作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/163204/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照してください。
この作品は、邦題からは、ラブコメかと思っちゃいましたよ^^;
そうではなかった!(>_<)
原題:『BEHIND THE CANDELABRA』
ラスベガスの人気ピアニスト:リベラ―チェの晩年の物語。
彼が伏せていたという、ゲイであることを、明らかにしています。
(詳細→ココ)
監督は、スティーヴン・ソダーバーグ☆
私の印象は、ソダーバーグ監督と言う人は、
人が見て見ぬふりをしそうな物事に、やわらかな光を当てながら、肉迫して
じわじわとそれに、慣れさせながら、受け入れ、納得させていくーー
と言う感じで、魅せてくれる監督さん、という印象です。
リベラ―チェ役のマイケル・ダグラスしかり
恋人スコット役のマット・デイモンしかり
人間臭くて、女臭くて、男臭い……
圧倒される存在感の人間ドラマでした!!!!
▼~▼ 以下、雑感です。
▼▼▼
ゲイの方の恋愛事情は、わかりかねるので、想像の域を出ないのですが……
(かと言って、女の恋愛も、千差万別ですね)
まずは
衣装も演出も、派手でゴージャスなエンターティナー:リベラ―チェ☆を
強烈にアピール。
マイケル・ダグラスの男性的な存在感だけでも、私などは、コワイくらい……
にもまして、熟女が放つような、匂い立つ、柔和な雰囲気……
(女性が、ゲイの方が好き、というのは、この雰囲気のためかも)
この雰囲気が、母なる包容力のような感じなんですよ。
で、圧倒されてしまうのです。
両刀だと言っていたスコットも、彼の大きな魅力に、包まれたんだろうな~というのも納得の
マイケル・ダグラス=リベラ―チェ☆
そんなリベラ―チェは、お城のような豪邸に住んでいるので
そこでも、度胆を、抜かれます^^;
広くて美しい豪邸は、いいですよね~(*^_^*)
そのような場所は、疲労感が、和らぎますよ。
それに、きらびやかなところにいると、孤独感も、粉飾できるんですよね…………………
リベラ―チェは、心許せる“恋人友達”を、求めていたようでした。
有名人だと、プライバシーも守りにくい。
金持ちだと、お金目当ての人もいて、本当の友人を作りにくいということもありそう…
孤独感など、心が、ボロボロに崩れそうなときでも
化粧をしたり、美しく着飾ったり、キレイなところに身を置くと
孤独で壊れそうな自分を、“虚飾”の力で、支えられるような気もする…………..
だから、お城のような彼の豪邸は
彼の孤独感をごまかせる場所だったのかな……(勝手に思い込む^^;)
(原題にもある、“枝付き燭台(CANDELABRA)”は、彼をイメージさせるもののようですが
“虚飾“の象徴のようにも、思えます。)
そんな“孤独感“は、誰にでも、あるもの。
リベラ―チェの母も言いました 「寂しさはどうにもならない」
けれど、親子であっても、孤独を埋めきれるものでなく……
だから、恋心に任せて、心身ともに一緒に居てくれる人を求める。
一緒に居て、会話しながら、孤独でないことを確かめたい……
(リベラ―チェとスコットのハネムーン期)
けれど、哀しいことに、人と人の間には、やがて、秋(飽き?)のすきま風も、吹いてくる……orz
スコットの留守中、リベラ―チェは、若い男を連れ込んでいた!(>_<)
スコットは、“関係の代償”を求め、リベラ―チェを訴えました。
(スコットは、リベラ―チェ好みの顔に、整形までしていた!)
『可愛さあまって憎さ百倍』などと言いますが
訴えたくなるのは、お金の問題だけでなく
“悪あがき“であっても、そこまで、ジタバタしている自分は
そこまであなたを愛していたんです!という、意思表示でもあるんですよ……………(汗)
▼▼▼
華やかな “燭台の陰に”あったのは、孤独か……?
マイケル・ダグラスの強烈なリベラ―チェ像に、圧倒されました☆
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テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

作品について
http://cinema.pia.co.jp/title/161949/↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。
・『
ビフォア サンライズ/恋人までの距離(ディスタンス)』 ←出逢い
・『
ビフォア・サンセット』 ←再会
小説家ジェシーと 環境運動家セリーヌの 話術の物語。
(このシリーズは、この2人の会話劇がすべて!といっても過言ではありません)
↑前2作とリチャード・リンクレイター監督は同じ。
前2作は、恋愛経路の途上の2人なので、
延々と続く会話劇の中に、恋心の押したり引いたりの、さぐり合いがあり、
会話だけで運ばれる、恋の行方に、ドキドキしました☆
今回は、2人は結婚し、双子の娘にも恵まれて
夏休みを、知人に招待された、ギリシャで過ごしています。
それだけなく
ジェシーには、前妻との息子ハンクがいて、一緒に過ごしていましたが、先に帰ります。
(セリーヌは、前妻が母親らしくないと思っていて、気にかけている様子。)
前半は、友人たちとの“食事時の会話“を、聞かせてくれます。
が、お下品な話題もあり、テンポもイマイチ。
知的な会話も、ウイットに富まない“知識会話“だとダルイな…などと思ってしまう…
↑しかし、コレは、前座。
↓本調子は、これからでした。
▼~▼以下、内容にふれて雑感です。
▼▼▼
友人が気を利かせて、ジェシーとセリーヌの二人だけで、泊まれるホテルを用意してくれます。
二人だけですよ(*^_^*)
二人の会話が着火しますゾ(*^_^*)……と思っていたら……
まずは、愛する二人に言葉なんていらないヮ……という感じで
熱々ラブラブなムードに……
このまま真夜中を越えて、朝まで行ってしまうのかしら……と、心配?していると……
先に帰ったハンクから電話が……
電話に出るセリーヌ。 ←ラブラブは中断(―_―)!!
