作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/160757/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。
映画レビューです(ネタバレ表示なし)
http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyem/id344361/rid49/p1/s0/c1/
福山ガリレオシリーズの映画2作目!
とてもとても、楽しみにしていました!!!!
秘密を抱えた家族の過去についての話ですが
それだけではなかったところが絶賛です。
詳しく書くと、ナンですので、投稿レビューも、奥歯にモノがはさまった感じで
なんだかわからないと思いますが^^;
残酷ともいえる、“その先“のあることが、作品を、深いドラマにしたと思います。
しかも
答えは、未知数なんです……………orz
楽しみにしてて良かった!\(^o^)/

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テーマ : 邦画
ジャンル : 映画
作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/162273/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。
映画24区のサイト http://eiga24ku.jp/projects/natsu.html
山形・庄内地方の家族を描いた、約1時間の作品です。
庄内キネマ製作委員会の製作で、出演者も庄内出身の方です。
ものすごくドラマチックな設定が、あるわけではありませんが……
アルバイト勤めの次女:ななえ(←主演)の家庭には
・両親の離婚
・母の家出
・認知症の祖母
・さくらんぼ農家:父の負債……etc.の不安要素があり、さらに、
ななえが生まれる前に、ある“事故“が、ありました…………
借金返済のために、父は、元妻(母)を頼り、母が帰ってきます。
事情をよく知らないななえは、母との再会に、複雑な思いを抱きます。
が、それも、無意識下での、愛情の裏返しなんですよね……
思えば、本当に、何も心煩わせるものが無く、生きている人は、いるのでしょうか?
いちいち人に言わないだけで、“しんどいもの“を、抱えている方も少なくないですよね……?
私にも、解決策の遠いモヤモヤしたものが、ありますよ。
それが、スッキリ解決したら、心が軽くなるだろうな~と思います…orz
そんなモヤモヤしたものを、子供のころから、抱えてきたななえは
ちょっと、ふてくされた印象で、ヤな感じの女の子にも見え^^;
お姉さんにも、ビンタを、食らわされてしまいます……..(>_<)
けれど
早く、モヤモヤの出口から飛び出したいようなイラ立ちと 、
逆に、入り口に戻って、モヤモヤの根っこに対峙しようとする、強さと……
主演の斎藤絵美さんは、よく、体現していたと思います。
私が、良かったと思ったのは
『夏がはじまる』と言うタイトルと、冒頭と終盤の演出です。
冒頭は、第三者の視点で、子供の頃の自分を見る、ななえ。
赤い金魚が、夏の季節を、教えています。
そして、“その時”、ななえの時間は、その夏の時間で、止まっていたのかもしれません。
そして、母との再会で、あれやそれやあったあと
あのとき、止まった夏の時間が、再びはじまった……
というような、希望のある終わり。
もっともっと、ドラマチックにしてもいい作品かもしれません。
けれど
現実に、モヤモヤしたものを抱えている人たちにとっては
小さなトゲであっても、その痛みを共感として、重ねられるのではないかと思います。
ムリに、傷口を大きくする演出は、不要なのかも……
短編ですが
一筆箋にしたためた、“庄内だより”とでもいう感じで、いかがでしょうか。

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テーマ : 邦画
ジャンル : 映画
作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/161844/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。
ウディ・アレンの監督・脚本・出演――
と来れば、観たくなること必至の作品♪
『ミッドナイト・イン・パリ』.
『恋のロンドン狂騒曲』
とは、また違った構成で、楽しませてくれます。
ローマを舞台にした、4つの物語。
オムニバスでなく、少し進んでは別の話になって、サクサク平行して進みます。
私が、言うまでもありませんが、
じっくりと1つの情景を、静止画像にして滲み出すのではなく、
ポンポンと歯切れのいい脚本の妙。セリフの妙です。あるいは
トッピな設定と、誤解?の妙であります。(*^_^*)
多分、観ながら、そうそう!と共感しつつ
恐れていたことが的中し(>_<)、あ~あ……と思ったり
そんなことはないダロ(―_―)!!と突っ込みつつも、受容したりして、お楽しみくださいませ☆
内容にふれて、雑感です。
▼▼▼
1、女友達と彼を2人きりにする(>_<)
女友達を親切心で、彼氏と同棲する家に泊めてあげる彼女――
↑これは、絶対ダメです~!!!!!(>_<)
なるべく、人類みな兄弟&博愛精神で、考えたいのは山々なんですが
男女関係においては、油断禁物であります。
親友と彼氏が仲よくなってくれて良かったヮ~などということは、
私は、卒業いたしました……
劇中、ナイスだったのは、経験豊富な?熟年男性が、“天の声“のように
彼氏に、ブレーキをかけてくれるアドバイスをしてくれること。
今なら間に合う!それ以上の深い入りはやめなさい!と…………..
