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映画『遠くの空に消えた』★誰もがいつかは感じるであろう“遠くの空”


映画レビューです。(ネタバレ表示なし)
http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyem/id327914/rid18/p1/s2/c1/

(あまり、高い評価でなくてすみません……。)


監督が7年温めてきた作品だそうで、思い入れが多くあったのだと思われます。
それで、ちょっと長丁場の印象になってしまいました。

けれど
三浦友和さんのシーンになりますが
大人になってからの子供の頃のエピソードなど
誰もがいつかは感じるであろう“遠くの空”という題材は
良かったと思います。




作品について  :http://cinema.pia.co.jp/title/18475/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。









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テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

映画『僕達急行 A列車で行こう』★快速ペースで気持ち良く進行\(^o^)/~雑感です。



作品について http://cinema.pia.co.jp/title/155598/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照してください。


A列車で行こう』はジャズナンバーにもありますが
九州を走る急行の名前だそうで、作品も、東京から九州を舞台にしていました。
(移動はもちろん、鉄道で☆)


大好きな作品『(ハル)』の森田監督の遺作ということで、しんみりした気持ちになっていましたが、
冒頭の列車シーンに、すでに旅愁を誘われ、ドドンドドン……と、一緒に同乗した気分に……

あらすじ読むと、ゴチャゴチャしてそうでしたが
主演の2人も、周囲の人も、全体に急行というより、快速ペースのようで、適度にテンポよく、
思っていたより(失礼!(>_<))、楽しめました。
以下、雑感です。(内容にはさほど触れていないかと)




▼▼▼▼



① 「こだま」「こまち」etc.


鉄道ファンの2人・小玉と小町もですが、
「あずさ」「いなほ」etc、登場人物が、いちいち、列車の名前なので
次、この人の名前は何だろう?とワクワクしてしまいます。
「サンダーバード」に至っては、ムリな展開かもしれないけど、そうきたか~という感じです(笑)。


② 鉄道ファン・いろいろ


鉄道ファンと一言で言っても、そのフィールドは、広く深いのですね。
小玉は、金属に
小町は、聴く音楽に、ウンチクがあり、それぞれが “語る”語る……(笑)。
(ほかの方からは、駅弁も☆)

好きなことを“語って”いる人は、生き生きして、楽しさが伝わってくるからか
よくわからなくても^^;、雰囲気で、聞きこんでしまいます。

松山さんのセリフは、(ほかでもそうですが)
アドリブか?と思うほど、自然体なのが、いいです。(って、アドリブか?笑)


③ 鉄道~~趣味~~


作品では、鉄道の趣味が、というきっかけで、人脈が広がっていきますが
鉄道ファンである、某社長が
「社長になると 友達がいなくなる(だったか…)」
と言った言葉が シビアでした…

学生を終えて社会に出ると、仕事の自分が メインになってきます。
(仕事が趣味、というのもあると思いますが)
仕事上の友人というのもありますが、仕事には、どうしても損得が絡んでしまうこともあって
むずかしいものがあります……

仕事が究極の日常だとしたら、非日常に自分を置いてリフレッシュする、というだけでなく
趣味を通じて、違う職種の人と交流することは、自分の考え方や価値観ひいては生き方が
広がるのではないかな~と思います。
(個人的な実感でもあります(*^_^*))


社会に出たての頃、趣味は持ったほうがいいよ、と年配の方が仰ったことの意味が
しみじみ、身にしみてきた自分であります^^;。

芸は身を助ける――
非日常である趣味が、仕事(=日常の実益)につながるのも、結果的には、好都合なんですけどね。^^;


④ 線路は続くよ、どこまでも…人までも^^;


線路が続くように、シュミ友の輪が広がって、仕事も、私生活(融資、恋愛etc.)も
山手線のように、グルッと丸く、うまくまとまっていくなりゆきは、出来すぎですが
それで、いいです!(^_-)-☆

ポイント故障なし、脱線なし。
無人駅はあっても、つながっている人たちがいる……


▼▼▼▼

鉄道のことは、よくわかりませんが、瑛太のセリフ
「京急と一緒に、ブルートレイン走らせていいですか?」
この光景は、鉄道ファンにはたまらないんじゃないかと思いました。

あと、青春18きっぷ。
年齢不問なので、値段的には、非常に魅力なのですが、急行すら乗れないので(>_<)
時間と体力があれば、使ってみたい(笑)。








テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

映画『象の背中』★人生を送られる者として/送るものとして


映画レビュー(ネタバレ表示)です。
http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyem/id328171/rid17/p1/s2/c6/
主人公は、末期ガン患者の男性です。

フィクションですが、その中に、送られる者・送る者としての視点で観てみました。

彼は、余命を愛人には話し、妻には隠しますが
それ自体、許す許されない、と言う気持ちもあると思いますが
その行動に至る彼の気持ちをさぐるのも、“末期にある人間の境地”として
おもんばかることがあるのではないかと、思われました。




作品について http://cinema.pia.co.jp/title/19074/  
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。




テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

映画『キャプテン』★球児たちを観ていいなあ…と感じること



映画レビューです(ネタバレ表示なし)
http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyem/id327792/rid25/p1/s2/c1/


高校野球で、石巻の高校の奮闘ぶりをテレビで見ました。
やはり、被災地ということ、
ご当地も、観ている人にも、特別な想いがあるでしょう。

結果は、惜しくも、勝ち進めませんでしたが
リードした場面では、応援している人たちの悦びが大きそうでした。

~~

思い浮かんだのが、ある高校の野球部のこと。
地区予選を勝ち進んだけれど、怪我をしたキャプテンは、本番の甲子園では
スタメン出場できないでいました。

もう、逆転勝ちも出来ないくらいになってしまったときに
満を持して、キャプテンが登場しました。

そのとき、ベンチも応援席も、とても盛り上がりました。
このキャプテンが、ここで登場することで、味方は、どんなに元気な気持ちになっただろうと
思いました。
多分、もう、勝つことを目標としていないと言っては失礼ですが
キャプテンと同じマウンドに立てることをとても誇りにしている感じが
伝わってきて、胸が熱くなりました。
(いいなあ、そんな感じ………)

