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映画『プレイ―獲物―』★ もはや祈りのプレイ(pray)でもある(*^_^*)

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作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/159507/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。



≪銀行強盗して大金を隠したまま服役中のフランクは、隠し金のことで、
看守とグルになった他の服役囚から、乱暴・家族への脅迫を受けていた。
フランクは、少女殺人が冤罪になり釈放された、同房のモレルの潔白を信じ、
妻へのメッセージを託した。その後、モレルは連続少女殺人の真犯人だとわかり
家族を案じたフランクは、スキを見て脱獄する……≫




“ミステリー・スリラー・アクション映画の祭典“コニャック・スリラー映画祭”にて最優秀スリラー賞を受賞“
だそうで、楽しみに鑑賞しました。

目玉は
“”逃亡犯フランクが、逃亡だけでなく、家族を助ける目的があること“”
ではないかと思います。

家族(特に娘)を守りたい一心で逃げるフランクには
元は、銀行強盗犯であっても、応援目線で観ています。

特に、彼は、いわゆるメジャーアクション大作っぽい逃げ方でないと言いますか
スタコラサッサ、命からがら、ヤットコサ……という哀愁がにじみ出ていて
がんばって逃げて!という気持ちが、強まります。

のみならず、
警察に追われるうちに、
同房のモレルの罪まで着せられてしまうので、
フランクの疑いも晴れてほしい!!という願いは、もはや、祈り(=pray?プレイ?^^;)です。

(モレル家は、一体、あの家はどうなってるんだ?と思ってしまう。ゾーっとする……)

追われるフランクが、家族を追う(捜す)という
追って追われての構造がバランス良く、ハラハラ・ドキドキのいい緊張感が続きます。

そして、ああ……と、がっかりさせておいて、
希望を残すラストも、粋なんじゃないでしょうか(^_-)-☆

まずまず楽しめた作品でした。(生意気でしたらゴメン…(>_<))



PS:モレルが、『37歳で医者になった僕』の中島医局長(鈴木浩介さん)に似ていると思うのは
私だけでしょうか……^^;



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ジャンル : 映画

映画『アメイジング・スパイダーマン』★前作のほうが好きと言うのもありだと思いますが…^^;

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作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/153612/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。


この『アメ・スパ』前の
トビー・マグワイア主演のスパイダーマンシリーズは、大好きです☆

今回は、コミック登場から50周年記念だそうで
スタッフ・キャストを一新してのリメイク。

スパイダーマンが、摩天楼を、ブ~ンブ~ンと飛び交うさまを
今作では、3Dで 体感できることに まず、ワクワク♪


前作同様、スパイダーマンことピーターは
今作でも、おじ夫婦に育てられ、そのおじさんは殺されてしまいます。
この、“おじさんの存在と殺害”は
ピーターのその後の生き方・考え方に重要ですから、はずせませんよね。

「スパイダーマン」は、陰ながら善なる行動をしているのもカッコイイのですが
作品に惹かれるのは
彼が、青年として、ヒーローとして、被害者遺族として……etc
悩み、葛藤しながら答えを捜していく姿でもあります。

ぶり返しますが、『スパイダーマン3』では、涙ぐみました……

善行しているのに、自分が犯人だと誤解されるというジレッたさも
ハラハラの観どころですが、
かわいい彼女が、理解してくれたり
助けた人が、窮地で援護してくれたり、というエピソードには
周りがテキだらけでも、味方が(1人でも)いてくれたら
なんとかやっていけそうに思えて、元気もらえそうです。

(高層ビルの間から、応援に現れたクレーンは、壮観だったし、感動した☆)

ふと、思ったことです。(内容にふれてます)


▼▼▼

研究所に、物質を散布する機械がありました。
人に、何かの免疫をつけるために散布することもできるし
悪しきモノを、ばらまくことも出来てしまうというもの。

今回のテキ=暴走した科学者は、
人が人を越えた能力を持てる、と思いこんでいる“緑の液体”を 開発してしまい、
自分に使って
ハイパー(オオトカゲ?)になり過ぎてしまうのも、困りものなのですが
彼は、他の人にも、使って(液体をかけて)しまいます。

