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映画『麒麟の翼 ~劇場版 新参者~』★それは白い折鶴の翼に……

公式サイトです。 http://www.shinzanmono-movie.jp/index.html
作品について http://cinema.pia.co.jp/title/156869/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。




原作者自らが最高傑作と豪語するだけのことある、謎解きのみならず
謎を解くことが、人間関係のヒモを解いていく、面白さと深さが心地よく
ラストは、ナットクできるところに着地した作品だと思いました。
(以下、結末ふれずに、雑感です。)



製造本部長だった男の殺人事件。
殺された男と容疑者の周辺の捜査から、彼らが、同じ会社の上司と部下ということがわかり
なりゆきで、その会社に、“労災かくし”があったことが発覚します。

この“かくし”が、1つ、ミソでしょう。
闇に葬る、水に沈める………
無かったことにしようとしたことは、消えることなく、あとで
ずっと消えることのない、傷やわだかまりになっていくもの……

そして、意図してか知らずか、人には、知られずに“かくし”て、行わざるを得ない物事もあります。
その人の感情を逆なでしないように、
いつか、知らしめる日が来ることを胸に……

そして、七福神めぐり☆
賽銭箱に奉納された、色とりどりの千羽鶴☆

事件現場が日本橋だから、聞き込みも、日本橋界隈。
お江戸情緒のあるお店や小道が見られるのも、心なごむものです。

折鶴は、白い折鶴が、殺された男の手から、羽ばたくように落ちていくのが印象的です。

なぜ、白なのか?を思ってみた。

被害者と加害者をめぐる家族たちが、親しい関係にも関わらず
当事者たちについて、知らないことが多いことに、気づかされる。
それは、捜査官・加賀の父とのことにも重なって、念が入っている。

最期を迎えた人が、伝えたいものは何だったのか…?
生き残ったものは、何を受け止め、どうすべきなのか?

こじれたり、わだかまったりしたことがあると
素直に、物事を進められないことがある。
くすぶったものが、汚れとなってこびりつき、それが、心にひっかかって、
出直そうとすることを、妨げてしまう。

それは、悪いコトだけではなく、
世の中はそんな甘いものじゃないから…と、輝かしい希望にまで、影を落として
その道を閉ざそうとすることも……

けれど、だからこそ、そこで
白い折鶴が、まぶしく感じられたのだ。
まっさらな、汚れのない白に。

過去を悔い、やり直すこと。
償いきれなくても、まっさらな邪心のない心で。
何ものにも汚れていない、純白の真心で…………。

“麒麟の翼”
日本の道の起点にある麒麟像は、そこから、どこにでも飛び立てよとの願いが込められていると言う。
そして、
そこで、倒れた男の手から、飛び立った、白い折鶴も
新たな希望の翼の1つとして、飛び立ったのだ………と思えたエンディング。



どうなるんだろう??という王道の推理モノに
血のかよった家族たちの物語。

犯人を知ることよりも、真実がわかっていくことが面白い☆








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テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

映画『東京タワー』(2004年)★それが叶わぬ恋であればこそ、今……

作品について http://cinema.pia.co.jp/title/11023/

映画レビューしました。(ネタバレ表示にしています)
http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyem/id320646/rid150/p1/s0/c1/



アンゲロプロス監督の死去にともない、映画『永遠と一日』を思い出しました。

“永遠”
恋愛も、そうであってほしい……でも……

古い作品ですが、『東京タワー』(2004)で、雑感しました。




テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

映画『ALWAYS 三丁目の夕日』★何十年もたって思うこと~雑感です。

143606_4.jpg


作品について http://cinema.pia.co.jp/title/13396/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。

以下、ただ雑感です、(^^)/

この雑感は、堤真一さんが
「東京オリンピックだああ~!」とおっしゃる『‘64』のほうではなく
第1作目のほうです。今頃、やっと、1作目を観賞^^;
実は、以前、途中で挫折してしまったので
2回目で、やっと終わりまで観ました。
1回目のときは、感動にたどりつけなかったのですが
今回、じんわりすることができました。
きっと、この感じで、2作目・3作目と続くのでしょうから
『‘64』も、きっと、温かいのでしょうね。

不思議なもので、何十年も前のことが
ただ、懐かしいだけでない、特別な愛着をもって
蘇らせたい想いに、最近、とみにかられています。^^;
その不思議さは、たとえば、流行歌。80年代あたり。
当時大好きだったアーティストはもちろん、そうでなかった人たちの曲まで
なぜか、聴きたくなるのです。