その頃、鑑賞した作品が、これです。

作品は、中学野球ですが
やはり、伝わるものがあって、良かったです。





作品について http://cinema.pia.co.jp/title/18652/
 ↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。






テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

映画『ピアノ・レッスン』★私も愛されてみたいと思った…

114936_3.jpg



作品について  http://cinema.pia.co.jp/title/114936/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。

(以下、ヤフーレビューの転記です) ネタバレ表示

6歳の時から話さなくなったエイダは、結婚のために、娘とともに、
スコットランドから、異国の地ニュージーランドにやって来た。
着いた浜辺の悪天候と、うねり狂う大波。
沈黙したエイダの激しい内面と、彼女の波乱の人生を暗示するような幕開けであった。

(私は、沈黙しているとは思っていない、それはピアノがあるから。)
エイダにとって大切なピアノは、夫にはどうでもいいもので、
ピアノは、原住民と同化しているべインズに、引き渡された。
そこで、ベインズは言う。
ピアノを教えてくれたら、鍵盤を返すと。
エイダは、ピアノを取り戻すべく、彼のもとへ通うことになった………

ピアノレッスンと言っても、ベインズは、エイダに自由にピアノを弾かせ、
代わりに、エイダを自分の好きにさせてほしいという。
弱みにつけこんだ不当とも言える要求を、エイダはのみ、ピアノを弾いた。
エイダの奏でるピアノは、あたかもからみつくように、撫でるように、
心にまとわりついてくる。
そして、エイダは、回を重ねるごとに、1枚ずつ自分を剥がされていくように、
ベインズの近いところに、身を置いていった………

作り物の芝居を真に受けるほど純朴な、マオリ族と同化しているベインズは、
ただエイダに愛されたいと思っている、純粋な男として見せている。
本当の男性の姿は、女性にはわかりきれないかもしれないが、
ベインズに感じる男性からの愛情には、今までのエイダの恋愛事情がどうであれ、
波打つように、惹かれていくことに共感できる。
自分の話しを聞くように、ピアノを聴いていてくれる人。
そして、自分を想うがゆえに、束縛さえする…………
回を重ね、ピアノを弾く時間の積み重ねが、二人の間に
見えない糸を紡いでいったはずだ。

しかし、ベインズはエイダを惨めにしたくない、という想いから、
エイダにピアノを返し、その束縛から解放するのだが、
その時、水面下に押し隠されていたエイダの想いが、一気に噴出する。
エイダは足早にひた走った!!ベインズのもとへ。
そして逢うなり、彼の頬を平手打ち、胸を叩き、抱きしめ、キスをした…………
(ピアノは、ずっとここに置いておいてほしかったのに!
それは、あなたがいるから!あなたが聴いてくれるから!
あなたに逢いたかったから!!)
そう言っているかのようなエイダは、1本の鍵盤にこう刻んだ。

“私の心はあなたのもの”

それが夫の知るところとなり、エイダは指を1本失った。
そして、ベインズとともに、その地をあとにすべく、船に乗りこんだ……………

(夫に指を切り落とされた私は、あのとき、ピアノとともに海中に沈んだ。
しかし、私は、浮上した。私の意思が、生きることを選んだから。
それは、あなたと生きるために………
私は、1度そこで死に、生まれ変わった。
あなたが、作ってくれた新しい指で、新しいピアノを弾く。
そして、私は、失われた声をも取り戻し、きっと言葉も取り戻す。
そう、沈黙や静寂は、あのとき、古いピアノと一緒に、海に捨ててきたから………
私は、もう、心だけでなく、すべてあなたのもの……………)

母エイダの声なき想いを、娘は、いつかわかるときが来るだろう。
母の不倫を許せなくても、仕方あるまい。
娘には、母は、女であるまえに、貞淑な女性なのだ。
やがて、娘が女になったとき、母の幸せを実感してほしいと思った。

私は、エイダの、凛としながらも、まっすぐで健気でひたむきな想いに憧れた。
そして、
ベインズに感じたように、浸されるように包み込まれるように、
愛されてみたいと思った……………


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テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

映画『トスカーナの休日』★人生をリフォームするなら

映画レビュー(ネタバレ表示)です。
http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyem/id319333/rid18/p1/s2/c2/


離婚女性の心機一転・気分転換の物語です。

家をリフォームするのですが、リフォーム作業が
傷ついた心の修復作業のようでした。

原題『Under the Tuscan Sun』
イタリア・トスカーナ地方の まぶしい日差しの下、
こんな、癒しの休日を過ごせたら、いいなあ~と思う作品でした☆


**これをレビュー投稿したころは、お気に入りレビュアーの輪というのが盛んなころで
尊敬し、敬愛するレビュアーさんが紹介された作品について、
紹介への感謝の意を込めて、レビュー投稿したのですよ。
作品について http://cinema.pia.co.jp/title/7181/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照してください。






テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

映画『ピアノの森』★アシュケナージの森で、深呼吸を!

