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映画『ウインド・リバー』★雪原の悲惨な遺体~真相と“始末“


173285_1.jpg


作品について http://cinema.pia.co.jp/title/173285/
↑あらすじ・配役はこちらを参照ください。

・コリー(ハンター): ジェレミー・レナ―
・ジェーン(FBI): エリザベス・オルセン


ウインド・リバーは、アメリカ先住民の居留地。
その広い雪原でコリーが発見したのは、無残な少女の遺体。
FBIのジェーンの捜査を、コリーは手伝うことになった―

“真相解明ミステリー“ですが
解明=結果の着地点が、納得ドコロでしょうか…

重要な“聞き込み“のとき、シーンが切り替わるのも、良し☆
そこで、事件の真相を見せられることで
“説得力“が、痛みとなる――

▼~▼ ネタバレして雑談です。(要反転)
▼▼▼


少女は、血反吐を吐いて亡くなっていた。
ジェーンは殺害されたと思うが、地元の寒気に詳しいコリーは
冷気のために、肺が破裂したと言う。

直接の殺人ではないが、裸足で10km走った少女の足は
凍傷で、黒ずんでいた。
検死結果から、性交渉もあり、彼女は
“被害”から、逃走中の病死らしかった。

似たような被害が多くあるのか、この地区では
行方不明の少女が何人もいるらしい。

コリーの妻は先住民で、娘は、被害少女の友人だった。
娘も、三年前に、同様の死に方をしたことを
ジェーンは知った。

そのときは、動物に食われ、検死もままならず死因不明。
しかし、“何か“から逃げて、雪原の中に倒れていたのなら
今回と同じことが、起こったのかもしれない。

FBIの警官ジェーンは、病死や事故死でなく
“原因“となった犯人(♂)を、殺人犯として逮捕したい気マンマンだった。

援護するコリーは、被害者の父と同様に
“犯人“は、その場で”始末”する気マンマンで、臨む。
(ココにはココの法がある)

場面は、雪で覆われた居留地が広がる。
広いですね、寒いですねーだけでなく
(広いのに)
閉ざされた地域の不便さ、生きにくさが
なんとなく、伝わってくる…

そんなこんなで
少女は、採掘所の彼氏の住むトレーラーに行ったことがわかる。
その彼氏も、雪山の中、遺体で見つかり
ジェーンらは、採掘所の同僚に聞き込みに行った。

トレーラ―には、同僚複数で、住んでいるらしい。
(ヤロウが複数なんて、アブナソ!(汗)(>_<))
逮捕権はないが、ジェーン援護に、若手の♂保安官数名が
同行したのはよかった。
採掘所のヤロウたちと、一触即発の危機に陥る!

そして、ジェーンが、トレーラー内の同僚に聞きこもうとしたとき
場面は、少女が、彼氏に逢いに来たときに変わった。
そしてその日、とんでもないことが起こった一部始終を
目にすることになる―――(>_<)

実害を目にすると、犯人への怒りは、格段に上がる。
コリーは、娘が、どんな目に遭ったかはわからないままだが
コリーの怒りがどんなものかは、十分に、共有するはずだ。

少女に乱暴し、彼氏も殺したヤロウを
コリーは、雪山の奥まで、連れていった。
見つけたら、“始末“すると言ったコリーは
ハンターだし、射殺するのかと思った。

しかしコリーは、縄を解いて、“解放“した。
いや、彼は、犯人ヤロウを、冷気の中、裸足で走らせた。
少女が、裸足で10㎞も逃走したのと、同じことをさせた。
ヤロウも、血反吐を吐いて、死亡した。

自分の欲望だけで、少女の尊厳など無視するようなイカレヤロウには
それでいい。足りないくらいだ!