たとえば、マッチ。(近藤真彦さん)
自分は、ファンだったわけでもないのですが、友達がファンでした。
マッチというと、彼女のことを思い出し、当時のことが蘇ります。

昔のこと。ノスタルジーは誰にでもあるのでしょうが
昔を振り返るだけではダメだ!もっと先を見ないと!
とおっしゃる、前向きな方もいます。
それも、そうだろうと思います。

けれど、自分で美化しているかもしれないと思いながらも、あるときから、
無性に昔が懐かしく、昔のことを話したり
昔の歌を聴いていると元気になっている自分がいました。
これは、理屈ではないんです。

『‘64』のほうの、東京オリンピックですが、それにも、
特別な想いを抱いている年代の方は、いるのではないかと思います。



私のアルバムには、東京オリンピックの記念ハガキが、何枚か貼ってあります。
私は、赤ちゃんだったので、母が貼ったのでしょう。
戦後の日本復興から、ついには、オリンピック開催になったということが
大きな明るいニュースだったのだろうと思います。
最初の子供である私のアルバムの途中に
記念ハガキをはさんだのは、私の人生の途中に
そんな大きなニュースがあったことを、残してくれようとしたのかもしれません。



井戸水を組んで、土間で台所をしていた当時のすべてが
古き良き時代だったわけではないと思いますが
過ぎてみれば、いいことだけが思い出になると
昔、父が言っていたなあ~などと思うと
ただ、ノスタルジーの温もりだけでも
それはそれでいいんじゃないかと思えてきます。

本作では、そんな懐かしさが、感動になってくれたようです♪

さしあたって、2作目を観てから、3作目を観ると思いますので
だいぶ先になりそうです(笑)。



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テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

映画『永遠と一日』★明日が、たった一日しかなくても…

 
 

映画レビューしました。(ネタバレ表示なし)
 
 
ネタバレと言うよりも、こんな感じ方でいいのかどうかもわかりません><
が、しみじみと思うところある作品でした。
雑感でしたね……><
 
 

テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

映画『突然炎のごとく』(1961年)★3人のバ〇モノ^^;(by村人)に見入ってしまう~雑感です。

作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/7020/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。


原題『ジュールとジム』からは、うかがい知れない女性の存在~カトリーヌ~を、
邦題が見事に飾っています。
突然、炎のごとく、どうしたのか……?
その前に………

以前、実家の隣には、夫婦と夫の愛人が同居する、という奇妙なことがあったので親友ジュールと妻カトリーヌのところに、ジムと言う男性が同居してしまうという、この設定そのものには
驚きはしませんでしたが^^;、村人は、“3人のバカモノ“と呼んでいた、ということなので
この3人の状態が普通ではなく、正当化するつもりもないと言うことは、確認できます。

『ジュールとジム』は、カトリーヌという1人の女性を愛してしまうのですが
ジュールがカトリーヌと結婚します。
しかし、カトリーヌは、別の男性とも親しくなってしまい、失いたくないジュールは、親友のジムと結婚してくれれば
カトリーヌと別れても、離れなくて済むと思うのです。
(何を言っているか、わからないですよね………^^;)

ジャンヌ・モロー演じるカトリーヌが、恋多き女なのです。
結婚うんぬん、関係ないのです。
身持ちが悪い、と言えばそれまで……

いくら、捕まえようとしても、捕まえられない女性を、追い続ける男性たち。
その男性心理は、私には、わかりかねますが^^;
そういう光景、ありますよね…………。

たとえば、Aさんに気に入られたくて、Aさんのすることを肯定したり、絶賛したり
Aさんとの約束や予定は、何よりも優先して、
Aさんが、自分のほうを向いてくれるようなことを、気をきかしてやったりしたからといって
Aさんが、自分を気にかけてくれるわけでもなくて
ほとんど、Aさんとの約束にはルーズなのに
頼むときだけ、「Aさ~ん、〇〇してくれな~い?」と、馴れ馴れしい、B子のほうにばかり
Aさんは、合わせようとしていることに、気づくことがある。
(つまりは、自分より、B子に魅力があるから、と言うことなんだろうけど……^^;)


そのような、奔放=どこにどうなっちゃうかわからない=な女性のほうが、追いかけ甲斐が、あるのでしょう……か?