映画レビュー(ネタバレ表示)です。
http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyem/id327389/rid38/p1/s2/c1/

ピアノを弾く2人の少年の物語です。

美しい友情物語、というわけでもなく、厳しい現実味を見せられたようですが
それが、深みになったと感じられた作品です。
現実の厳しさを、ギスギスせずに、涼やかなイメージで包んでくれたのは、森のオゾン?なんでしょうか……^^;

いえいえ、大好きなピアニスト~アシュケナージのピアノ演奏のせいかもしれません☆



作品について  http://cinema.pia.co.jp/title/18390/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。







テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

映画『メランコリア』★最期の意識を絶望にしたくないから~雑感です

作品について http://cinema.pia.co.jp/title/156798/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照してください。


内容にふれて、雑感です。


この世の終わりに何を思い、どうするか―――

似たような終末作品での逸品は『渚にて』ではないかと思っています。
本作品でも、地球が惑星メランコリアの衝突で消滅することになっています。



第一部 ジャスティン~妹の結婚式の様子
第二部 クレア~姉の家での様子




第一部では、カメラがぶれまくっての映像ですが、その“イラつかせ”が、第一部を物語っていたのかもしれません。遅れてやってきたのにマイペースな妹ジャスティン。
結婚なんてアホくさとスピーチした、不愉快な母親。
やがて、招待客である上司と口論してクビになっただけでなく、
披露宴パーティ中に他の男と関係して、夫にまで去られることになるジャスティン。
(キルステン・ダンストは、“可愛いからって許されません”という感じタップリ^^;)
結婚式自体、意味ないじゃん……orz
この滅茶苦茶な結婚式は、何なんだ!??と思います。

が、惑星衝突が迫っている現実があるとわかると
この滅茶苦茶さが、問いかけてくるようなのです。

1つは、間もなく無くなるこの世ですることに、何の意味があるのか?のような厭世的なこと。
もっと言えば、地球の運命に限らず、人生そのものに限りがあることにおける、
人生の営みの意味も、聞いているのかしらと。

↑これは、いつか人生も終わってしまうんだからテキトーに生きればいい、
というものではないという、反面教師の意味合いがありそうです。

いつか終わってしまう人生であっても、どうせ終わっちゃうんだから、なんて思って生きているわけではありませんよね。終わってしまうからこそ、今を大事に生きようとしますよね。

けれど、人は弱いもので、自分の命がもう長くないということを知るのは、耐え難く怖い……
いつか終わる“いつか”を 知りたくない。
知ってしまうと、生きることを粗末にしてしまうこともある…



第二部は、姉の心配・不安を見せていきます。姉には子供がいるので、子供を守りたい気持ちでもあるのです。
しかし、惑星衝突は、避けられないことがわかると、姉の夫はさっさと自殺してしまいます……。不安に耐えられないのはわかりますが……

ここで、マイペースで、わがままっぽかった妹ジャスティンが、なぜか毅然としてきます。
姉の子の不安を癒すように、木のシェルターを作るように誘うのです。
ですが、これは、まったくの気休めなのです。なんの意味もない……?

いや、何の意味もなくもないな、と思いました。
惑星衝突には、無意味でも、その木を無心に削っている間、不安を忘れていられそうです。
シェルターを作っている間、これで大丈夫、と思えそうです。

終わりにつれて、映画『渚にて』を思い出していました。
そこでは、最期に向けて、人々は、思い出を語り合ったり、互いに感謝したりするに至りました。
それが、とても良かった……

もうこの世の終わり、命の終わりにあたって、絶望的になるのは当然だと思います。
けれど、命の終わりの最後の気持ち(意識)を ダメだとか、おしまいだとか
そのような、絶望の言葉にしたくないと思います。

命が無くなることはわかっています。でも、そのとき、不安でいたくない。
家族や大切な人、あるいは誰でもいい、誰かと一緒にいるだけで、心は安らぐと思うのです。

彼らは、惑星には、何の効き目もない木のシェルターの中で、手をつないで、そのときを迎えますが、
彼らの最期の心の中にあるのは絶望ではなかった、と思いたいのです……





繰り返すようですが、地球が終わらなくても、人生の終わりはいつか来てしまいます。
病気や事故で、予定外に早いこともあります……
見送ることも、見送られることもあります。
そのとき、逝く人の最期の意識が絶望ではなくて、
感謝とか喜びとか、安らかな気持ちであったら良いな、と思っています。

『メランコリア』はキレイな映像と音楽で、2部の構成も、説得力あるように思いましたが
長丁場に感じて、メランコリックになってしまいそうなので^^;
同じ上映時間(135分)なら、『渚にて』がいいかな(^_-)-☆



音楽)
ワーグナー作曲『トリスタンとイゾルデ 前奏曲』が、何度も繰り返されます。
愛と死という観点での『トリスタンとイゾルデ』を交えているのかもしれませんが
メロディと音(トリスタン和音の憂鬱)だけでも、メランコリアを代表できそうです。







テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

映画『息子のまなざし』★赦し以上の感動がありました


映画レビューです。(ネタバレ表示です)
http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyem/id318769/rid10/p1/s2/c1/


作品について http://cinema.pia.co.jp/title/4168/↑あらすじ・クレジットはこちらを参照してください。


犯罪者と犯罪被害者を扱った作品です。
安易な赦しや怒りに走らず
言葉少なに、唐突に終わりますが、とても大きな物事を語ってくれた作品です。
安易ではない感動が、こみあげて来るはずです。




テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』★サッチャーという記念碑~雑感です


作品について http://cinema.pia.co.jp/title/158027/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照してください。


予告編で聞いた、メリルの声がサッチャーさんの声にそっくりでビックリした。
(サッチャーさん自身も、あの声を作っていたことを映画で知った。)
いや、声だけでなく、眼差しも!右のほうれい線あたりも!^^;
演技と言えばいいのだろうが、サッチャーさんがそこにいるようで
なんだか、すごく懐かしい気持ちになった。


サッチャーさんで、苦い思い出がある ^^;。
学生時代の和文英訳で、「マーガレット・サッチャーは……」というのがあったが
サッチャーのスペルがわからなかった……orz