コリーこと、ジェレミー・レナ―の
静かに怒りをたぎらせる感じが、絶妙に良い☆


▼▼▼

先住民の妻とは、別れても
居留地の害獣を狩る仕事をしながら(=ハンター)
先住民と関わっているコリーの気持ちは
先住民と一緒。

その“つながり“、見えない糸が
悲惨な事件の物語を、殺伐とさせない
少女の死の悼みへの
たぎる人間ドラマに、魅せてくれたと思います。




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テーマ : 洋画
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映画『青夏 きみに恋した30日』★運命の恋~運命を変えてでも幸せに!(^_-)-☆


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作品について http://cinema.pia.co.jp/title/175500/
↑あらすじ・配役はこちらを参照ください。

・都会の高校生:理緒♀  リオ
・田舎の高校生:吟蔵♂ ギンゾー


運命の出逢いを、夢見るリオは、
夏休み中、田舎の祖母の家で過ごし
地元の青年ギンゾーと惹かれ合うが
夏休みは、終わっていくー

始まれば終わる切なさが、夏休みと重なります。(>_<)

私は、女子高だったからなあ…などと思っていたら
リオも、女子高だった!(^^♪
合コンで知り合った、東京男子からも告られ
田舎の青年とも、恋に落ち……
夏休みの間、頭の中を、恋でいっぱいにして悩む乙女よ。(^^)/
(源氏の君の世界か(^^♪)

仕事や生活に追われる日常を忘れ
恋に悩める乙女になりきって、鑑賞するのも、一興デス。(*^^)v
田舎の山々や、川のしぶきーetc.
都会暮らしの方には、いい旅気分にもなりそうかと。(^_-)-☆

▼~▼ ネタバレして雑談です。
▼▼▼

旅先で、恋に落ちるのは
“非日常”のせいでしょうか?
その出逢いを、“運命“と感じるトキメキは
夏のせいでしょうか?(*^^)v

青年は、地元の酒屋さんの跡取り。
デザイン関係の仕事を、希望していたが
(上京して)進学するのは、諦めていた。
そんなとき、東京の女の子と出逢った。

“ひと夏=期間限定”と割り切って、付き合うのはアリ?
でもそれは、却って苦しくなる…

“運命“を信じるリオは、”ひと夏”で終わらせたくない!
ギンゾーにソノ気があるなら、東京で勉強してほしい。
そそのかすわけでも、迷わすわけでもないけれど
リオは、ギンゾーにデザインの夢を叶えてほしいと強く願う。

そこで出たのが、“保険“発言。
東京で、デザイナーを目指してダメなときは
地元に戻って、家業を継げばいい――
家業(酒屋)を保険につかうのは、ふざけてる?(汗)
しかしリオは、それでもいいじゃないかと、キッパリ☆

その後がイイ。
「誰も、カッコよく生きてない!」(byリオ)
うんうん
夢を追いつつも、生活の基盤は考えないと!

そんな、将来を迷いつつ、二人を盛り上げるのは
花火大会と地元のお祭り☆

花火大会の男女は、テッパンですね。
パッと咲いて、すぐに消えていく花火も
期間限定ムードでもあって……(~_~メ)

そして、地元のお祭り☆は、リオが帰る前日。
ギンゾーも、別れの覚悟をしつつ
一緒に、祭りを楽しむつもりだったと思う。
しかしリオは、別れが辛くなるからと
祭りの最中に、そっと帰ってしまった!
ギンゾーに、別れも告げず……( 一一)

バイクで、リオの列車を追いかけた、ギンゾーが切ない。
別れのない別れは、気持ちの収まりもつかないョ…orz

私こと、“期間限定“のことがあったのを、思い出しました。(^^♪
期限(卒業)が近づいて、覚悟しつつも、心のどこかで
つながる糸を、捜していたと思う……
偶然が引き合わせた、運命の出逢いだったから
もしかして!というときも、あったけれど
やはり、終わる“運命”は、変えられなかった…orz

こちらは、よくデキていて(^^♪
リオのママが、デザイン関係の仕事をしていて
ギンゾーに助言してくれる。
ギンゾーは、東京での進学をめざそうと思う――

東京で、二人がどうなっていくかは、わからない…
もっと、親密になるかもしれないし
別の“運命“の出逢いが、あるかもしれないし…(>_<)

いずれにせよ、若い日の
「将来が、どうなるかわからない」というのは、イイ☆
未来は、どうにでもなるし
“運命“すら、自分で変えることもできるのだから!

