほうは
学校のカイダンではありませんが、あの階段は、崩れそうで怖かったな…。
足を踏みしめると、ズレるんです……。
あの階段を歩けば、取り壊しには賛成となったでしょう。
明治村への移転はなりませんでしたが、車寄せのみ残されました。)
そんな想い出がよみがえりました。
③「風間君と、うまくいくとイイね!」
“まるで安っぽいメロドラマだ”と予告編やテレビ宣伝でも、先制してしまうのは
ズルイんじゃないか…とも思いましたが……^^;
異母兄と知らず、想いを傾けていくメル。
この頃の想いは、真っ赤な情熱のバラでなくて、淡いのですよね。
うす桃色で、ほんのり心に染まっていく……
それを、はっきりと自覚しようとする自分と
なにやら、恥ずかしくて、ボカしておこうとする自分がいる……
二人乗りの自転車で、坂道を下っていく、恐いくらいのスピードは
加速していく恋心のようで、ドキドキしてしまう………
でも、好きな人をモノにするゾ!なんて、ドン欲さは、そこにはありません。
“うまくいくとイイね……”
メルたちを、なんとかしてあげたくなる、いいセリフだと思います。
④信号旗に託した想い
父親の帰還を願い続けながら、毎日、信号旗を揚げていたメル。
どうやら、誰かが、返信旗を揚げていたらしいことを、あとで知ります。
この信号旗の“妙”が、良かった。(簡単ないきさつではないということ!)
父と風間君とメルの“本当の真実”(←ミソ☆これは内緒)を知りに
船に乗ったメルが、真実を知ったあとで(安メロじゃないほう)
自分の揚げた旗を、初めて船から見る………
自分の想いは、こうやって、届くんだな~と想う………
そして、返信してくれた人がいたんだな~と想う………
(しみじみしてしまったよ……)
父の変わりに風間君と出逢った、という意味を、
メルはもう一度かみしめたと想います。
いくつもの真実を知って、悪かったのか、良かったのか……
でも、どうしようもないといえば、やっぱり、ない………
けれど、自分を案じてくれる誰かが揚げてくれる“旗”のようなものを
その時々で見出して、それに自分も応えるように、
生きていくものなのかもしれませんね…………
叶うことばかりではないけれど、叶わぬことばかりでもなさそうでしょ?
~~~
恋とは、ムリに、真っ赤な激情のバラにして、
トゲを刺しまくらなくていいんですね…^^;
作品が、安っぽい悲恋の匂いで終わらないのが良かった。
うす桃色の淡い純愛を、スーっと保ちながら、あとは潮風に任せてくれました。
絵もきれいで良かったですが、どなたかが仰ったように
若き日の吉永小百合さんの実写でも、見てみたいような風情でした☆

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