突然、心に隙間が空いてしまうようなカトリーヌの隙間を、気分しだいで
愛人や夫が埋めているような光景も
奔放というほど活発なものでもなく、自由恋愛というほど観念的なものでもなく
愛欲というほど、地獄絵図でもないのは………

もしかしたら、それが、女性の性(さが)だから??
と思えてしまうのは、ジャンヌ・モローの、強そうだけど、どこか脆そうな女性美のせいなのか?…………



「ねえ、ジム、話があるんだけど……」
自分に、特別な話があるんだ、とキレイな女性に言われたら、ついていってしまいますよね。
そして、その場をすっぽかされても、懲りませんよね……^^;
(個人的には、懲りてほしい……^^;。几帳面に、あなたを愛する人についていってほしい!)
だから、また、ついていってしまうの……

男性にしてみたら、あなただけよ、ひし!という女性は、重たいのかもしれませんが^^;
ヒョイヒョイと、男性を変える女性にも、注意ですよ。
なぜなら、そのような場合、自分はヒョイヒョイでも、相手には、それを許さないから。

あなたは、私だけのもの。別の女の存在は許さない。

だから、突然、ああなって終わる。
いつか、破綻しなければ終わらない……
三角以上の関係は、たいてい、そうなのかも……と思う。

奇妙だけど、見入ってしまう作品☆





テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

映画『恋の罪』★自らの欲望の内臓を~雑感です。



公式サイトです。http://www.koi-tumi.com/index.html
作品について http://cinema.pia.co.jp/title/156433/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。


“東電OL事件”から着想を得たそうですが、事件とは無関係のこととして、鑑賞したほうがよさそうです。
オゾマシイです……。
作品を気に入られた方には、本当に申し訳ありませんが
作品が、遠慮ないオゾマシサで攻めてきたのなら、私も、それに応えたいと思います。
ただし、べール1枚くらいは着せて、雑感させて頂きます。
私は、ただ、下品な映像を見せられたのがイヤだというわけでは、ありません。
このオゾマシサは、作り手もわかって仕組んでのこと。
ハナから、ゲテモノを美化して解釈してもらおうとは、思っていないのはわかります。
(以下、内容にふれています



作品から思い出したのは、女はみな娼婦だ、と言った人がいたことだった。
乱暴な意見だとは思っているが、
生物(せいぶつと呼んでも良し、ナマモノと呼んでも可)の性(さが)では、
大なり小なり、そういうこともあろう。

見せているのは、3人の女たちの性行動 では簡単すぎるか。

*専業主婦
~彼女の場合は、昼ドラにもありそうな、基本パターンかもしれない。
(細かく分ければ、夫(パートナー)以外に求めるものが、人それぞれ違うけれど。)
この主婦の場合は、夫の代わりが欲しいのではなく、夫自身との関係の改善を他に求めていくうちに、オゾマシイ女になってしまって、戻れなくなってしまう。

*大学準教授
~父親・母親とのそれぞれの関係が、彼女を、オゾマシイ女にさせてしまったらしい。彼女は“城”を捜し求めるうちに、そうなってしまったというのだが、彼女は、すでに城の牢獄に自分から飛び込んでいってしまい、そこからそこにも抜け出せないまま、牢獄で、もがくばかりのようにも見える。

彼女は、言葉に意味をもたせようとすることが、性行動とつながっているようなのだが、なぜ、性行動なのかがわかりかねるのです……。生物(ナマモノで可)だと、行きつくところがそこだからなのか??そこに持ってくる方が、簡単だからなのか?それは、オゾマシサでもあり、扱いようによっては人間賛歌にもなり得る、アイテムだからなのか???
でも、ここでは、賛美にしてほしいとは思っていないのは、潔いところ。

単純に、昼はエリート・夜は売春婦という設定で、
彼女をエリート=大学准教授にしたのかと思うのだが
自分の講義を持てる准教授と言う立場は、
からだを張って“城”を捜さなくても、講義という自分の城を、すでに、持てているとも思える。

(自分の名前で講義するのは、独壇場です。講義内容を自分で組み立てて、自論を展開できるのですから。自分勝手なことだけを言っていいというわけではないとしても、そういう教授陣もいますよね。自分の講義室だけでなく、公の試験にも、自論を正解とする問題を出して、物議を醸しだす人さえいる。)

けれど、オゾマシサの中に自分を解放する、ということは、特別なことではないので、
“城”の入り口でも出口でも見つかるといいね、とは思いながら違和感はない。
ふてくされたり、ヤケになると、人は高尚な道よりも、踏み外すほうを選ぶ。
優等生がグレる。それもそう。自分をなぜか、貶めたくなる。

ボロボロに傷ついたとき、本来なら、傷口をいやす方法は、優しさなんだと思うけれど、
もはや、優しさが得られないと知るからか、もっともっと傷つきそうな方向に、
自分を追いやってしまうもの。女なら、阿婆擦れるほうへ、アバズレるほうへ……。
もっともっと傷つくのに、それが快感だと思い込みたい。
自分が最高に傷ついた痛みを忘れるには、もっともっと苦しい痛みでしか、
忘れられないからなのか……………?
もう、何も失いたくないから、自分の身一つしかない存在になろうとするのか……?