▼▼▼

恋には、片想いや三角関係などもありますが(汗)
運命的に、惹かれ合う男女には
運命を変えてでも
幸せになってほしいナ~(*^^)v

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映画『心と体と』★夢の先へ~身も心もあなたに(^_-)-☆


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作品について http://cinema.pia.co.jp/title/175100/
↑あらすじ・配役はこちらを参照ください。
・管理職:エンドレ
・新人の検査員:マーリア 
 ←内気

食肉(牛)処理場で、交尾薬が盗まれた。
犯人捜しのため行われた、メンタルテストの質問で
エンドレとマーリアは
同じ“鹿”の夢を、見ていたことがわかるー

牛の屠殺シーンは、真っ赤な鮮血が
ショッキングです。
(新入社員には、牛へ哀悼の意を持つようにエンドレは話す。
牛さんには、私も感謝の気持ちで食させて頂きます。合掌)
この赤さは、“命“の象徴か…

冒頭は、鹿(♂♀)のシーン。(夢の始まり?)
先に歩いていたオスは、遅れたメスのところまで戻る。
優しさか?いいなあ。(^^)/
運命で結ばれた“つがい“は、寄り添って生きていくんだね…
いいなあ…(*^^)v

▼~▼ ネタバレして雑談です。
▼▼▼

マーリアは、優等生タイプ。
品質検査も、自社に不利になるほど、キビシイ。
エンドレは、“堅物”マーリアに、閉口ぎみ…

しかし、初めて、社食で一緒になったときは
同僚男性が、すでに“堅物“だと言っていても
“新人の美人さん”に、好意的な興味を感じていたと思う。

そして起こった、交尾薬窃盗事件!(>_<)
そもそも、牛用のを服用するの、誰ョ……( 一一)
(容疑者にフェイントあり。ちょっとミステリー風味)

そして、メンタル面接での犯人捜し。
面接女医の質問が、きわどい…(滝汗)
こんなんで、犯人わかるん?―な質問の中に
夢の内容を問うのが、あった。
エンドレとマーリアが、口裏合わせと誤解されるほど
まったく同じ、鹿の話をしたことがわかり
エンドレは、マーリアへの“堅物感”を吹っ飛ばして
強い興味を、覚えていった。

↑何か、共通項があると、その人への好感的興味がUPしますよね。
少しでも興味があれば、話すキッカケにもなって、チャンス!

二人は、夢の話を毎日するようになる。
それぞれが、牡鹿と女鹿。
自分が見たのと、同じ夢を相手も見ているので、詳しい説明は不要。
それなら、目覚めてすぐに、夢の話ができるから
手っ取り早く、一緒に寝ませんか?と誘うエンドレ。

マーリアは、お堅い感じの、奥手なお嬢さん。
エンドレに惹かれているのは、なんとなく感じている。
けれど、その先どうしたらいいのか、わからないの…
気持ちはあるのに……ぎこちないの……
(注:私こと、このマーリアの気持ち、よ~~~くわかる(^^♪)

子供の頃からのカウンセラーにも相談するマーリア。
けれど、カウンセラーは小児専門。
R18系Y系なビデオ鑑賞して
大人の恋愛を“学んで“いる、とマーリアに言われましても
乙女の恋の相談には、応じかねるムード…( 一一)

それで、お泊りの件――
エンドレ宅で、床についても、
目が冴えちゃって、眠れないので
マーリアは、帰りましたとさ…( 一一)

あとで“布団“を片付ける、エンドレのやけくそ感ョ…

夢の中で、鼻が触れ合った鹿さんは、いつしか
湖を挟んで、見つめ合うような距離感も……

行き詰まったマーリアは、手首を切ってしまった!
真っ赤な血が、印象的に、命の危険を思わせる。
この赤は、牛の屠殺で見たのと同じ。
夢ではない。現実の命の色。
ああ、マーリア!何やってんだか!(>_<)