彼氏は、彼女以外の女性に心は動かない、などと言うのですが
この世に絶対なものは無い……と思う……orz
2、大スター:ロベルト・ベニーニ☆
ロベルト・ベニーニは、『ライフ イズ ビューティフル』を見たときに
この人は天才だ!と思って以来、ベニーニさんの作品(監督でも出演でも)は観たいと思っています。
今回は、ある日、突然、大スター扱いされたあとに干される男性。
大スターと言うか、マスコミにいじられ、いじくり回されたあと、飽きられて捨てられる……
これは、芸能界の縮図であり、人生の流行り廃り、なんでしょうねェ……
かまってくれるときはうっとおしくても、無関心は、寂しいもんですよね……orz
ロベルトの可笑しみと哀愁が、絶妙です♪
3.無敵のペネロペ・クルス♪
娘は、予告編のペネロペを見て、観たがっていました。
美とオーラが、ありますもんね☆(*^_^*)
あの“美とオーラ”で押しまくられたら、男性は、黒いものも白と言っちゃいますよね……
ペネロペは、新妻と間違われてしまって、そのまま成り済ますのですが、いつ、バレてしまうのか……
……とヒヤヒヤしていると、
本当の新妻のほうも、ヒョンなことになっていて……もう、ドタバタです(笑)
超目玉↓☆
4.歌の上手なお父さん♪
アレンの役は、元オペラ演出家。
娘の婚約者の実家・ローマに来たのです。
で、婚約者の父上の鼻歌?を聴いたら、それが、素晴らしい美声♪♪♪
アレンは、彼をオペラデビューさせるべく、画策します。
が、これは、超最高☆
サイアクに最高\(^o^)/
ネタバレ↓たしかに、お風呂場で歌うときは、みな、気持ちよく歌って、最高のコンディションですよね。
このお父さんも、ベストコンディション=シャワーをしながらの出演となります^^;
オペラの舞台に、シャワー台登場!
腰巻タオルのお父さん登場!
場内唖然………
けれど、お父さんの美声に、場内陶酔\(^o^)/
でも、シャワー音は、そのままという………^^;
↑もはや、大人のマンガです☆(*^_^*)
アレンの脚本の“シャレッ気”には、もしかしたら、
知的な感じが鼻をつくような印象を、受けることがあるかもしれませんが(失礼を承知で(>_<))
このオペラのシーンのような、思い切った“おバカ(*^_^*)”をやってくれると
思い切りが良くて、とても、清々しい☆\(^o^)/
アレンには、このような“大人のマンガ”を、堂々と見せてほしいと、今後も期待☆
▼▼▼
脚本を、いい意味で、こねくり回して、人生という大舞台に
修羅場あり、失笑あり、自虐ありのアレン作品☆
特に、人生に悲観的になったときには、いいかも。
こっちも色々大変だけど、お宅らも、ナンギだね~と思えたりして……^^;
哀しくもあり、可笑しくもあり、いとおしくもなって
やみつきになります(*^_^*)
2番煎じを恐れずに、
今度は、ペネロペ主演で、スペインを舞台に
『セビリアでオーレ!』なんてのをやってくれても、絶対、観ますよ(*^_^*)

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テーマ : 洋画
ジャンル : 映画
作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/161252/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。
40歳を過ぎて、サラリーマンをやめて、“自分さがし“をするというオッサンの話。
堤真一さんが横たわる、劇場のパネルを見たときには、笑っちゃいました^^;
(いるいる、こういうこと言ってる人いるよ~(>_<))
宣伝のコメントでも、得るものは無い作品^^;と言っていましたが^^;
話しのタネに、観てみました。
まあ、本気出す前に、まず、正気でいてくれェ~(>_<)と言いますか
“自分さがし”の前に、“生活の糧”をさがしてくださいョ……と思いつつ……(T_T)
ストーリーがどうということはさておき、エピソードなどを肴に(ツマミに^^;)
おしゃべりさせてくださいませ。
▼▼▼▼
1.自分のことしか考えていない(―_―)!!
そもそも、このオッサンは “自分のことしか考えていない”ということなんですね………..