前述の専業主婦は、この准教授の前座あるいは台座のようだったか。

*婦人警官~作品をめぐる殺人事件の捜査員というだけでなく、彼女にも、オゾマシサの一端を担がせる。
彼女にまで、違和感と嫌悪を感じさせる性行動には、ヤリ過ぎと思う……
けれど、あえて言うなら、それが、普遍性か?
どこにでもある。どの女にもある。そう思わせる。
それもまた、オゾマシイ……




作品で感じるのは、何度も何度も 何度も何度も
同じようなパターンが、繰り返されること。これでもか、これでもか、これでもか……と
そのくどさで、思い込まされていきそうなのが、イヤ……。

そして、オゾマシイ女たちを観ていって、
1番、オゾマシイものを、ラストに見せられた気がする。(それも、女だ……)

知らないうちに、どこかに連れ出され、ふと、わが身を振り返らなければ
自分は、今、“城”を捜そうと思うこともなく
言葉の意味を、求めようとすることもなく
時間で仕事を終えて、スーパ―で買い物をして、夕食をとって、家の片づけをして
あとは、静かに眠りにつくほうが、人として幸せだと、あえて
この作品から、感じることもないのだけれど、強いていえば、こう思う。

自らの欲望の内臓を、えぐり出すことはない。






映画『グッド・ドクター 禁断のカルテ』★このバッドドクターは性格<おツムが…雑感です。

公式サイトです http://good-dr.com/
作品について http://cinema.pia.co.jp/title/157992
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。


感染症の専門家になりたいとの熱意を持っている、若きドクター。
ある日、腎臓の感染症(腎盂腎炎)になった若い女性が入院し
担当医になったのだが……



医療サスペンス 禁断のカルテ なのに 『グッドドクター』 という逆説的なタイトル!に
期待してしまったのですが、ゴメンなさい……
フィクションだとして見ても、もしそうなら、このドクターは浅慮すぎで
ただの物語の設定としても、違和感が先にたち、説得力がないように感じてしまいました><
(すみません、以下、ネタバレで愚痴です。個人の感想ということでご了承くださいませ。
要反転。)


このドクターは、カワイ子ちゃんが(エルビス・プレスリーのお孫さん♪)
入院したので退院してほしくない、との理由で
彼女が治らないように、薬や注射、検査結果をすり替えます。

設定の 何が納得できないかと言うと、
一緒にいたいから、入院を長引かせる←コレ、バ〇でしょう??
ドクターなら、患者さんを早く治すことが腕の見せどころのはず。
カワイ子ちゃんには、自分が名医であることをアピールしたいもんなんじゃないですか?

(コックさんなら、美味しいものを作って、食べてもらいたいですよね。
長く店にいてほしいからと、ダラダラ作って待たせて、冷めたマズイものを食べさせたいとは思わないと思う。そんな感じか。)

自分が担当医でなければ、ドクターとしての責任から離れた立場になるので
トンデモない行動をする可能性の説得力はあるかもしれませんが、この場合
彼自身が主治医なのに、自分で自分の首を締めるのは、なんで?????とまったく不可解です。

ただ、カワイ子ちゃんが長く入院してほしいから、という理由だけなら、マッドとかクレイジーというより
ホントに幼稚なおバ〇さん、と思ってしまいます……orz
(このバッドドクターは、性格もだけど、おツムもバッドかと……)

ましてや、彼は、治療がうまく行かなければ、死ぬこともあると言っているのです。
結局、適切な治療を放棄したために、命に関わってしまうのです…………………。

まあ、そこまではそういう設定なんでしょう、ということにするとして
彼女の死に際して、サラッと通りすぎるのは、なんなのでしょう……………
長く入院してほしかった人が、不本意に、死亡退院するのに、なんと無感情なこと……

その後、彼女の日記を人質にして、ドクターをゆする病院職員とのエピソードに移ります。
ここでは、薬の処方はドクター権限、という設定を生かして、
もっとバッドな(worseというべきか)ドクターを見せます。
カワイ子ちゃんには、殺意がなくても殺したようなもの(未必の故意かも)ですが
病院職員には殺意で、殺す。