Thatcher~鉄の女~

作品は、あの時代のイギリスに、この政治家・サッチャーがいた、という記念碑のように思えた。

わりと最近、彼女を思い浮かべたのは、尖閣問題のときだった。
サッチャーさんなら、フォークランド紛争のときのように、すぐに艦隊を派遣しただろうなと。

フォークランド紛争、人頭税……etc.
彼女の政策も、もちろん、作品中には出てくるが、
政策論議ではなく、彼女という人となりを語る上でのアイテムのようなので
政治色はうすい。

私自身、政治家として、というより、初の“女性”首相ということで、とても興味と尊敬を感じたものだ。
特に、彼女は、大学では政治ではなく化学を専攻していたことに、驚いた。
そして、既婚者であり、母親でもあることに。
だから、家庭生活はどうなっているのか、夫はどんな人なのか、など大きなお世話なことを考えたりした。(苦笑)

作品は、現在のサッチャーさんから始まり、認知症もあるらしいことは
メリルが似すぎているだけに、痛ましい事実を見た思いだったが
他界した夫の幻を見て話しかける姿には、微笑ましくもあり、夫婦の絆を見せていたのだと思う。
夫から贈られたネックレスを現役中も、大切にしていた。

そして、若い日々と、現役の頃と、老いた今が、織り交ざりながら
サッチャーさんonlyで、進んでいく。
強いマーガレット。信念のサッチャー首相……


何をするにしてもしなくても、長所と短所はあって、賞賛も批判もあるもの、
国民全体の利益を考えた政策だとしても
国民全員が満足できる政策は、ありえないと言っていい。

バラマキ政策は、票集めには良くても、それは国の将来に良いわけではない。
憎まれ役を 買って出たように思えます。

何度も言ってしまうが^^;、本当に、声も様子もそっくりで、
サッチャーさんが演説しているのだと錯覚してしまう。同時に
“80年代は女性の時代です”と某化粧品メーカーが宣伝していたころの
若い自分の気持ちも蘇ってくるよう……
これだけの強い信念と指導力を持った女性が、同じ時代にいるのだと……

作品は、サッチャーさんの栄光と衰退?を扱ったらしいけれど
衰退は 余計な気もします……
重要な仕事をしてきた女性は、家族に対しての後ろめたさがあったんじゃないか……ということを鉄の女の“涙”に重ねたのかもしれないけれど、仕事を持つ女性は、指摘されなくても
感じていることだと思いますからね……(自分含む)

あえて、火中の栗を拾ったようなサッチャーさんを、政治家としても、女性としても
尊敬しています。
鑑賞後、無意識に、背筋を伸ばして、闊歩していたような気がするのも、
彼女の強い姿勢に、背中を押されていたのかも……^^;







テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

映画『僕等がいた 前編』★ひたむきに愛する気持ちはここにある


映画レビューしました(ネタバレ表示にしています)雑感か?^^;
http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyem/id340833/rid84/p1/s0/c1/


作品について http://cinema.pia.co.jp/title/156679/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照してください。

私は、大好きな2人が、切ない恋ドラマを見せてくれただけで
なんだか嬉しいです(*^_^*)
恋、というだけで、雑感(雑念?)を話したくなります(^_^;)






テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

映画『おかえり はやぶさ』★3Dと富田勲さんの音楽は良いかと

作品について http://cinema.pia.co.jp/title/156382/
 ↑あらすじ・クレジットはこちらを参照してください。


小惑星イトカワの探査機「はやぶさ」を題材にした人間ドラマの1つ。
本作は、「はやぶさ」のイオンエンジンに関わったエンジニア(主演:藤原竜也さん)が主役です。彼の父(三浦友和さん)は、かつて失敗に終わった、火星探査機「のぞみ」の責任者という設定なのが、今までにはない見どころなのでしょう。

今までと言えば……
① はやぶさ/HAYABUSA
② はやぶさ はるかなる帰還



① は、まず、「はやぶさ」の打ち上げに至るまでの関係者の苦労を、西田敏行さんが、人間味たっぷりに見せていたのが印象的でした。そして、研究者(竹内結子さん)の親しみやすくわかりやすい説明で、「はやぶさ」の仕組みやトラブルを知ることができ、
「はやぶさ」の帰還には、感情移入して胸が熱くなりました。

② は、「はやぶさ」打ち上げまでは大幅にカット。プロジェクトのリーダー(渡辺謙さん)を主役に、「はやぶさ」を力強く牽引していった印象です、これはこれで、手応えのある作品だったと思います。強いて言えば、「はやぶさ」が、遥かなる帰還を遂げたとき、①のときのような“感激”とは少し違っていて、自分も、リーダー(責任者)の視点になっているのか、責任を遂行した“達成感”のような気持ちのほうが強かったです。



上の2作のあとの公開ということで、本作は新鮮味ということでは、不利だったかもしれません。
しかし、逆に、①②で概要を知っているから、何が起こったかがわかる、ということもあるでしょう。

でも、こめんなさい……
全体に、出来事が素通りしていった感がありました……。
確かに、若いエンジニアと父親との関係や、他の母子とのことなど、周辺のドラマを盛り込んではいました。父親役の三浦友和さんのセリフも、イイことを言ってたんですけどね……
ちょっと薄味だったの……
(逆に、②遥かなる帰還は、しっかりした作りだったんだな~と思い直したり…^^;)

その分(かどうかは^^;)、3Dになっているから許してとの感あり……

あ、いいなあ~と思ったのは、「はやぶさ」の映像と一緒に流れる音楽♪
遥か彼方を遊泳しているよう、と言いますか、宇宙を感じさせるよう、と言いますか……
富田勲さんだったのですね。
(3Dの「はやぶさ」映像と富田勲さんの音楽のロングバージョンだけでも良かったのではないかと言っては言い過ぎでしょうか……)




テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

映画『最高の人生をあなたと』★花も嵐も踏み越えた熟年の方に!~雑感です。

作品について  http://cinema.pia.co.jp/title/157977/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。