それを、痛感するのも、序盤。
登校前の娘が、ゲームしている父に
「食べ終わった食器を、たらいにつけておいて」と言ったとき。
おそらく、オッサンは、ご飯も実父か娘が炊事してくれたものを食べるだけで
後始末なんかも、するはずがないと思う。
オッサンには悪いのですが、私の私的感情も込めて、言わせていただきますがオッサンが、家事を免れている理由は、その家の稼ぎ手だからだと、私は勝手に思っています。
在職中は、上げ膳下げ膳でもいいですよ。けれど、無職になったら、家のことをしたほうがいいんじゃない?
娘は、在学中ですよ。
ましてや、遊んでる自分に朝食作ってるのも、娘かも。
そうしたら、お皿くらいは洗うべきでしょうよ。
個人的な感情で不快に思われるかもしれませんが、↓要反転
男性の中には、男性だから家事はしなくていいと思っている方も、おいでですが
自分が家にいるなら、少しでも、家事を手伝ったほうがいいんじゃないですか?
(というか、自分が自分の皿を洗うのは手伝いではないからね^^;)娘は、劇中では、“親孝行の娘“らしい発言をしてくれますが
設定的には、親の道楽のために娘が身売りするようなもんですよ…….orz
自分の夢とか生きがいもいいけれど、娘のことを“本ッ気”で考えてほしい!!(>_<)と
このオッサンには、私は、マジに!!腹立ちました!(-_-)/~~~ピシー!ピシー!
2.キャバクラ再就職のおじさんの“本気”
得るものはない^^;とのことでしたが
周囲に、“本気“を見られたのは、意外でした。
それは、前の会社が倒産して、キャバクラに再就職したという、おじさんのこと。
年齢がいくと、新しいことが覚えにくいんですよ……
で、若い人には、なめられ、ひどくイジメられる……
見ちゃいられない姿ですが、それでも、おじさんは、家族のためにクビになるわけにはいかないと
キッパリ覚悟を決めていました。
仕事するって、そういうことで
“本気”って、そういうことなんですよね。
このおじさんは、誰が何と言っても、私は、男の鑑だと思いました。(キッパリ☆)
3.あなたはやさしいから
堤真一オッサンの友人(生瀬勝久さん)と元妻の会話が、意味シンでありました。
彼らが別れた理由について、元妻が語ります。
「あなたはやさしいから」
↑コレ、ツボです……………………………………..
たとえば、
元妻の不手際があっても、夫は、それに触れずに自分で処理してあげるのを
優しさだと思っていた。
しかし、妻は、無視されたと感じ、距離が出来てしまった、というもの。
夫婦円満の秘訣には、摩擦を起こさないこと、というのがあるとしたら
言いたいことも半分くらいに抑えて、ニコニコするのが、適切だと思っていました。
けれど、本音を言わずに抑え込んで、表面的におだやかに暮らすのは
相手と向い合うことをやめたのも、同然なのかもしれません…………..
(実際は、そうしないとやっていけなくても……(>_<))
元妻は、夫が、指摘するなら指摘してくれて、(ケンカになったとしても)問題を共有したかった。
けれど、夫は、ケンカも含め、二人が向き合うことを避けるようにふるまった……
やさしいのは、良いことだと思いますけどねェ……^^;
でも、元妻の気持ちもわかります。(思い当たるフシあり……)
たとえ、ケンカしてでも、問題に向き合って、納得しあって解決したい、と思うことは私にもありました……
けれど、ちょっと、自分が意見を言ったら、話し合う間もなく、かわされてしまったり
まったく平行線のまま、解決することもなかったり……orz
やはり、距離をおいてニコニコという優しさが、必要か……
▼▼▼▼
そんなこんなで、本気になったオッサンは、漫画家になりたいという夢をかなえられるのでしょうか!??
と言いつつ、現実も結末も、甘くないのデス……orz
脱サラしようとする父親に
僕のお父さんが、脱サラ後に、あんな風なオッサンになってはダメだ!
自分がしっかりしないと!という、少年のたくましくも健全な発言が、なんか嬉しい☆
堤真一さんのオッサンぶりは、滅多にみられないものを見られた感じでしたが^^;
どちらかというと、脇役の
蛭子能収さんのほうが、本気から遠いオーラが、にじみ出てたかも…….^^;

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テーマ : 邦画
ジャンル : 映画
作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/158028/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。
ブルース・リーの師匠:イップ・マンをトニー・レオンが、主演。
(ブルース・リーは出ません)
先の大戦前の時代。
中国武術の流派を、統一する後継者選びの話。
なので、
イップ・マンの半生ではなくて
チャン・ツィイー演じる、師匠の娘:ルオメイや、その他の武術家とのお手合わせのシーン満載でした。
カンフーものは、脚本・展開よりとにかく、カンフーの技・アクション重視の印象があるので
それ以上の期待は、していなかったのですが^^;
映像には定評あるウォン・カーウォイ監督が、プラスαを見せてくれることに期待して、鑑賞しました。
オープニングのアクションシーン☆
大雨の中で
いきなり、トニー・レオンを、魅せてくれます☆
この雨の使い方は、素晴らしいです!!