そして、警察の事情聴取。
海辺のシーンを入れたのは、良かったと思います。
あそこで、彼は、思い知ったはず。自分のしたことの重大さを。あまりの愚かさを……。
遠巻きで、今ひとつピンと来なかった、彼の心理を映し出すのに、いいはずでした。
でも、そこも、インパクトが薄いまま、“グッドドクター”として終わっていったの………




予告編には、とてもそそられたんですけどねェ……

たとえば、ドラマ『DOCTORS』の高嶋政伸さんなら、バッドの嫌らしさが個性的だったかな~とか
同じく、ドラマ『DOCTORS』の沢村一樹さんなら、グッドの部分を強調して、
逆接的なバッドが際立ったかな~などと、思ってしまいました。

とは言うものの、ともあれオーランドを観たい!観られればいい。
どんなもんか観てやろうじゃないの♪という方を、引き止めるものではございませんので…。













映画『グレン・グールド  天才ピアニストの愛と孤独』★貴重なドキュメンタリー~雑感です。


公式サイトです。http://www.uplink.co.jp/gould/
作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/155580


芸術家の作品にふれて、感動を覚えたとき、感じるのは
それを作った人は、どういう人なんだろうということだと思います。
どんな境遇で、どんな想いで、作品を生み出したのだろうと……。

孤高の天才ピアニスト~グレン・グールド~それが彼を言い表せるすべてであっても
そんなに簡単に流してはもったいない。
グールドって誰?と言う人でも、この1枚をまず聴けば、引き込まれることウケアイでしょう。
バッハ『ゴールドベルク変奏曲』 (←手前ミソなURLですが)


映画は、彼の語録に、彼の友人や元カノのインタビューを交えたドキュメンタリーで
グールドの人となりの片鱗に、ふれることができそうでした。
時々に、こちらを見据えた、グールドの写真をはさむことで
すぐそこに、グールドという人間が、熱く存在しているようにも錯覚できます。

人づきあいが苦手と言うグールドにとって、音楽が、世間と自分との間の緩衝体になっているらしい
との発言には、うなずけるものを感じました。

自分も含めて、世間~ほかの人間たち~と、自分との距離の置き方には、
困難を感じることも少なくないと思います。
気ごころが知れた、あるいば、相思相愛であっても、人間関係は優しいものではありません……。

特に考えさせられた事柄があります。
それは、グールドが生演奏のコンサートから録音へと、重きを移していったことと関係するのですが
若いころのグールドは、ピアニストとして、じかに聴衆の耳にふれて賞賛を得ることに、
意義を感じていたと思います。

(賞賛を受けることへの憧れは
何かを表現している人には、少なからず、あることだと思います。)

一方で、大衆の耳にさらされるということは、賞賛の一方で、批判もついてくるもの。
自分は自分のスタイルで貫けば良い、と思いつつ
より、完璧なものしか、オモテには出したくない、との想いも強まったと思われます。
生演奏は避けたために、じかに、賞賛を受けられなくなってしまったけれど
ずっと残る、録音演奏へ、未来永劫の賞賛を預けたようなものでしょう。

それと、やはり、天才も人の子なんだな~と、当然のことではあるのですが
彼にも、失いたくない女性がいたと言うこと☆
人妻と連れ子との同棲生活も経験しますが、やがて、その生活も壊れてしまいます。
けれど、彼自身は、心底、彼女を失いたくなかった……。

生意気を言うようですが、こと、恋愛問題の葛藤は、人を大きく成長させるものだと思っています。
心の破綻も大きいですが…………………

衝撃のデビューアルバム『ゴールドベルク変奏曲』(1955年)から
年月を経て、再録音したものが、熟したように聴こえるのは
ただ、鍵盤の上だけに、彼の人生があったわけでなく
やはり、生身の人間としての喜怒哀楽・葛藤が、あったからなのかもしれないな……
と思えてくるエンディング……

50歳になったばかりで、この世を去ってしまったのは、本当に惜しまれます。


PS:インタビューには、あのアシュケナージも、答えていました。
グールドはグールドで素晴らしいですが、アシュケナージの演奏にも、心震えますね。







映画『ロボジー』★「あのー鈴木さん」素朴に面白かったです☆



公式サイトです。http://www.robo-g.jp/index.html
作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/157160/

映画レビューしました。(結末は言ってません)
http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyem/id340605/rid19/p1/s0/c1/

ロボじいのミッキー・カーチスさんも個性的でしたが
吉高由里子さんが、特に、光っていたと思います。
特に、投げキッス★良かったナぁ~(^_-)-☆




映画『風と共に去りぬ』★明日がある女~スカーレット♪~雑感です。



作品について http://cinema.pia.co.jp/title/1726/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。