そのとき、エンドレから電話が鳴った。
吹き出す血もそのままに、電話に出たマーリア。
それほど、エンドレが気になるんでしょ!愛してるんでしょ!
エンドレは言った。
「死ぬほど愛している」
マーリアも、まさに死にそうなほど、愛しているんだよね!
彼の言葉に、素直な愛の気持ちを委ねてみたら?マーリア☆

もしかしたら、夢の中で(鹿として)結ばれたのかもしれない
微妙なやりとりもあった……
それが、マーリアには、現実問題として
複雑なことに、なってしまったのかな……

夢や理想―
頭で考える世界は、簡単で、汚れない。
現実世界は、崇高なはずの“愛“であっても
見苦しかったり、罪深かったり
もろく、壊れてしまったりする……

けれど、いつまでも、夢想するだけでは……
マーリアが流した真っ赤な血は、まさに
あなたを想う、熱き血潮!
(触れもみで夢の話だけでは悲しからずやーですョ)

現実に結ばれたあと、二人が食事をする風景は、ラブラブ☆
「この頃(鹿の)夢を見ないわね」
この二匹の鹿さんは、もう同じ夢を見る必要はない。
現実の、同じ人生の時間を
一緒に、過ごせばいいのだから。(^_-)-☆

▼▼▼

夢に導かれ、心通うトキメキ☆
そして
“その先”に結ばれる、二人の愛の道☆
身も心も、あなたにー(^_-)-☆

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映画『ファントム・スレッド』★仕立て屋をめぐるこの愛は化け物級

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作品について http://cinema.pia.co.jp/title/173459/
↑あらすじ・配役はこちらを参照ください。


ホラーではありません。(^^♪
気難しい仕立て屋(♂)と見染めた女:アルマの物語。
それを“愛”と呼ぶならば、
片鱗には、思い当たるフシもありつつ
ソコまでするか!?されるか!?
いや、愛には、命を賭けることもあるし……

仕立て屋レイノルズのダニエル・デイ=ルイスが、魅力です。
端然とし、ナイフのような、危うい緊張感を放つ。
冷たく光るスゴミが、恐ろしくもあり、素敵…

そして
強固で、崩れそうもない牙城のような彼に
女は、挑むのです。
彼女は、彼に夢中。恋に堕ちている。
すでに、彼に溺れている彼女だけれど
彼女は、彼と溺れたいの、一緒に、愛の海に……

けれど、レイノルズの城は、簡単には陥落しない。

彼を愛するということは、少しでも
近くなって、親しくなりたい。無防備に…
(例えば、1つになりたいとはそういうこと?)

けれど、レイノルズは…

▼~▼ ネタバレして雑談です。
▼▼▼

ウエディングドレスを作る者は、結婚できない“呪い“があるらしい。
レイノルズは、少年時代、
母の再婚用のドレスを、作ったことがあった。

母の再婚用のドレス製作ーというのが、ミソです。
親が再婚するのも、複雑な気持ちかもしれないのに
ウエディングドレスの製作なんて
母というより、一人の女性を、意識させられそうです…
子供として、母を慕う気持ちが
ほかの男に奪われる、悲しい恋しさとも混ざり合った
複雑な感情が、くすぶっていそうなレイノルズ。

そんな彼は、母亡きあと、姉との暮らしで
バランスを保ちつつ、仕立てに没頭してきたよう。
だからなのか、変化と喧騒を嫌う、レイノルズ。

印象的なのは、アルマが、サプライズディナーを
用意したとき。(姉は反対した)

彼は、二人きりの突然の夕食に、激怒した!(>_<)
何もそこまで…と思うくらいの、怒りよう……(汗<涙)
彼は、彼女を、モデルとして気に入っていたとしても
二人で、時を分かち合う、前進的な関係は望んでいない?
(言葉で言い表しにくいです。彼の表情を読んでください。)
サプライズを楽しめとは、価値観の押し付けか?
アルマは悲しみと怒りで、傷つく…orz (だと思う…)