ただ、濡れているのではなくて
ただ、バシャバシャやっているのではなくて
容赦ない水しぶきを、華麗に、あやつって、人の動きをダンスのように見せる♪
このあたりの撮影の仕方が、ウォン・カーウォイなんだろうな~と思います。
そして、
トニー・レオンとチャン・ツィイーが、妓楼で、初めて “お手合わせ“するシーン♪
スピード感・ハラハラ感に加えて
高所から落ちそうなチャンの腕を、トニーがつかみ、逆の立場でも、そうする二人。
敵として戦っているわけではない二人の、技と心が
息遣いと鼓動とともに、男女の情を、感じさせていく(!)……と言う感じで
スリリングなロマンスを、匂わせます。
(↑これは、ジャッキー・チェン作品には、ない香りかと……)
トニー・レオンも、チャン・ツィイーも、詩情を漂わせる役者さんですよね。
カンフー・アクション作品と言っても、居るだけで、切ない感じ……
そのように、シーン1つ1つは、美しく出来あがっていると思いますが
“脚本感“を感じないのは、監督らしさなのでしょうか……?
(そのときどきには、脚本が無いと聞きますが、どんなもんなのでしょう……)
それやこれやで、イップ・マンの家族が餓死するなどありますが
あまり、危機的な生活感なく、エピソードが流れていきました……
美しくも激しい雨のシーンから始まって、カンフーも、それなりに楽しめました。
脚本を外注してみたら、もっと大作になったかも……なんて(生意気ゴメン(>_<)
テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

作品について
http://cinema.pia.co.jp/title/161180/↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。
事前情報なしで、トム・クルーズ主演ということだけで、楽しみにしていました!
(事前情報ナシのほうがいいです。)
近未来が舞台です。が
未来とは、必ずしも輝きあるものではなくて
地球が破滅的なところから、始まります……
トム演じるジャックは、破壊されて人も住めないような状態の地球を
“本部“の指示で、パトロールしています。
そこは、砂漠化した、だだっ広いところに、殺伐とした機械がある世界。
正直言いまして、つまんなそうな光景……^^;
でも、同世代のトムが、若さバリバリでヤッているんだし、温かい目で観ようっと。(*^_^*)
狙っているのかいないのか
飛行中のトムは、なんとなく、『トップ・ガン』のようだし
バイクを駆るトムは、なんとなく、『MI2』のよう……
想い出もキャリアも、カッコよく背負い続けてるな~としみじみ……
そして、段々、面白くなってきました!
ジャックが、洞窟のようなところで、“何か”を見つけ
モーガン・フリーマンが出てきたあたりから、じわじわと…
そして
飛行機から降りてきた人を、ジャックが遠目で見つけて、近づいたとき!!!!!!(>_<)
そこも、あ!と思うのですが
そのあとも、ドンドン、物語が転がっていきました!!!
(ネタバレして話したい部分はあとで(^_-)-☆)
スピード感ある、戦闘的な飛行シーンの、カメラワークも
3Dのような迫力あり、目まぐるしくも、良かったです。
監督の前作『トロン・レガシー』が、私には、もう一つ突き抜けて欲しかったなと思っていたので^^;
それと比べてしまってすみませんが、コレは、良かったです!
荒涼とした風景が続いて、つまんないムードになった頃に(失礼!(>_<))
青々とした草木や、水のせせらぎ、鳥の鳴き声など、自然があふれたシーンが登場☆したのも
演出だったのでしょうか。
やはり、自然の息吹に囲まれるのは、ホッとしますね。
そんな空気の中で、人を愛するという情も芽生え、育めるのかもしれないな……などとも思えます。
そして、この『オブリビオン』。忘却ですか?
これが、ネタバレであって、面白いところなんですが
ラストシーンは、
複雑な気持ちにもなりますよ……
忘れ去ることの反対のこと=“記憶“の保持について。(オットット……(>_<))
ネタバレで、雑感です。↓▼▼▼▼
もし、記憶が共有されていたら、同じ人格として扱われるor扱えるのだろうか…….?