イングリッド・バーグマンの娘というほうが、わかりやすいかもしれない、イザべラ・ロッセリーニ☆の
熟女の香り漂う作品。

人生の営みを深く、格調高く、お上品に描くと思っていたら、そうでもなかった☆(苦笑)
これは、一種の、軽妙なコメディ☆かと。
(ぼかしながらも、内容にふれて雑感です)

~~~

アダムとメアリー。
2人は、60歳頃の夫婦。

建築家である夫は、現役で仕事をしていて、冒頭は、夫の業績への授賞式。
妻のメアリーは、ロビーで、なぜか1人虚ろに座っていて
彼女がまとう、真っ赤な上着が印象的です。
(60歳=還暦には赤、というけれど、これくらい似合えば、着た甲斐があるというもの。)

白い壁を背景にした、赤の配置が美しい。
強烈だけど孤独。静かなのに雄弁。
これからどうなっていくのだろう……と、期待をざわつかせる……

授賞式のあとの“エピソード”がきっかけで
メアリーは“老い”を意識した生活を始めようとするが、
まだ“現役”をとどめていたい夫アダムとは、心のズレが出来てしまう。
アダムは、家を出て、事務所で寝泊りするようになるが……

20歳の若さはないけど、80歳ほど年老いてもいない。
若年でも老年ない“熟年期”は、心身ともに、どうあったらいいのか……?

“老いへの前奏”にあるとき、老いは悲劇か?と思う側面もあるけれど、もしかしたら
老いは、悲劇でなく喜劇なのかな……??
滑稽と言う意味でなく、カラ元気という意味でもなく、“喜劇”にするべき??
軽やかな音楽が、楽しく見せてくれます♪

コメディとは言いましたが、茶番ではありません。
もちろん、薄っぺらくない。軽妙と言っても、軽いノリではない。
“大人の甘美“なのデス☆


ムリな若作り・年寄りの冷や水……etc,
若い青二才ちゃんは、そう言うかもしれません……><
でも、年配者は、若い日に歩いてきた道を、ずっと歩いているだけ。
だから、昨日、振り向いてくれた人には、今日も振り向いてほしい……
いきなり、“透明人間”扱い(=無視)されるなんて、悲しいよね、メアリー……orz


老いていくことを自覚した彼女は、“老い”を受け入れようとしていたのかもしれませんが
一方で、枯れようとすることを、少しでも遅らせたいという心理もあったかもしれなくて
(女性はたいていそうかと)そこが複雑で、矛盾もありそうで、わかりにくい態度かもしれませんが
女性の心は、一筋縄ではいかないことは、自分もわかっているので、許します(苦笑)。


~~~

生きがいになるもの、心をときめかせるものがないと、生きる張り合いがうすれてしまいそうです。
だから
手作りのお菓子を焼いて、食べてくれたら嬉しいし
無視されていた自分を認めてくれる人がいたら、嬉しいです。恋にも落ちますよ……