ところで、アルマが勝負に出たのは、サプライズだけでなかった。
料理に、彼の嫌いなバターを、使ったのだ。
彼を思いやるなら、彼好みにするのでは?
と思う一方で
好きな人を自分の色に染めたい=同化?したい気持ちもあるかも…

好き=愛と言う感情は、不思議。
アルマは、すべて彼に捧げたーと言っていたが
それは、彼に従順―と言う意味でもなさそう…

抱きしめたいと思うときの、
ぎゅっと、腕の中に、捕えていたい感情に似るだろうか?
アルマは、彼を、手の中に入れたい(支配?)がために
毒キノコを食べさせる、という暴挙に出た!(>_<)
(彼への“愛”のために毒婦になったーというのが、“すべて“の1つでもあるか?)
(注:それを愛と呼びたくないというのもOK(^_-)-☆)

体調不良の彼を看病することで、アルマは
彼に、グッと近づくことができた。

そうこうして、再び、距離を感じたとき
アルマは、また毒キノコを食べさせたーのだが
このとき、レイノルズは、知っていたのか……
食事シーンの二人の緊張感が、ハンパない…(汗)

このとき、毒キノコで、彼が意識を失う前に
アルマは白状した。いや布告したというべきか?
自分は、弱ったあなたを看病(支配?)したいと。
一人で強がっているあなたには、私が必要なのだと――

この屈折した“愛”に、彼はどう応えたか?
毒を盛りやがったな…などとは、言わない。(^^♪
彼は「意識を失う前に、キスさせてくれ」と言ったのだ!!!

彼は、職人気質で、頑固で、マイペースで
融けない氷のような冷たさを、感じさせる男だが
ドレス製作に賭けた、美や繊細さが、物語るように
女性への“愛の重厚さ”というものは
ちょっとガサツなアルマの比ではなく
もっともっと、深く複雑なものだったのかもーと思えてくるのだ。

▼▼▼

男女の組み合わせの数だけ
様々な愛の形があるのだろうーと思います。

ダニエル・デイ=ルイスの魅力・存在感あればこその
愛の形だったと思います。

この愛は、“化け物級“でしょう。(^_-)-☆



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PS:ダニエルの引退作品だそうです。

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映画『ウィザード・オブ・ライズ(嘘の天才)』★デ・ニーロの存在感~詐欺のゴッドファーザー

51Xfd6q9uGL.jpg


作品について https://eiga.com/movie/89200/
↑あらすじ・配役はこちらを参照ください。

“嘘”とは、投資関係の詐欺のことで、実話です。
・バーナード・メイドフ事件のこと→ 参考


・バーナード; ロバート・デ・ニーロ☆ ←期待☆
(2008年。詐欺罪で逮捕された、証券投資会社社長)

氏を取材した女性記者のインタビューが、元になっています。

バーナード(以下バーニー)は、序盤に逮捕されます。
困惑する妻と息子2人。(息子も社員)
バーニーが、家族に内緒で、詐欺を行った結果
家族に降りかかる不幸を、まざまざと見せつけられた印象です。


▼~▼ ネタバレして雑談です。
▼▼▼

バーニーの詐欺は、ねずみ講に近いもの。
投資で利益を増やさず、
新たな顧客の資金を、前の顧客への利益に回していた。
なぜそんなことをしてきたのかは、不明です。
お金を増やす仕事の1つ、という認識だったのでしょうか?