あのジャック49号も、実は、コピーだったのですよね。
でも、本物のジャックと同じように、妻の記憶と愛する気持ちが蘇り、命をかけて守ろうとした。
そんなジャックのコピーは、どれも、同じ記憶を持って、同じ性格・好みで
同じ女性を、同一人物として愛せる可能性はありそうですが
妻のほうは、コピーとはいえ
別々の個体を、同じ人として見ることは、できなそうだけど……(>_<)▼▼▼▼
オブリビオンされない“記憶”が
“失われない愛”のような終わり方で、SF的ハッピーエンドで、良かったのかもしれません。
テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/161722/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。
“オスカー様”と呼ばれる男が、一日中、“アポ“にしたがって、リムジンの中で
変装しては誰かになり、リムジンを降りては、何かをしでかすのですが……
始めは、オスカーがセレブで、道楽しているのかと思っていましたが、違いました^^;
オープニングから、パジャマ姿のカラックス監督が、夢かうつつか、と言う様子で、
そこにある扉をあける“芝居”で、始まりました。
そんな“演出”という“虚構”が、現実をよりリアルに見せるのが、“芝居“なんだとは思いますが、
この、よくわからなさそう……と言う不安が
強烈な個性のドニ・ラヴァン(=オスカー)に、バトンタッチされていきました。
作品を、いきなり端折るのもナンですが^^;
次々と別人・変人を演じるオスカーには、“人生は舞台だ!“的なものもあるらしい…。
ですが、このドニ・ラヴァンという、個性のアクでギトギトした、素晴らしい俳優の手にかかると
人はいくつもの人生を演じる、というのを越えて
もう、自分の人生という舞台からはみ出しちゃって、人の人生もメチャクチャにしてるよ~、という感じ全開で
(常軌を逸するのも含む) それはそれで、イイんです!(*^_^*)
(注:イイと言っても、人格はダメなのあり…。
白い杖の人を突き飛ばしたり、乙女の指を食いちぎったり という、前後関係ナシの狂人はボツ。)
カラックス監督は、実名の(アレックス・オスカー・デュポン)アレックスで、前3作を撮ったことから
今度は、オスカーという別の自分で描き出したいのかな、などと俗っぽいことを、思っていたのですが
そんなオスカーが、“アレックス”と呼ばれるシーンもあり
やはり、アレックスに還るのか……とも……^^;
ここで、ある作家さんの 仰ったことを。
それは、いわゆる素人が、“私”を主語に、私小説を書きたがることへの苦言のようでしたが
作家いわく、“私“という個人的な経験と視点で書いても、狭い世界しか書けないものだと。
(それは、私見だから、必ずしもそうとは言えないと思いますが^^;)
私はそれを聞いて以来、
“私”という主語の作品があるときに、個人という狭い世界に落ちないために
その作り手は、どう作っているのだろうか、ということが、無性に気になってしまいます^^;
カラックス監督は、本名の”アレックス”“オスカー”で、勝負する人なら
そこが、とても気になってしまう…^^;
自分を投影しながらも、自分ではないし、自分だけでもないという人物を
監督の分身のようなドニ・ラヴァンが、自分という殻を、ブチ破るように
演じて、演じて、演じまくる本作!
そして、
バンドネオンを、激しく演奏するドニには、心踊らされてしまった!
これも、脈絡もなく、ましてや 、“インターミッション“でのシーン。
オスカーだか、アレックスだか、ドニなのか、
演奏する彼を、なんて呼んでいいのかもわからないシーンに
熱くゆさぶるシーンを、持ってくるのですからねェ………ニクイですよ……
多分、自分=“私”の枠を超えて、ということを思ってみると
さすがに、絶賛の域なんだろうな~とは思ってみますが
観念的な解釈を要求されるのは、ちょっと疲れますね……>>
ラストには、
リムジンが、車庫に戻ってきて、ファンタジーなひとこまを見せてくれました。
それも、古きフィルム倉庫のようだ、との解釈もあるようですが
私は、放っておきます……
申し訳ありませんが、『コズモポリス』ともども (←リムジンあり)
クセモノ的な“超個性的な作品“には、あんまり、ついていけないので
リムジンには、ちょっと、トラウマになりそう……
個人的には、『ポンヌフの恋人』のような、個人の物語をしっかり見せてくれる作品を
私は待ってるぜ、と思います。 ^^
テーマ : 洋画
ジャンル : 映画