恋と言えば……
“愛する”という気持ちは、活力というか、自分を生かす起動力なのかもしれません。
不適切な関係は、オススメしかねますが……(汗)
密かに想う分には、良いのではないかな……(照)

~~~


別居状態の二人のその後は、予想どおりですが
きっかけが、いいのです。
孫の一言☆が鶴の一声。
(子供は正直だから、言いにくいことを、あっけらかんとまあ……)

原題は『Late Bloomers』
遅咲きの……と言ってしまうと、ニュアンスが違うかもしれませんね。
生きている限り、人生は、花も実もある“現役”なんですよ♪
色んな意味でですネ☆


酸いも甘いも知り尽くした、熟年世代にお勧めです。









テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

映画『肉体の悪魔』★もしあのとき桟橋に来てくれていたら





作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/25392/↑あらすじ・クレジットはこちらを参照してください。


(結末には触れていません)

1947年作 ジェラール・フィリップ主演
あらすじです。http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD16250/story.html

第一次大戦中。
15歳のフランソワは、校内の病院に働きに来た年上の女性マルトに惹かれた。
しかし、彼女には出征中の婚約者がいた……。

今、出逢ってはいけない男女が出逢ってしまったとき、
その出逢いを続けるか、終わらせるか、のターニングポイントがあるように思う。

出逢って間もなくの頃、彼らは、夜の桟橋で逢う約束をする。

彼は1時間も遅れたのに、彼女は待っていた。
そのとき、彼の父は言う。
「彼女が約束どおり来たのを見届けたら、逢わずに帰れ。」
その場に彼女が来なければ、未練が残るものでも
彼女が来ていれば、自分が愛されていることがわかり、
納得して、別れられると。

彼は、彼女が待ち続けていたことを見届けると、逢わずに
その場を去ってしまう。

後に再会したとき、
「僕は、桟橋に行かなかった。」
まるで彼女を試すように言った彼に、彼女は、こう返した。
「よかった。私も、桟橋には行かなかったわ。」

言い寄る彼に、桟橋で待っていてと言ったのは彼女だった。
実際は、彼女がずっと待っていたことを知っている彼は、
この彼女の返答を、どう受け止めただろう。
行かなかった彼の気の咎めを、軽くするくらいのことはできただろう。
しかし、真意は、ほかにもあったはずだ。

再会を機に、より親密になる二人。
一方、彼女は結婚し、夫は戦地に行っていた。
好きという気持ちだけでは、現実は、二人を許してはくれない。

今となっては、本当に“そのとき”が、二人の運命を、
いい方向に変えてくれたかどうかは、知る由もないが、
もう、戻れなくなってから、彼女は、立ち止まるように、
彼に言った。
「あのとき、あなたが桟橋に来てくれたら、私は、あなたを選んでいた。」

この言葉を、彼はどう受け止めただろう。
いや、どう受け止めなければならなかっただろう。
以前に、彼女は、桟橋には行かなかった、と言ったのだから。


桟橋に行かなかった、と彼女が言った時は
彼には、思いやりの嘘で済んだだろう。
しかし、来なかったから、あなたを選ばなかった、と言った彼女は、
選んでいないはずの彼と、ズルズルと地獄に落ちる覚悟を選んでしまった。

けれど、彼は、肉体に引きずられた行動をとることしかできない子供だった。
(20歳を過ぎていたジェラール・フィリップが、頼りなくも、初々しい)

悪魔は、彼の若い肉体に宿っていたというよりも
未熟な精神にこそ宿っていたのかもしれない。

ラディゲ17歳のこの作品は、彼の体験も含んでいるという。
どこまでがマルトで、どこまでが彼と関係のあった女性かはわからないが、
若い彼が、どこまで年上の女性心理に迫って描いていたのか、ということに
興味を覚えた。

この男女を総括して描写したラディゲ自身は、
フランソワよりも、ずっと大人だったと思う。
年齢を重ねて、さらに重厚な人間物語を描いてほしかった。
20歳で他界してしまったことが惜しまれる。


テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

映画『どですかでん』★カラーの中の印象的な黒


映画レビューしました。
(内容にはふれていますが、ネタばれ、といえるほどでは…)
http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyem/id88006/rid25/p0/s0/c0/



黒沢監督作品の詳しいことは、わかりませんが、
20年以上前に、この作品を有志が上映する機会がありました。
ポスターの、どですかでん、という文字が、とても印象的でした。

内容は、登場する、それぞれの家族ごとに、スピンオフ作品ができそうなほど、
濃厚なです。
そのなかでも、暗い小屋を舞台とした夫婦のエピソードに思うところありました。

物語を追う時は、いつも、この話はどう終結するのだろう、
と、なかば心配しながら、見ています。
この作品の、行き場のない絶望感からは、特にそれを案じました。

けれども、そんな心配には、及びませんでした。
どですかでん、のタイトルが、ズシンっと響きました。




テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

映画『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』★アクションwithコメディのホームズ



作品について http://cinema.pia.co.jp/title/156391/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照してください。


ロバート・ダウニーJrとジュード・ロウのコンビのシリーズ第2弾。
前作で、これは、ホームズの名を借りたアクション(コメディ)だと知れています。^^;
今作も、ホームズに名を借りて、モリアーティ教授=悪玉というわかりやすい構図になっています。
クールな頭脳戦を期待すると、アレ?と思ってしまうでしょう…

このホームズも、一応、考え(推理)ますが、
ああしたらきっとこうなって、そうなったらこう来て……と
将棋の何手も先を読むように、予想します。
アクション付きで(笑)。

↑この、ああしたらこうなって……という映像が、見どころなのでしょう。
多用されます。
(経過の説明の早送りでもあります)

今回は、ジュード・ロウ=ワトソンの結婚&ハネムーンがらみのドタバタなもので
新妻も、とんだトバッチリを……orz

変装にうまいホームズ、ということになっていますが、
ホームズの女装のヒドさには、ひきつって笑える。
あれは、変装でなくて、変態デス^^;

そんなロバートの白塗りの化粧顔を観て、
ふと、思い出したのが、ロバート主演の映画『チャーリー』。
(余談です)
チャプリンの伝記で、ロバートがチャプリンを演じていますが、これは良い作品だったと思っています。チャプリンの人生を観るだけでなく、ロバートの演技がとても良かった☆
生意気を言えば、今後、ロバートはどれだけの人物を演じてくれるのだろう、との期待をも感じた作品でした。
確かに、アイアンマンも、ホームズも、役どころとしては、いい役なんだとは思います。
けれど、あのとき感じたロバートの可能性とは、ちょっと違うんです……(私のわがままなんですけど……)ロバートは、確かに、ホームズを彼のものとして演じているのですけど…………

個人的な興味としては、ジプシーの占い師役のノオミ・ラパス。
『ミレニアム』のリスベットの印象が強いので、そのイメージと重なるせいか
芯が強くて、活動的で、でも、何か隠していて、目が語っていそう……という女性。
作品のスパイスになっていたのではないでしょうか。

それと、
このホームズシリーズを、現代のアクションものではなくて
あくまでも、その当時のロンドンのホームズたらしめているものの1つが、
音楽♪ではないかと思います。(衣装もですが^^;)
あのころのロンドンの雰囲気(よく知らないけど……^^;)を思わせるような
品格と陰湿が漂うように感じて、あの音楽♪好きです。

全体の印象は、まあまあかな(失礼!)というところでしたが
馬車の音にも情緒があって、日常をしばし忘れさせてくれる、ということでは
良い娯楽作品だと思います。

……いくらタイミングが合うったって、日常では、アソコで突き落とさないですもん……^^;










テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