暴走した科学者は、理性を失っていることもあって
特殊能力の液体を人間に散布してあげてるんだ、という感じでした。

(日常でも、そのような、“人のため”という美名のもと
その恩恵にあずからなくてもいい人には
ただ、迷惑なだけ、という事柄はありますよね……)

一方、
その科学者には、そのような行動に至った“事情”があるので
(ただ暴れている怪獣ではないと)
ただ、やっつければいいわけでもない……

だとすると、やはり、スパイダーマンには、殺傷力の強い武器ではなくて
蜘蛛の糸で、がんじがらめにして取り押さえる(捕獲)というのが
合っているのでしょうね。
(高校生のピーターに“殺人”させてはいけないし……)


▼▼▼

今作のスパイダーマン=アンドリュー・ガーフィールド☆は
トビー・マグワイアの、繊細な透明感とは対照的で、
輪郭が濃いというか、カラッとしてるというか、ポジティブな感じに見えました。

センチメンタルもありの、スパイダーマンですが、
そんなアンドリューの雰囲気で、
より、“娯楽性を重視したスパイダーマンシリーズ”の始まり!という感じです。
(タイトルどおり…^^;)

ところで
個人的には、『プレイス・イン・ザ・ハート』のサリー・フィールドが
おばさん役なのが嬉しいです☆
(『プレイス~』では、芯の強い、存在感ある女性を演じていたと思います。)
おばさんは、おじさん亡き後のピーターを
支え、守り、導くという大切な存在です。
サリー・フィールドは、この『アメ・スパ』シリーズも、支えてくれそうです。

トビー・マグワイア版のままでいい、前作のほうが好き
と言うのもありだと思いますが……^^;
次回作は、どう 『アメ・スパ』流に料理するのか? 興味は、そそられます。

だって、“アメイジング”というタイトルが、
面白いもの創るゾ!という、挑戦的に、ヤル気満々ですもんね(笑)

ともあれ、
ササッササッと、スパイダーマンの機敏な動きは、見てて気持ちいい☆


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テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

映画『グーグーだって猫である』★しっかり愛する気持ちが喪失感の自分を支えてくれるのかも

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作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/21190/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。


(ネタバレ雑感です)

原作マンガを知りませんでしたが、大島弓子さんの自伝作品とのこと。
大島さんの作品は、以前に、マンガ週刊誌で見て、
きゃしゃな可愛らしさの中に芯があるな~と思っていました。


始めは、ネコちゃんかわいいね、という話だと思い、あまり期待してなかったのですが(ゴメン><)
主人公のマンガ家・麻子先生を演じるキョンキョン(小泉今日子)が、いい感じだったので、観ました。


゜゜☆゜゜:.。。.:*゜゜☆゜.:*゜゜☆゜゜:.。。.:*゜゜☆゜


まず、やはり、キョンキョンがいい!!!!!!


なんてったってア~イド~ル♪の少年ぽさのある可愛い少女だったキョンキョンは
うまく、年齢を重ねているな~と思っています。


年齢を重ねることは、喜びよりも哀しみのほうが、重なっていくのかな~と、年々、切なく感じていますが…
キョンキョンは、そんな憂いが哀しすぎなくて、可愛いさがあって、ホント、いい雰囲気なので
ずっと見ていたい感じになってきます。


さて、内容は……
グーグー猫ちゃんは、内容のはじっこを歩いてまして(それがまた、伏線なんですね)
真ん中にいるのは、麻子先生とゆかいな仲間たち(スタッフ)と
青自さん☆(←麻子先生とのロマンス+α)
**:青自さん役の加瀬亮さんが、適度に乾いた感じも合っているかと


そして、空気のように、作品を漂っていたと思うのが
グーグーを飼う前に亡くした、愛猫サバへの“喪失感”でした………………


優しいような、頼りないような、何となく心地良いような、けだるい雰囲気は
そのためだったのでしょうか……
と思っていると……


麻子先生に、ガンが見つかります。


゜゜☆゜゜:.。。.:*゜゜☆゜.:*゜゜☆゜゜:.。。.:*゜゜☆゜


大病を患うと、たいてい、“死と生”の両方と、向き合うと思います。


そして、それ以前に
誰かに支えて(助けて)欲しいという気持ちが、何となくでもあったとしたら
それが、より、ハッキリしてくるのだと思います。


サバへの喪失感が、自分の病気という具体的な重荷になったと言ってもいいかな…


麻子先生は、皆を元気にしたくて漫画家になったと言います。
そのマンガで、元気をもらったと言ってくれた人もいました。けれど
「自分のマンガは自分を元気にしてくれない」のです……