四半世紀以上も前、大学の上映会のスクリーンで観て以来、2度目の鑑賞。
尊敬するレビュアーさんが、スカーレットについて述べておられたのがきっかけです。
当時も思うところあったはずですが、想いを新たにしました。
(小説とは若干、異なっているので、映画のストーリーでの雑感です。)



南北戦争の頃。
南部で、黒人奴隷を従えて、白人貴族として生活していたアイルランド系オハラ家の長女スカーレットの半生です。彼女は、友人のメラニーの夫アシュレーをずっと想いつづけながらも、実家のため、自分のため
3度の結婚をします。最後の夫が、あのレット・バトラー……。



この物語は、スカーレットのドラマチックな半生を見ながら、
一人の女の愛の物語やら生き様やら、当時の、そのアメリカの価値観などなど
ブ厚い叙事詩となっていて、私が、ひとことで、書きつくせるものではありませぬが^^;
内容にふれて、ちょっと、述べてみます。



①緑色のドレス


緑のカーテンで作ったドレスが、印象的です。
以前、大画面で見たときには、すごく強烈に思えた緑でした。
そのほかにも、スカーレットは緑色を利かせたドレスを着ていたように思えます。
彼女の父は、アイルランド系なので、アイルランドゆかりの緑を、多用したのかもしれません。
それだけ、アイルランド人ということを強調したかったのでしょう。

アイルランド人と言うことは、私には、人種の1つとしてしかピンときていなかったのですが
アイルランド系であることは、アメリカにあっては、白人であっても、差別を受けていた立場であった
とすれば、スカーレットの性格の強さは、ただ、気の強いお嬢さん、というわけでなく
民族の運命を背負わせていたのかな~とも思えてきます。



②古きよき時代~~と言うのですが…….


原作者ミッチェルさんの代弁なのだとも思いますが、南北戦争前の、南部に奴隷制度があった時代を
“古き良き時代”と冒頭で、形容していました。
黒人の方からすれば、悪しき時代ですよね。反発もあるでしょう……。
そういうことを含めて、立場の違いで、何事も良し悪しが決まるとしたら、ここは
アイルランド系女子の立場(ミッチェルさん&スカーレット)で、観るんだな、ということなんでしょう。



③タラのテーマ


物語の最後に、スカーレットに残されたものは、タラの土地。
あの有名なテーマ曲が、“タラのテーマ”というくらいですから^^;
以前は、ただ、舞台になっている場所の名前がついているんだ、くらいにしか思っていませんでしたが^^;

スカーレットの父が言う、アイルランド人(移民)としての、土地への強い想い(執着と言っていい)が
彼女たちの軸足になっている……。


こうしてみると、まずは、アイルランド~アイルランド~ということを踏まえて、
スカーレットの立ち位置が決まっていたんだなと、感じました。

とにかく、強くて熱い、スカーレットですが、強い女子が思われがちな
“まあ~彼女は強いから、放っておいても大丈夫だよ”とだけは、思いたくないのです。
強い女子こそ、見かけ倒し。
本当は、すごく誰かに(男性です)甘えたいのですよ…………たぶん……
本当は、折れそうに弱い自分を知っているのですよ……………たぶん………


↓そして


④レットへの想い


端的に言えば、だからこそ!
流産したときにうわごとのように言った 「レット~レット~」が、胸に刺さるのですよね………
あれは、彼女の弱さのチラ見せではなくて、彼女の本当の姿だったと、思います。

その前に、彼女は、カワイイところを、見せていますよね。
これは、さらっとしつつも、意味シンで濃厚な!?シーンだと思うのですが^^;
いつまでも、アシュレーアシュレー言っているスカーレットに業を煮やしたレットが
酔った勢いで、彼女をお姫様抱っこで、自分の部屋に連れていった“宴のあと”ともいえる
翌朝のシーンです。

(これは、シーンとしても、ヤボでなく、くどくない、いい演出だと思いマス。
勘の良い方は、わかると思いマス。(照)
何があったかよくわからないよォ~という、カマトト(?)な方も、ご覧になればわかるハズです。^^;)

そんなことのあった翌朝の彼女の、爽やかで機嫌の良いコト、良いコト(*^_^*)。
大っ嫌いな人に、たぶん、あんなコトをされたら、あのような朝は迎えていないはずです。
雨降って地固まりそう☆と思うのです。
けれど、すれ違いは、そんな朝にも起こる。
レットは、酔って、そんな行動をとったことを恥じてしまうのです……………。

あやまってほしくない、というときがあります。
え?なんで、あやまるの?あやまらないで……と思うときが。
私には嬉しかったことが、あなたには悦びではなくて、過ちだったのかと………………………………………..