映画『ライアーゲーム―再生―』★みんなで助け合って再生しよう!という実感~雑感です。



作品について  http://cinema.pia.co.jp/title/158168/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。

松田翔太演ずる・秋山が、ゲームを攻略していくのが、気持ちいいライアーゲーム☆
今回は、秋山が教授をしている大学の卒業生(戸田恵梨香でなく、多部未華子)
とともに参加。

今回は、“椅子取りゲーム”と言っていますが、実は
“椅子取りゲーム”に付加された、“親決め投票”や、“個人もちメダル”に
勝ち残るための意味があるのが、ゲームを複雑にして面白い!

なので、椅子を具体的に取り合うシーンは最初だけ。
あとは、頭脳戦。

ゲーム全体を“本当に”理解し ←上っ面の理解では自滅する……
支配した者が勝ち。
だから、最後に、椅子に座っていた人が“勝者”とは限らない…….←ココでしょ、ツボは☆

ゲームを勝つためのタネ証しを見せていけば、済んでしまうので
映像としては、安っぽそうな照明^^;や、ガンガンくる音楽が、ライアーゲームらしさを演出していますが
やはり、秋山の、クールな姿勢を見たくて見ている私は、楽しかったです。

~~

ライアーゲームの良いところは、全員が負けない可能性があること。
やはり、助けあって、“みんなが勝てる“ほうがいいです。

現実には、自分だけ勝つのがやっと、という場面もありますが
この時期(3/11)にあっては、(細かい諸問題はありますが…)
みんなで助け合って再生しよう!ということが、キレイ事ではなくて、実感のこもったことだと感じます。
ライアーゲームは、そんな意味でも、良かったんじゃないかな~と思います☆





テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

映画『戦火の馬』★たどりついた奇跡~結ばれた希望の絆~


映画レビューしました(ネタバレ表示です)
http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyem/id340426/rid110/p1/s0/c1/


作品について http://cinema.pia.co.jp/title/154949/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照してください。


予告編から楽しみにしていました☆

折しも、震災から1年になる今日この頃では、それに重なって
思うところある作品で、雑感を投稿していますが^^;
良い作品だと思いまして、お勧めの気持ちからですので、ご了承くださいませ。





テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

映画『ヒューゴの不思議な発明』★歯車はいつかハッピーエンドへと

映画レビューしました。(ネタバレ表示です)
http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyem/id340877/rid194/p1/s0/c1/


作品について http://cinema.pia.co.jp/title/155166/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照してください。


雑感を↑投稿していますが
大好きなジョニー・デップがプロデュースしたから、というわけでは……^^;
(いや、そうかも…^^;)

個人的に、『ブルーノ』では(でも^^;)とんでもなかった
サ―シャ・バロン・コーエンが、役柄としては良かったと思います☆
あくまでも、まともな、という意味でなく
コーエンだけに、好演してたと……(寒……)




テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

映画『狂った果実』★狂った果実を置きっ放しにした名作

キャプチャ


作品について  http://cinema.pia.co.jp/title/115163/
          https://www.allcinema.net/cinema/137341
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。

原作・脚本:石原慎太郎
主演:石原裕次郎

これも『太陽の季節』の姉妹編ということで
太陽族“ なる若者を扱った作品ではありましょうが
戦後間もない頃の価値観の変化・気力の変化のなかで
特異な存在である“太陽族”に
普遍的な若者の感情・倫理を含み、問いかけを残した作品と言えましょう。

生活に困らず、ヨットやボートを持っていて、パーティ三昧…
金持ち坊ちゃんの海辺での道楽生活を、憧れを持って観ていたのかもしれません。
海のシーンは、普段、海辺にいない者には
開放感あって、リゾート気分になれます。

(今でも、堕落生活のシーンはありますが、金持ち坊ちゃんではないから
絵柄が不衛生な感じになりがちですが
金持ち坊ちゃんの堕落は、見た目に汚らしくないんです)

遊び人の兄(裕次郎)とまじめな弟(津川雅彦)。
弟が知り合った女性が、実は既婚者だと兄は知ってしまう。
弟をたぶらかすな、と恵梨に言いつつ
自分も恵梨に惹かれていることに気づいた兄は
女を自分のものにしてしまう。

裕次郎を主役にと言った慎太郎の兄心もですが、
裕次郎の型にはまれない、暴れん坊ムードの兄役は、適役です。
男心にも、カッコ良く見えたことでしょう。
あの強引さに惹かれた女子もいたことでしょう。

太陽族クンのダラダラ生活には、もういいよと思いながらも、
この先、この三角関係(夫を入れれば四角)は
どう解決するのかが気になってきます。

そして、あの結末、あの終わり方………
私は、すごく、惹かれました!!!

結末ボカシたつもりで(ボカシ切れない><) 話したいことがあります↓↓

▼▼▼

不純異性交遊の結末は、たいていそうかもしれませんが
下手に、丸く収めることに期待した私は、ヤボでした…….

まず、ヨットとモーターボートの使い分け。
ヨットはヨットである必要があって
モーターボートはモーターボートである必要がありました。
なるほどと。

弟がボートをグルグル走らせる――
それだけで、緊張感が走ります。
丸く残された白い波の後にも、心騒ぎます。

そして……
“狂った果実”の意味を考えさせられるのです。

正しい答えはわかりませんが
始めは、太陽族のお兄ちゃんたちのことかと思っていました。
(でも、彼らは、もう太陽族ですもんね。)
狂った青い果実は、むしろ、弟のほうでした。
狂わせられた、というべきか……

そこそこのワルは、小ネタの悪をしても、程度を知ってるのか
大それた悪までは至らないように思いますが
元来、真面目な人ほど、ワルいことに免疫がないからなのか
ちょっと正道を踏み外すと
いきなり転落してしまう傾向がありませんか?どうでしょう…

終わり方がアソコで終わって、良かったと思います。
“狂った果実”だけが、置き去りにされる……
あとには、ただ、べたついた潮風が吹くだけ……
.(すみません・原作未読なので、本文は不明です^^;)

倫理上けしからん、という評価を受けたようですが
もし、これが倫理啓発作品なら
その後、弟がどうしてどうなった、ということまで
見せる必要があるのでしょうが、そうしたら、作品は別物になりますよね。
あくまでも、“狂った果実”を見せることに徹する。
衝撃と絶望のブツ切りで、終わっていい……

聞く所によれば、トリュフォー氏が絶賛してたそうで
ゴダール氏も影響されたらしいです。
鑑賞直後に、これは名作だ!と感じた私の感覚も
まんざら生意気ではないのかも……!?


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テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

映画『ヒミズ』★園子温が描いた、そういう希望~雑感です。


作品について  http://cinema.pia.co.jp/title/157058/↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。


園子温監督作品は、私が言うまでもなく、独特のドギツさがあるが
好きな人は中毒になるほど、引きずり込まれるらしい。
園作品は、絶望を覚悟して観るのだが、この『ヒミズ』には、東日本大震災の復興祈念があると聞いた。
園子温が希望を描くとこうなる、という感じか……
以下、結末はボカしたつもりで、とりとめなく雑感です。(思う所、多々ありまとまらず;^^;)