自分が吐き出した(表現した)ものが、誰かの助けになってくれることは嬉しい。でも
吐き出す源である、自分の心は、どうしたら、助けてもらえるのでしょう……
心に開いた穴は、どうしたら、塞がるのでしょう…………………………………………


だから、麻子先生は、サバが死んだあと、グーグーを可愛いがってきた。
いなくなったら、捜した。けれど、多分、それは、サバをも探すような気持ちだった……


何かを失くしたら、そのマイナスを引きずらないように、プラスになるものを捜そうとします。
そうやって、プラスを重ねて生きていこうとしているつもりだけれど
心のどこかで、自分では気づかないマイナスに向いていて
いつまで経っても、プラスにはなっていかない……


自分では、前へ前へ、プラスに進もうとしているのにね……



゜゜☆゜゜:.。。.:*゜゜☆゜.:*゜゜☆゜゜:.。。.:*゜゜☆゜



そんなあるとき、死神が、麻子先生に、死んだサバを引き合わせてくれて(夢?)
“二人”は、他愛も無いような想い出語りで、心を通わせました。


もしかしたら、喪失感というのは、突然、失われてしまったことに対する
“納得できない不満”の1つなのでしょうか……


もう一度、しっかり、サバと合えたことで、心が満たされ
穴の塞がった心で、麻子先生は
しっかり、グーグーをグーグーとして、向き合えるようになった……


そうして、グーグーをしっかり愛する気持ちが、自覚できたときに
失意の麻子先生を、しっかり支えてくれる力になるのだと思えてきました。
(それは、グーグーだけでなく、青自さんにも言えるかな☆)


そんなわけで、ラストシーンは良かった☆


一瞬、グーグーは、そこに居ないかのようなのに、
しっかり、ココにいるよ!!!!というグーグーのアップ☆が映ったとき
なんだか、じ~んとして…… なかなか、いい作品でした。




PS:
キョンキョンも良かったけど 吉祥寺界隈も、良かった☆



テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

映画『スパイダーマン3』★赦しが憎しみに勝ったとき

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作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/11076/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。



映画レビューです。(ネタバレ表示)
http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyem/id325627/rid426/p2/s2/c16/

~情けないタイトルですが…orz
ピーターの心もようは、良かった☆
泣きました……

(以下もネタバレ!?)

おじを殺されたピーター(スパイダーマン)と、犯人=サンドマンとの戦いも白熱した見どころです。



絶対、赦さない!という憎しみに満ちていたピーターが
サンドマンの“”事情“”を知ります。
そして
ピーターが、サンドマンを赦したとき、涙があふれました。

その“事情”を、赦すに値すると判断したピーターの心の深さに、感激したのです。

赦しが憎しみに勝つことは、むずかしいことだと思いますが
そのとき、ピーターにも安堵と言うか、救われた想いもあったように思います。
教訓を観た気がしました。








テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

映画『スノーホワイト』★ 白雪姫vsシャーリズ女王~存在感の分(ぶ)はシャーリズにあったような(*^_^*)

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作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/157154/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。



≪継母・女王に毒りんごを食わされて1度死んだ白雪姫は
王子様のキスで蘇り、幸せに暮らしましたとさ≫

~~というのは、ディズニーの白雪姫でした。

今作は、その女王に戦いを挑む、というのが見どころらしいですが……さて

今までの「白雪姫」では、女王は、どうなってたのか、記憶が曖昧なことに気づきました。
・ 白雪姫の結婚式に招待された折、焼けた靴をはかされて、死ぬまで踊らされた
・ 雷に打たれて崖から落ちて死んだ
・ 割れた鏡が心臓に刺さって死んだ
・ 「とても恐ろしい目に遭ったので、言えません……」etc.
諸説あるので、この作品のなりゆきも、白雪姫伝説の1つになりそうです。

私は、シャーリズ・セロンの女王っぷりが 観たくて観ました。
美しさはゴールド級なのに、心根は、闇夜にカラスのブラック級。
たまりません! (^_^;)

まずは、私なりのポイントから……(ネタバレと思って…)

