映画『金環蝕(1975)』★外はキラキラ中は真っ黒(―_―)!!~政治とカネ

作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/6136/
↑あらすじ・配役はこちらを参照ください。
(絵の真ん中に横たわる白い肌+αのイメージは
オカルト・ホラーみたいですが、違います。)
冒頭は、国会の風景です。
政治の話はツマラナイ……かもしれませんが、これは
政治とカネのキタナイ話。
実際にあった(!)ダム建設をめぐる汚職事件です。
九頭竜川ダム建設汚職事件のこと→コチラ
原作:石川達三『金環蝕』→ウィキ(映画と実在の人物との関連を明記!)
なんと死者まで!?(>_<)
竹田建設(劇中)が、工事を受注するために、しでかしたことが描かれています。
政界の外ヅラのキラキラした栄光と、腹の中の真っ黒ぐあいが、
”金環蝕“のようだということですが、ムリ読みすれば
金(カネ)が環(まわ)って、政治を蝕む――とも読める……
面白かったのは、このストーリーの狂言回しが、“金貸し”(石原=宇野重吉さん)であったこと。
石原の強烈な個性(怪演?)に、引っ張られました^^;
▼~▼ 内容にふれて雑感です。
▼▼▼
1.石原=宇野重吉さん☆
秘書官が、星野の名前で、石原にお金を借りに来るところから始まります。
石原は、海千山千、クサい飯も食ったことのある男。
すぐには貸さない。
“信用調査“として、部下に身辺を探らせます。
(そんな“調査“で、石原は、政治家それぞれの闇の部分(弱味)を、握っている)
この石原と言う男。
宇野重吉さんの存在感で、何というか……
下から這い上がってきた、したたかさあり
損はしない、慎重なズル賢さあり
品性の無さ(失礼!)というか
絶妙なイヤラシサを、醸し出しています。
日のあたるところにいる政治家:星野は
自分が舐めてきた辛酸なんて知らないだろう、と思う石原。
世間知らずの坊ちゃん?と思いきや
星野とて、相当のクセモノなんですよ。
結局、石原は、切り札とも言うべき“石原メモ”を恐れられて(←政治家の真っ黒な証)
脱税の容疑で、逮捕される。(厄介払いですね)
やはり、権力者には勝てないか……
2.星野官房長官=仲代達也さん
星野は、始め、自分は“建設バタケ”ではないからと
シラを切るのですが、なんのなんの
石原の調査で、当の竹田建設とは、ズブズブなことが発覚。
見た目、クリーンな仲代さんなのに……orz
それも含め
石原の情報網で、次々と、明るみになっていくのが面白い。
3.国政で問い詰める議員=三國連太郎さん
竹田建設の工事落札は
公明正大な狂言?ともいうべき、一芝居でなされます。
しかし、ある議員が、委員会で問い詰めます。
三國さんが、正義の刃で、質問するのは、鋭くていい。
こういう人もいないと、ダメですもん。
敵も、記憶にないとかなんとか言って、かわすのですが
けっこうなところまで、グイグイ、追求します。
けれど、三國さんのキャラが生かされる展開に。
三國さんは、大柄で、迫力ある一方で
つつけば、そこはかとなく、弱さもにじませるようなキャラかと。
これ以上、汚職追求に関わるな、との上からの圧力で
外遊に行けと言われる。(厄介払いですね)
外遊費(お金)ももらうし、納得する三國さん。
お金は、人を黙らせる……
▼▼▼
そんな個性豊かな役者がそろった、汚職事件が
事実だったわけですからねェ…….
しかも、事件を追った記者が、怪死。
それも、事実ですから、怖いです。(厄介払いですね)
クリーンなだけが取り柄というのも、お役に立たないかもしれませんが(汗)
政治家のセンセイ様には、
クリーンに、誠心誠意、よろしくお願いしたいです。
公僕と言う言葉もあるし。
ムリですか?(―_―)!!

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