~~~~

①震災映像(津波被害のがれき)


暴力・ネグレクト…中学生・住田への虐待は、社会の病巣を描くだけでも
園子温ワールドを満足させるものだと思うが
ここに、あの震災を即座に取り入れたのは、震災が“最大の暴力”という側面は否めないと思う。

あのすさまじい、がれきの光景を見て、映像人たちは、ただ、自作の背景に使おうなどと思ったわけではないはずで、記録として残さなければならない、と思ったこととは別に、そこには、復興への祈りと希望を感じないはずはないと思う。だからこそ、冒頭から、あの光景を映し出し、繰り返し繰り返し見せる。

確かに、ベネチア国際映画祭での上映で、その映像は、国外の人に、震災被害を物語るものであったと思う。けれど、特に被災者には、あの姿を見たくないと思う人も少なからずいると思う。観たくないだろうものを敢えて見せるーーというなら、それも、残酷な“園流”だと解釈しよう。

1つ気に留めておきたいのは、良くてがれき処理5%の、少なくとも、ロードショー期間に鑑賞した人には、震災は過去のことになっていないことだ。この震災が遠い過去のことになったときとは違う、特別な感情の目で観るはずだと思う。

そのせいか、中学生・住田が被る、暴力や困難は、純粋な人間ドラマとしてのリアルな人災よりも
人が免れきれない 理不尽な“大災害”に置き換えて観たかった。



②絆 ←とって付けたようだが…^^;


住田の家の近くにテントを張って住む被災者の皆さんがいてくれて
住田を気にかけてくれるのが嬉しい。しかも、住田さん、と呼び、丁寧に接する。

被災して、全然ふつうじゃない状況でも、“ギリギリ普通“を保てるとしたら
それは、人間の心を持った人たちが、そばにいるからだと思う。お互い様に。まさに“絆”。

住田を“未来”だと言った夜野さんが、究極の親切をしてくれるのも嬉しい。
原作未読だが、住田をさん付けで呼んで、そこまでしてくれるのは
住田が、それなりのことをしたからなんだろうとの暗示もある。

人との優しさの絆が再認識される一方で、震災離婚のようなことも、ささやかれていたのも事実。
最低の言葉が、象徴していると思うのだが
「お前なんかいらない」
…………………震災や作品に関係なく、身に覚えはないか……………?
失恋・離婚・解雇……にも、その影はある。
いらない―――自分の命を否定された気がするよ……..



③住田と悪


逆境でも、住田は、希望を持たないことで、絶望を遠ざけていたのかもしれないが
ともかく、強く強く生き抜いているだけで、観ている自分がくじけちゃいけないと思えてくる。
たとえ死ぬとしても、世の中のために、悪を退治しようとする気概も見せるが
やがてそれは、
元気や勇気とは異なる、冷静な判断を失った狂気に変貌したと言うべきなのだろう…

けれど、普通にまともな大人になろうとしていた住田の心の底がわかるから
私も、住田から包丁を取り上げることは、できなかったかもしれない………….
やくざの親分が、ピストルまでくれちゃうのも、住田の中身を感じたからだと思う。

(やくざの親分は、悪いヤツだけど、本当の悪さをわかっている“ワル”なんでしょう。
住田の父は、自分が何を言ったかも覚えていないくらいで、自分の悪さもわかっちゃいない。
あれは、ワルというより、やっぱり、クズなんでしょう)



④茶沢さん


住田は、“なんでもわかる。自分のこと以外は”という詩を、住田に好意的なクラスメートの女子・
茶沢から教わるのが意味深だ。
茶沢は、住田のチアガールというだけでなく、彼女も、親から疎まれているが、
住田はそれを知らないのだ。いや、住田は茶沢を知ろうとしていない。

住田の前で、茶沢は、うるさいほど元気だ。
あの元気とうるささは、住田の言葉でいえば、“ふつう”ではなかった…
それは、茶沢なりの狂気の表現だったかもしれないとも思えてくる。
自分を殺す自殺ロープ台を親が作って、赤い色に染めているー――
そんな家にいて、フツウでいられるはずがない…………



⑤がんばれ!住田!


そんなこんなで、住田が父にしたことを肯定してしまった自分も、狂気の策略に堕ちたのか……

けれど、うざったい茶沢の説得が、住田と私を、ふつうに戻していく。
あんな目に遭っている茶沢の言葉は、理屈どおりのキレイ事ではないことが、よ~~くわかるから。
ピストルの銃声が、バンバンと響いて、新たな結末が始まる。

そして、住田は走る、走る……
「がんばれ!住田!」
これが、絶賛の“がんばれ住田”か…………………………………………………………..

それは、もうがんばれない時に言ってほしくない、ヤワながんばれではなかった。
うざったいほど、そばにいて支えてくれる力。
そこには、住田だけでなく、住田がいることで、がんばれる茶沢もいる。

がれきだけじゃない。震災だけじゃない。
困難を前にした人すべてに届きそうな、がんばれ!を感じるのだ。

園子温の世界には、住田が走っても、その先に安易な希望はないかもしれない。
(たとえば、“メスブタ”でそれを感じるよ……)
でも、キレイでない世の中で、ギリギリ普通からこぼれないくらいのことでもいい。
それを幸せと呼べるなら…………

ならば、絶望の先に絶望があるとは限らないー――
そういう希望もある。



~~~~

とりとめないことを述べましたが、震災が遠い過去のことになったときに見たら
また違った印象なのかもしれません……………












テーマ : 邦画
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