▼▼▼

①「白雪姫と狩人」←原題です

女王の命令で白雪姫を追う狩人は、斧を持った“マイティ・ソー”です。(笑)
タイトルに付いている様に、かなり、重要度は高いです。
(7人の小人や王子様より)

マイティ・ソーのときよりも、今作のほうが、彼の存在感があったように思いましたが
なるほどね~という役まわりでした。(←ディズニーのパクりにはなってない)

②白雪姫の復活

~~毒リンゴを食べて死んで復活~~
という定石ですが、復活後の“決起集会”が、良かったですね。

――闇から目覚めて、虐げられた人に光を見つけた――
――人の心の炎で、戦いの剣を作ろ――
――私(白雪姫)が、皆の武器になる――

白雪姫の後半は、悪の根を、ヒロインがしっかり叩くことで、スッキリした感じでした。

その戦いのシーンは、CG無しの生(ナマ)にこだわったそうです。
CG=映像革命もいいですが、ナマ(ナマ)でどれだけ撮って見せてくれるか、というのも
鑑賞の興味になるように思います。
コレ、ナマか~と思いながら観ると、テンション上がるかと。

③娘を想う母

意外に、印象的だったのが、“母と娘”のこと。
白雪姫のお母さんのシーンから始まって、姫を愛していたのがわかるだけでなく
ある母親は、女王から守るために、娘の顔を傷つけるという苦渋を 施していました。
それも、娘を愛すればこそ、というが哀しい…

一方、女王とて、母がいて、娘の美しさを願っていたことがわかります。
母が娘を想う普遍的な愛が、ねじれてしまったようで、複雑な気持ちになります。

④☆★☆シャーリズ女王☆★☆

白雪姫も力強いヒロインではありますが、やはり!!!
シャーリズ女王様は、悪役でも、惹きつけられる、存在感と迫力でありました>>>(ため息)

美しいし、怖いし……(^_^;)
「Mirror ,Mirror on the wall……」の声が、こだましてます……(^_^;)

~~永遠の若さと美を手に入れた女が、世界を支配する~~
……と仰っていたと思いますが、そうかもしれませんね……

女王は、自分の自信を、鏡で確かめますが
(特に女性は?)わかっていることを 確かめたい傾向がありますよね……
信念というか、支えとして

それが、鏡だった女王と、人間だった白雪姫の“女の戦い”を、見ることになりますが
わけありな女王も、憐れに思えてきて
若い頃の女王の物語を、スピンオフで観たくなりましたよ。


▼▼▼

正直、言いまして、やはり、白雪姫には王子様が“積極的に”からんでくれるのがいいなあと思いましたが^^;
これはこれで、楽しんでくださいませ。

ところで
ジュリア・ロバーツ主演の『白雪姫と鏡の女王』(邦題) :(『Mirror ,Mirror』(原題
こちらは、女王様が、白雪姫と王子様を奪い合うんだそうな。
この女の戦いも、戦い甲斐がありそうで、観てみたい☆







テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

映画『別離』(2011)★ “別れ”という“過ち”か

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作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/157978/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。
http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD20497/story.html
↑あらすじ:お読みください。


原題は 『ナデルとシミンの別れ』
始まりは、ナデル(夫)とシミン(妻)の別れ話。



≪妻は、娘のためにイランを出て外国に行くことを望むが、認知症・要介護の老父がいるから、出国はムリだと言う夫との離婚申請をするが却下され、娘を婚家に置いたまま、ひとまず実家に戻る。
ナデルは、老父の介護をラジエーという子持ち女性に依頼するが、介護の問題と窃盗の疑いでトラブルとなり
ナデルは、ラジエーを突き飛ばすように追い出してしまう。
後日、ラジエーが流産したことがわかり、裁判に発展する……≫



イスラム教社会であるイランにおける、夫婦・家族・介護・失業……etc. の有様は
日本の価値観や状況とは、違いがあるにせよ
生々しい生活感には、身につまされ、緊迫感あふれた作品でした。

私なりの思うところを、ざっくり述べます。(ネタバレ雑感)


▼▼▼

「流産事件」裁判の争点で、まずは、ひきつけられる事柄は
・ナデルがラジエーを突き飛ばした時、妊婦だと知ってたのかどうか。
・ラジエーの流産は、ナデル以外に原因はなかったのか。