そして、授かった2人目の赤ちゃん。
子はかすがいと言いますが、2人のもめごとのなか、階段から落ちたスカーレットが流産してしまいます。
声にしたのは、アシュレーでなく夫であるレット。
でも、それを彼に伝えることはできなかったのは、彼女が、もういいわと、自らの求めの火を消してしまったから……

レットは、自分は、スカーレットに、本当は求められていることを知らぬまま
自分は、彼女には不要なのだと思い込んでしまう、というズレが、じれったくも哀しい。

スカーレットの緑色のドレスが目立つなか、レットとの生活では
違う色~特に赤~が、目を引きました。
レットが選んで着せた赤のドレスは、多分、レットの情熱の色。俺の色に染まれ!と言わんばかりの。
そんな対比も面白く、二人のズレが、どうか縮まってほしいと思うのですが……



⑤レットへの甘えor期待


南部の白人貴族たちのほとんどは、白人至上主義のKKKのメンバーだったらしいですが
レットは違っていたようで、それも含めて、ほかとは違う人という魅力を醸し出しています。
自分というものを、はっきり持っていて、長いものにも巻かれない。
そんな彼が、唯一、巻かれたい、巻かずにはいられなかった女性がスカーレット。
私も、お似合いだと思います。
お互いじゃないと、誰も、あの2人は御せませんよ。
うまくかみ合えば、本当に、ジャストフィットだと思いましたのに……。
最後の最後で、レットは、スカーレットを捨ててしまった……orz


いくら、懐の深い男性でも、仏の顔も3度だよ、というのはわかります。
でもでも、レットには、大きな袋を持っててほしかったな~と思うのは都合がいいですか?
ここぞというところで、目が覚めた女を、もう手に負えないと捨てるのは、残念であります。
甘えすぎなのはわかっていますが、レット!あなたの器はそんななんじゃないだろう!と思いたいのは
捨てられるスカーレットに、自分を見るようだから……(T_T)



⑥明日がある女♪


冒頭から、「明日のことはわからないわ」とか「明日、考えよう」とか
スカーレットの明日を意識させながら、ついに、ラストシーンの明日ムードがやってきます。

レットが去ってしまったあとのスカーレットは、諦めて、絶望に朽ちる女ではありません。
なんとか彼を取り戻そう、と思うのです。
そのために、わが土地タラに戻り、彼を取り戻す手立てを考えようと。
タラに戻るのは、結局は、レットを取り戻すためだと。


そして、「明日は明日の風が吹く」と言って終わる………….はずでしたが
今回、観た字幕は違っていました。
「After all, tomorrow is another day」  明日と言う日がある(~だったかしら)
今日、レットに捨てられても、明日は別の日。レットを奪取すべき日々の始まりだわと、言ってもいいかも。


ですので、話は、別離で終わっても、私も、あきらめが悪いせいか^^;
きっと、スカーレットは、レットといつかよりを戻せるのではないか、との希望を持ちますよ。
レットも、あれだけ、スカーレットを愛していたのなら
本当に忘れられるはずがないと思います。
腐れ縁と言う言葉が、2人には似つかわしいとしたら、きっと、近い将来、
偶然(←やらせアリ^^;)出逢って、やけぼっくいに火がつきますって。



☆:;;;;;;:*☆*:;;;;;;:*☆*:;;;;;:*☆*:;;;;;:*☆*:;;;;;;:*☆*:;;;;;;:☆



民族の問題は、実感としてわかりにくい面があったとは思いますが
スペクタクルとして、叙事詩として、
いつの世でも変わらぬ男女の愛憎・出逢い・すれ違い・別れ……が
壮大なドラマとして、面白い作品だと思います。


いつでも、希望と強さと明日がある女 スカーレットになりたいと思わなくても^^;
明日のある自分でいられたらいいナ~と思います。









2011年の映画公開作品から雑感です。(邦画以外)




ベストかどうかは別として^^; 邦画以外5作品の雑感。


・『幸せの始まりは』 


自分にはコレだけ、というものを失ってしまうのは、他人が思うよりずっとずっと辛いことは
私もよ~~くわかっているつもりなので、共感しつつ観た部分もありますが
気楽な作品となっていることがマイナス部分でもありつつも^^;、将来を悲観せずに思えたのが良かったかもしれません。