問題は無かったけれど
ハンクの将来のことから、真剣に語り出す二人。 ←ラブラブ、無し。
アメリカ・シカゴにいるハンクのために、フランスで仕事するセリーヌに
シカゴに来てほしいと思う、ジェシー。
セリーヌも、ハンクを案じていますが、ハンクは実母と暮らしているので、複雑な状況……。
複雑さついでに
そこからは、二人の、会話~議論~意見~討論~口論……etc.
ああ言えば、こう言う……
こう言えば、あーゆー……
なかでも、身に染みて、セリーヌに共感した事柄がありました。
「ジェシーたち男性が会話しているとき、私たち女性は、食事の支度をしてるのよ」とか
「男性は、洗濯やそうじは、天使がしていると思ってるの?」というようなこと。
女性は、家庭も仕事も持つと、仕事を優先できない面が、事実上、よくあります。(立場や職種にもよるけれど)
セリーヌは、フランスで、ハンクと同居して、面倒を看ることはできても
フランスでの仕事を捨てて、ハンクのために、アメリカに行くことは、出来かねます。
それは、ジェシーやハンクを想う、ということとは別のこと。
セリーヌが、他の人の例として、言ったのですが
~~仕事をする上で、子供を邪魔に思うこともないわけではない~~というのがありました。
母親としては、けしからんことになってしまうのですが(>_<)
これも、仕事も育児も、両方こなそうとして、行き詰まってしまう、つまり
育児を手抜きしたくない気持ちが、むしろ、そう言わせてしまう………….orz
そうすると、同じような経験をしたセリーヌなどは、
~~死にたくなってしまう~~となってしまうわけです…………………..orz
タフで、頭の回転の早いセリーヌですら、悩みながらやってきてるんだナ~…….
↑個人的に、かなり共感。個人のグチ↓
(個人的には、女性として生まれた自分がダメなんだと思っているので、女性としての人生は、もう終わっていいやと思うことは、しばしばあります。でも、ココまで来たら、自分からは死なないです。(*^_^*))そうして、セリーヌの、マシンガントーク、言葉の散弾銃に撃たれまくったら
作家と言えども、ジェシーには、太刀打ちできる言葉なし……………
ホテルの部屋を出ていく、セリーヌ。
ギリシャの夜は、あっけなく散リーヌ…. ←韻をふんだ^^;
しかし、ここからが、イイんですよ(^_-)-☆
さよならと言われたから、ああそうですか、で引き下がってはいけないのだ!
ジェシーとて、作家です。
言い負かされて、終われます?
それより、うれしいことに、ジェシーは
そんな、言葉マシンガンを含めて、すべて、セリーヌを愛しているというの☆ ←羨ましー(-_-)/~~~ピシー!ピシー!
だから、そのままでは、終われないの。
作家だから……だと思いますが^^;
下手な小細工、いえ、面白いアプローチを、
ホテルのテラスで、一人座っている、セリーヌにするのです。
言ってしまうと↓初めて、二人が出逢ったかのようなシチュエーションで
未来からのセリーヌからのメッセンジャーだ、などというのです。
困ったもんですね^^;でも、憎めません^^;そうして、真夜中(ミッドナイト)の、ビフォアからアフターまで
きっと、二人は、過ごしたのでしょうね…….
▼▼▼
三作目では、愛についての激論が、愛についての観念的な言葉遊びではなく
家族についての、具体的かつ深刻な問題を、含むものになってきました。
それは、ときに、深い愛ゆえに
人を、決裂させることも、あるようですが(汗)
それにもまして、その人を求める強い愛情があれば、
どんな困難でも、二人を引き裂くことは出来ない、ということでもあるナ~と思いましたョ☆
~~~
このシリーズは、会話劇の面白さを楽しむ作品ですが
私には、ジュリー・デルピー自身が監督した、以下の作品が、超ツボです♪『
パリ、恋人たちの2日間』
『
ニューヨーク、恋人たちの2日間』

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