「真実」を暴こうとする、ミステリーの面白さがあります。

同時に、「真実」の前には、悪意のない心苦しい「ウソ」がありました。

そして
「本心」や「真実」を表に出さない(出せない)事情が、ナデルとラジエー双方にあったという「現実」は
「真実を隠す(=ウソ)」ことが、誰にでもありうるという“普遍性”を、暗示するようでした。

~~~

「お母さんが家にいて、祖父の面倒を看てくれていたら、こんなことにはならなかった」

ナデルの娘が、シミン(母)に言うセリフで、冒頭に引き戻されました。
シミンの離婚申請と家出は、“流産事件”のきっかけに過ぎないわけではないのだと。

一家の騒動が、雨降って地固まることとなり、丸く収まるのではないかとの期待も虚しく
タイトルどおりのエンディングを迎えます。

そこで、改めて思うのは
シミンは、なぜ、出国(家出)にこだわったのか?ということ。

はた目には、“要介護の義父と夫を捨てて家出を目論む鬼ヨメ”という状況です。

彼女は、娘のためだと言いますが、それは、理由の1つに過ぎないでしょう。
義父の介護のこともあったかもしれません。
夫はいい人です、と言いながら、別れを選ぶには、それだけの理由があるはずです。
けれど、シミンの「本心」は、よくわかりません………と言っておきます。
(わからなくもない……とも言っておきます)

夫はいい人だ、と思っても、離婚を選ぶ妻たちは、ほかにもいます。
何か、事件が起こらない限り、人は本当のことを話す機会もないのかもしれません。
それに、「本心」や「理由」というのは、それぞれの立場で生じるもので
立場の違う人には、理解してもらおうとしても、むずかしいこともあります。
そうすると、どんなに、自分が「本心」を理解してほしいと声高に訴えたところで
伝わらないのであれば、「本心」を見せないことと変わらないのではないか……との落胆もあります。

**:年配のご婦人方の館内での会話が聞こえました。
「夫婦は色々あるからねえ。うちだって危ういわぁ」
「男と女では考え方が、全然、違うのよねぇ」
「ホント、むずかしいわよねぇ」

~~~~

シミンの“別れ”は、娘のため、と言っていましたが

ラストシーンの両親の“別れ”は、ただ、子供の心を引き裂くような、苦しみに満ちたものでした。
母ならば、「本当の理由」を押し殺してでも、娘を哀しませない選択をして欲しかった、と思うのは
古い考えでしょうか……

**:年配のご婦人方の館内での会話。
「あの母親は悪いね」
「子供のことを思ったら、女は好き勝手やっちゃダメよね」
「夫婦には色々あっても、子供を悩ませたらいけないわ」

そこで、感じたものは、「過ち」でした。

何かが原因で、「別れ(家庭の崩壊)」を思うことも、「過ち」であるかもしれないし
悪気からではないけれど、「ウソ」をついてしまうことも、「過ち」だと思います。
(でも、あのウソは、いずれも、家庭を思えばこそだった)

そんな「過ち」を重ねあう人間同士でも、
寄り添い、助け合って生きていくのが、厳しくも社会生活なのだとしたら
どうにか、関係を修復する努力をしなくてはいけなかったのではないか……

家庭を守るためについた「ウソ」よりも、
この、両親の「別れ」と言う結果が、1番の「過ち」なのではないか……

決断を迫られた娘の表情から、そう感じました。

(熟考できたら、追加・変更します)










テーマ : 洋画
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映画『 11.25 自決の日 三島由紀夫と若者たち』★「聞けえええ~!!!」死の直前の叫びの深いところを今!