いつか、行き詰まるときが来るし
一斉に資金の引き上げが起これば、もうダメ…(>_<)

ダメになることは、わかっていたからか
バーニーは、息子には別の部署を担当させ
妻にも、秘密にしていた。

父が、何やら、いつもお金のやりくりで大変そうなので
息子の一人は、自分に担当させてくれ、と言ったことがあった。
すると父は、これは“裕福な家の問題だ”などと言う。
息子が、自分で、業務を開拓するのでなく
親からの譲渡を、期待するのは、安易だと
むしろ、責められてしまう…
(本当は、父は、詐欺を悟られたくないだけ)

父が、逮捕・有罪になったあと
家族は、きびしい世間の目にさらされる。
家族も共犯・有罪だと。

守るために、父は、妻と息子に知らせなかったと言うが
それは、詭弁。
資産を失った被害者には、通用しない。
家族は、どんどん追い込まれてしまう……

長男は、ネットの誹謗中傷をさがす“中毒“になり
記事を見つけては、家族(身内)に送信してきた。
それには身内も、ぐったりで、距離を置くようになった。
すると、誰とも連絡のとれなくなった長男は
精神的に、いよいよ追い込まれてしまい
ついには、首をつってしまった…orz

息子を失った母は、
今まで、面会に行っていた夫に
ついに愛想をつかし、連絡を断った。

家族が受けた仕打ちをみれば
バーニーの詐欺行為は、極めて、ヒドイことだと実感する。

逮捕前、一度は夫婦で、自殺を図ったバーニーだが
段々と、ピンと来てないムードに…( 一一)

(いつか破綻するのは知れているから)
投資の資金は、全財産の半分までにしとけと、顧客には言ったのに
たくさんつぎ込んだほうが悪いーとか……

投資の資金を失った被害者の中には
生活・命まで、脅かされた人もいたようなのに……
バーニーは、自分は、人殺しほどの重大犯罪はしていない!
と思ってるし……

コレについては、案外、よくありそうかも…(汗)
直接、人を斬ったとか撃ったとか、いうのでなければ
人を傷つけた自覚は、しにくいです。
けれど、自分の日常行動ですら、意図しなくても間接的に、
誰かを死なせている恐れもある…(滝汗)

人の人生を、狂わせることをしたために逮捕されたのに
自分の逮捕は、ウォール街の不安を、払拭する話題としての
“犠牲“だったんじゃないか……と、思いついてみたり…

人に迷惑をかけた認識が乏しく
逮捕されたのは、運が悪かったーという感じ?
(確かにウォール街には逮捕されない人がいるらしいのは
モリーズ・ゲーム』でも言われてたが)



▼▼▼

150年(!)という禁固刑の長さもビックリだが
彼、ピンと来てるのかな……(汗)

ロバート・デ・ニーロの存在感は
詐欺のゴッドファーザー感たっぷり☆(^_-)-☆

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映画『ジュラシック・ワールド/炎の王国』★“ジュラシック・ワールド”のオチ!そーきたか!

169458_1.jpg


作品について http://cinema.pia.co.jp/title/169458/
↑あらすじ・配役はこちらを参照ください。

つづきです。 (ポスター同じ(^^♪)


前回、テーマパークのジュラシック・ワールドは壊滅。
恐竜が野生化したその島で、火山が大噴火するという―

そんなストーリーの内容は、ともかく(^^♪
ドッドッドッと走る恐竜に、ガオーッと吠えられて
ゾッとしたくて、鑑賞しました!(^^)/
(ストレス解消!気分転換!(*^^)v)

ストーリーは、2部構成。
(火山の島=炎の王国は前半?)
火山の島から
恐竜を絶滅危惧種として、救出しようとする者と
運命に任せるのも仕方ないと思う者とで、意見は二分。

結局、“恐竜関係者“ら(前回の美男美女含む)が
火山の島から、恐竜を移送します。

移送と言っても、恐竜は、話してわかる相手ではないので
火山の火の玉に追われ、恐竜にも追いつ追われつして
ドッドッドッ&ガオーッ!コワい~~(>_<)を堪能♪

けれど、そのミッションは、恐竜の保護ではなく
お金のからんだ、汚れ仕事だったとわかる……( 一一)
主役の美男美女(オーウェン&クレア)には、恐竜より恐い
欲にまみれた悪玉人間に、食われそうな目に……(>_<)