・『ザ・タウン』

“その街”を出て行くことは、ときに敗北であるかもしれないけれど
新天地でなければ生まれ変われないこともあるなあ~と痛感したのでした……
どこか、去り難い場所があるときに、覚悟の支えになりそうな作品だなと感じられたので。


・『親愛なるきみへ』

恋する男女の物語には、甘さがあって、かつ、それと同じかそれ以上に苦みがあるもの。
哀しみを共有するつもりで観ていたとしても、やはり、ウソでもいいから希望が欲しい。
映画は原作とは違った結末をくれたのが、良かったと思います。




・『トゥルー・グリット』

多分、初めて、母と一緒に、映画を観た作品という思い入れがありますので^^;

とにかく、命あっての物種でしょう、という結末に納得しましたが
震災と合わせると、本当に、まずは命があることに感謝しようと
心から思いました。



・『木漏れ日の家で』


年老いて、自分のほかには、何がそこに残っているのでしょう。
何とともに、余生を過ごしたら幸せなのでしょう……。

一人で、こもっていた老女の家に、ある日、少年が忍び込んできたことが
老女の心に風穴を開け、いい風が入り込んだような展開が、
静かななかにも、ドラマチックな展開を生みました。

ヒロインの老女が、たとえば、一緒に紅茶を飲みたい、と思ったとしたら
ご一緒したいのは、紅茶だけではないのですよね。
紅茶を注いであげたいと想う気持ちや、淹れてもらった自分への気持ち、
そして、同じ空気・同じ時間を、誰かとともにしているという実感。
それで心が満たされる=“幸せ”なのだと思いました。

結末は、残念(>_<)と思う部分もあるかもしれませんが、老女は、人の温かい気配のなかに
溶け込むように居られたのだ、と思えば、木漏れ日の優しい光が、余韻となることに
不思議はないと感じています。






2011年の映画公開作品から雑感です。(邦画)



ベストかどうかは別として^^;
邦画5作品(+α)、雑感。



『神様のカルテ』 
 死ぬときには、優しくされて死にたい……


病院関係では
『ジーン・ワルツ』 もありました。


赤ちゃん誕生の喜びが残るのは、それはそれで良いことだと思いましたが
実際の事件を加味したのなら、現在の産科医療の抱える問題をもっと叫んでも良かったのではないかと…。



『毎日かあさん』 


ダンナ様もお酒に苦しんでいるのでしょうけれど、生活を支えている妻の側はもっと大変なんだよと、実感を込めて思ってしまいます。
作品そのものや、登場人物がどうのというよりも、よその奥さんは懐が深くて偉いな~と思う気持ちが先に立ちます。


マンガ家の妻というのでは『ツレがうつになりまして』もありました。

うつ病になった夫との二人三脚。実際、本人だけでなく、家族や会社など周囲も大変で、深刻な問題ですよね…。作品は、明るく前向きなのが救いでした。


ほかにも、夫婦の危機を扱った『星守る犬』
『RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ』などがありますが、ダンナ様(パートナー)には、家のこと、奥様への気遣いをお願いしたいばかりです。




http://blogs.yahoo.co.jp/yutake2415/39263710.html" title="『源氏物語~千年の恋~』">『源氏物語~千年の恋~』

平安絵巻を画面で観て、その世界に入り込んでみたい……という願望を満たすには良かったです。
生田斗真さんを観たかったというのもあります(*^_^*)
(源氏の君のイメージは、ジャニーズだとタッキーのほうが近いかしらと思いつつも)
安倍清明を連れてきて、六条御息所の生霊を、悪魔祓いの見せどころにしたのは
それが良かったと言う人もいるようですが、ただでさえ、本編の人数も描ききれないのに
陰陽師番外編で、興味をそそると言うのはどうかしら………


余力があれば『大菩薩峠』

のように3部作くらいで、壮大で格調高い、荘厳な男女の機微を魅せてほしいナ…
で、スゴイものを観た……と絶句したい……



『薔薇とサムライ』

ゲキ×シネということで、映画とは別枠かもしれませんが、上映することで
観る機会を増やせるのは嬉しいことです。この芝居は楽しかったです。

同様に、シネマ歌舞伎『熊谷陣屋』を楽しみにしていましたが、見逃しました。
これは、幸若舞『敦盛』と共通する設定ですが、もっと残酷性を増して
人の親の気持ちを強烈に演出している作品なので、別の機会に鑑賞したいです。


『コクリコ坂から』

ジブリ作品を楽しみにしていたわけでもなく、鑑賞直後も、そんなものかなあ……
という感じで鈍かったのですが、あとから、ワサビが効いてきた感じでした。
すみません、あと↑読んでください^^;





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