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作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/157985/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。


作家・三島由紀夫が、若者とともに “楯の会”を結成し、防衛庁内での割腹自殺するまでに 焦点を当てた作品です。

彼が、どんな思想を持ち、どう行動したのか?
上映時間中、緊迫と焦燥に、ひきこまれました。

作家・三島由紀夫あるいは、一個人・平岡公成としての解釈や研究は、すでに、種々あるので
彼と楯の会について観ることで
現在の、自分自身と社会との関係(たとえば、2011年の尖閣問題についてなど)で、想うことはあるのではないかと思います。


(三島氏の自殺当時は、私は、子供でよくわかりませんでしたが、1970年前後は、ヘルメットに角材を持った集団行動が
けっこうあったな~と思います。)

三島由紀夫(敬称略)を語るとき、色々な意味で、“死”を切り離すことはできないと感じています。
映画も、彼と“死”(自殺だけでなく、観念としての死も含む)との関係を、どう見せるのかに興味がありました。

以下、雑感です。

▼▼▼▼

① 「あなたのためなら死ねます」

“若者たち”の1人、森田必勝(まさかつ)。
満月島真之介さんが演じたのですが、きっと、これほどの実直・一本木の好青年だったのだろうと思わせます。

森田に、想いのたけを吐く三島氏(井浦新)の熱弁も、迫真の演技で
これだけ口説かれたら、純粋な青年な、その熱き血潮に染まるだろうな~などと思いました。

男心に男が惚れると言うのでしょうか……
「あなたのためなら死ねます」 (←『愛と誠』だけじゃないんだよと……)

もはや、思いとどまって欲しいと思うのは、傍観者である私の無責任な願望にすぎないのでしょう。
三島氏とともに割腹した森田青年も、記憶にとどめたい。


② 三島vs東大全共闘

三島氏が、東大全共闘で話すシーンも、興味深かったです。
じっくりイデオロギーを語るのではなく、口角泡を飛ばして言いあう光景には、興奮。

意見を述べて、理解してもらうことは、むずかしいな……などと改めて感じた(今更だけど)。
あの紛糾の延長線上に、防衛庁での演説があったのかな……と思うと、若干の虚しさが……


③ 「あなたはいつ死ぬのですか?」

聞くところによれば、“死”をほのめかしていたような三島氏は、どなたかに
いつ死ぬのか?と聞かれ
死を催促されたようなことになり、自死は時間の問題になってしまったらしいと、聞いたことがありましたが
私は、誰が聞いたのかまでは、存じませんでした……

作品では、山口二矢(おとや)が、尋ねました。

山口二矢(おとや)は、1960年、日本社会党委員長の浅沼稲次郎を刺殺したのち、獄中自殺した青年です。
楯の会の結成は、1968年なので、時間経過が合わず、わからなくなってしまったのですが^^;
“死“に挑ませるための、象徴としてのシーンだとしたら、浅沼稲次郎暗殺シーンが冒頭にあることと併せて、
インパクトはあったと思います。

▼▼▼▼

井浦新さんの三島由紀夫は、思っていた以上に、熱かった……
外に熱いだけでなく、内側にみなぎるものがあった……

「変わらないわ」

三島氏の死後、5年経ったあとの妻のつぶやきも、意味深だった。
今は、どうなのか?何か変わったのか?

もし、変わったことがあるなら、それが、以前より悪くなっていないか……………………???

「聞けえええ~!!!」
三島氏の死の直前の叫びが、作品のとおりなら
あれだけでなく、もっともっと深いところまで、話を広げたかったと思います……

そこで、叫べなかった分を、作品は補なったのではないかと思われます。










テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

映画『SHAME-シェイム-』★生き恥の根深いところまで引きずり込まれる


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作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/158360/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。



映画レビューです。(ネタバレ表示です。)
http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyem/id341552/rid64/p1/s0/c1/


それぞれに、思うところある作品だと思います。
ここでは、これが、精一杯でした^^;
なんだかわからない雑感で、お恥ずかしい(>_<)ですが、どうか……






テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

映画『ソウル・サーファー』★まばゆい光が導いた新たな魂の波に乗れ!


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作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/157860/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。



映画レビューです。(ネタバレ表示です。)
http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyem/id341531/rid47/p1/s0/c1/


サメに襲われ、片腕を失ったのち、プロサーファーになった少女の実話です。

以前、テレビで観たことがあると言っていた娘が、観たい!と言っていたので、気になっていました。

娘は、浪人中(寮生活)なので、しばらく映画は“お預け”です。
代わりに観てきました。

あらすじだけでは感じられない“ソウル”を、感じてほしいです。
イイ作品でした☆

近々、娘に逢いにいくので、この作品の話をしてこようと思っています。









テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

映画『幸せへのキセキ』★来年はキリンも加わるそうです♪

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作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/158032/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。



映画レビューです。(ネタバレ表示です。)
http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyem/id341580/rid102/p1/s0/c1/



動物園を買った家族の実話を 脚色しています。
前評判が良いので、楽しみに鑑賞しました。

切なくて、可笑しくて、
生意気いうようですが
エンタメ作品として、よく出来てるな~と思いました☆


ロージーちゃんが、とってもキュ―ト☆でお気に入りです。




テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

映画『フラクチャー』★アンソニーの“無罪”はどう砕かれるか


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作品について http://cinema.pia.co.jp/title/18325/
↑クレジットはこちらを参照ください。



アンソニー・ホプキンスが、浮気妻を殺した犯人で
ライアン・ゴズリングが、彼の有罪を確定したい検事です。


犯人がわかった上ですが、ネチネチ攻めていく、刑事コロンボのようなアクはありません。
なにせ、無口な印象のライアンですから。


とは言え、
『ドライヴ』でも、男は黙ってキッチリやることはやる、という男魂があったように
ここでも、ライアンは、アンソニー相手に しがみついていて
最後に、ギャフンと言わせます。


「被告人と検事」というと、丁々発止の法廷劇を連想しますが
法廷は、『リーガル・ハイ』のコミカド弁護士のような派手さはありません。
むしろ、
妻殺しの凶器が不明で、証拠不十分……となるのみならず
アンソニーの自白さえ不十分という事態を 招き、無罪を勝ち取ってしまう………


そう簡単に、“レクター博士”は落ちないだろう、という期待を裏切りません。


“フラクチャー”は骨折。
冒頭、ヒビ割れた部分をつつけば壊れる、というたとえ話があります。


妻殺しを有罪にするには、どこに、そのヒビを見つけてつつけばいいのか……


裁判・法律は、言葉遊び?屁理屈?と言ってはナンですが、
ココをつつけなくても、ソコをつつけば落とせる……みたいな部分で
やりとりしますよね……


完璧に無罪になったとしても
ある意味、法律はヒビだらけで、つつきどころはあるものなんですね。


アンソニーの無罪が、どう“フラクチャー”するか
ライアンの一撃を、最後まで、お楽しみに☆







テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

映画『外事警察 その男に騙されるな』★ “食えない男=住本”を印象付けたラストシーン


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作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/158381/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。




警視庁公安部外事課は、国際テロに立ち向かうための組織なのだそうです。

特徴と言うか、見どころだと思うのは
彼らは、プロに潜入させないで、標的に近い一般人を“運営”して、目標を遂げること。

一般人ですよ?ムリありません?
言われたとおりにと言っても、プロのように手際よくできませんよね、ふつう……
だから、観ていて、よけいにハラハラするのです。

それと、一般人をどう引き込むか。
まずは、お金。
報酬ということよりも、お金が必要な人に、ちらつかせる。
けれど、それだけでなくて
その一般人が、加担したくなるように仕向ける。
怒りなどの感情や本性を、うまく引き出す。

そんな一般人の口説き方が、住本の住本らしさであって
渡部篤郎さんの、温厚そうなのに恐ろしい物腰に、まんまとハマる。


~騙されるな~とありますが、つまりは、うまく騙されます。

(テレビ版で、危険を冒す一般人に、窮地には救助に行くから、と言いながら、実はそのつもりは無いと
知ったとき、私は、絶対に口説かれないゾと思いましたよ……)

今回は、朝鮮半島がらみの核問題。
在日研究者を演じた、田中泯さん☆
『メゾン・ド・ヒミコ』でも感じましたが
彼の、哀しみのあるスゴ味は、一体、どこから出てくるのでしょう。
いい配役でした。

(真木よう子さんは、一緒に写真に写っていると、一般人でなくてSPかと思ってしまう…^^;)

そして
住本を信じるも信じないも、とにかく、問題が解決されることだけを期待して観ているので
思い込んでしまうのです。
そういうことが起こっても不思議はないのだと………

ああ、でも……(ネタバレか?↓)

▼▼▼▼

シナリオは、住本が書いていたのです。
ですよね。
その男に騙されるな=騙されてるんだよ~~という事ですものね。

▼▼▼▼

ところで、
住本には、“国益を守り日本を守る”という、使命と信念があります。
これが、彼の大義であり正義。
そのためには
自身の立場や命さえ、いとわない覚悟をもっています。

ここでは、日本・韓国・北朝鮮における、それぞれの立場の愛国がからんでいました。

住本のように、自身の正義のためには、犠牲もやむを得ないというのを
必ずしも、イイと思って見ているわけでもないのでしょうが
世の中には、本当は、貫きたいことが
良心やしがらみで、英断できないこともあるとすると
住本がクールに、バッサリ仕事をこなしている姿に、憧れもあるのかもしれません。

いや、違うかな…
住本は、クールであっても、冷酷なわけではないからなのでしょうか。

彼は、生い立ちから、人並み以上に人間の喜怒哀楽・人が人に求めるもの、たとえば愛情が何かを
知っている。
だからこそ、クールに割り切れる。
だからこそ、ふっと、彼の情が見え隠れする部分を、期待して観ているのかもしれません。

今回は、映画枠の限られた時間内で、
“食えない男=住本”を、ダメ押ししたラストシーンは良かったと思います。

次回以降は、住本の人間臭さを、もっと匂わせてくれると、もっと面白くなると思います。
(欲張り?^^;)











テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

映画『君への誓い』★失ったもの以上の幸せを未来に信じて

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作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/159152/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。



事故で記憶を失った妻は、夫への愛情も失っていた。
夫は、全力で二人の生活を取り戻そうとする……

実話に基づく作品だそうで、ドキュメンタリーでも観た覚えがありました。
映画は、妻:レイチェル・マクアダムスと、夫:チャニング・テイタムという、楽しみな組み合わせ☆

レイチェルの美しい笑顔を見ると、心から自分に微笑んでほしいと願う夫の身になれそうです。

チャニングは、『親愛なるきみへ』でも、一途に愛する好青年でした。
彼は、恋愛に器用なヤサ男というのではなく、
たくましい体格どおりに、大きく受け止めてくれて
黙って辛抱強く待つ、という強さを感じさせてくれます。

妻の記憶は、結婚前までだったので、夫は、誰かもわからないという哀しい状況……

最初に出逢ったときは、2週間で愛の告白をしてくれた妻は
今回は、夫には心を動かされず、以前の彼氏に心が戻ったようにさえ……

夫の語りが、物語に変化をつけます。
彼は、過去の“瞬間”の積み重ねが今の自分をつくっている、と言うようなことを言います。

もし、なんの困難もなければ、自分たちの過ごしてきた時間に
“瞬間”の尊さを、意識しなかったかもしれません。

過ぎ去った過去は、彼らにとって、ただ過ぎ去っただけでなく
失われた瞬間になってしまったのです。

彼は、困難が2人を引き離しても、必ず、彼女を取り戻すと
結婚のときに誓いました。

それを取り戻したいと切に願ったら、あなたなら、どうしますか??

「彼女には幸せになってほしい」
チャニングの瞳から、キラキラしたものが見えたとき、私も、涙ぐみましたよ……

そして、彼女と実家との関係が、明らかになってきて、次の局面を迎えます。




≪ネタバレか?↓≫
▼▼▼

彼は、過去を思い出させようとすることをやめました。
いえ、
ラストには、彼女にも、変化が起きていたので
彼らは、と言ったほうがいいですね。

「新しいお店に行ってみない?」

▼▼▼



彼は、“決定的瞬間”について、口にしていたけれど、それは二人にとって
新たな“決定的瞬間”。

二人に積み重なっていく、“新たな瞬間”の。

彼女は、現在も記憶は失くしたままだそうですが
未来には、失くしたもの以上の幸せがあることを
エンドロールで、教えてくれます。

(意外にあっさりした印象だったのですが、夫の愛情の地道な強さには、羨ましさと敬意を感じます)










テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

映画『恋の闇 愛の光』★失恋再生モノでない、壮大なドラマでした


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映画レビューです。(ネタバレ表示です。)
http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyem/id51829/rid1/p1/s0/c2/


原題は『王政復古』~~イギリスのチャールズ2世の時代ということ

政治的な歴史モノという雰囲気で
邦題のほうは、ラブロマンスな雰囲気です。

けれど、この“愛”は、個人的な恋愛から人類愛に及ぶ
大きな作品です。




作品について http://cinema.pia.co.jp/title/113608/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。







テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

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