移送された恐竜たちをめぐり、第2部へー
そこには、オーウェンが手なずけた恐竜:ブルーもいた。
ブルーは、悪玉によって、瀕死の重症に…orz

▼~▼ ネタバレして雑談です。
▼▼▼

恐竜関係の財団:ロックウェルの邸宅で
恐竜のオークションが行われる。
ロックウェル氏は病床にあり、代理人が、財団運営のためと称し
悪徳商人と結託していた。(お主もワルよの~)

ロックウェル氏の孫娘メイジ―(実は娘のクローン)は、
事態を祖父に知らせようとするが、氏は殺されてしまう。
メイジ―は、邸宅にやってきたオーウェン&クレアに
守られるように、行動をともにする。

オークションが、順調に進む中
欲をかく人は、調子に乗って、やらかすんだナ……( 一一)
遺伝子操作で作った、トンデモなく狂暴な恐竜を、会場にもってくる。
まだ試作品だからやめろーという慎重派もいるのに
調子に乗ったら、止まらない。(>_<)

そんなこんなで、狂暴なのが
檻から出て、暴れまわって、邸宅は大混乱に!(>_<)
ドッドッドッ&ガオーッ!コワい~~(>_<)を堪能♪

~略~

オークションが中止になり
このまま恐竜を邸宅にとどめるのか?
と思いきや、換気装置が故障。
このままでは、恐竜は全滅する。

火山の島の件でも、恐竜の生死について選択が迫られたが
今回は、恐竜を邸宅から出すかどうかー
町に近い邸宅から、恐竜を出したら、どうなる??
オーウェン&クレアは、恐竜の絶滅も止むを得ないと諦める…

しかし、自らをクローンだと知ったメイジ―は
同類あい憐れむ?気持ちで、恐竜を解放してしまった!
もはや、世界中へ散っていった恐竜たち!

文字通り、世界は
“ジュラシック・ワールド”と化していくのか!?(>_<)

▼▼▼

「テーマパーク」からの「火山の島」で
ドッドッドッ&ガオーッ!コワい~~(>_<)のあとの
“ジュラシック・ワールド”のド・ストライクなオチが
見事というか、
この先も引っ張ってくれそうで、うれし~(^_-)-☆

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映画『ニンゲン合格』★若い西島さん♪目覚めた日々は合格デス!(^^)/



キャプチャ33


作品について http://cinema.pia.co.jp/title/1423/
↑あらすじ・配役はこちらを参照ください。

・監督: 黒沢清
・豊: 西島秀俊☆ ←目当て 若い!
・藤森: 役所広司
・豊を轢いた室田: 大杉連



14歳で交通事故に遭い、24歳で意識が戻った青年:豊。
10年の眠りを取り戻すべく、奮闘し
ついには、未来が開けそう?
―――大抵、そうですよね…
“ニンゲン合格“と言ってるし……(^^♪
でも 
「俺、何か失くしたの?失くしたものもわからないのに、取り戻せったって」
(by豊)

豊が帰った“自宅”は、両親と妹が離散していた。(それが全てな気がする)
若い西島さんの、棒っきれみたいな存在感が、新鮮。
棒っきれは、自分で立とうとしつつ、何かにも立てかかりたい…
そんな豊を、見ていきます。


▼~▼ ネタバレして雑談です。
▼▼▼

豊の退院に付き添ってくれたのは、藤森。
豊の自宅敷地内で、釣り堀経営とゴミ処理業をしている。
父の旧友らしい。

父は、海岸出張と称し、留守がちで
要するに、退院した豊を、藤森に丸投げした形…(>_<)
母も妹も、それぞれ、別のところにいる……

24歳に成人したとはいえ、家族のいない豊の
淋しさやら不安やらが、画面から感じるのが、痛い…
たとえ、一人で何かをしていても
家族が離散しているのと、同居しているのでは、感覚が違うよね。

豊が、グレフルジュースを求めて、自販機をめぐったとき
帰国した父が、豊を追い回すシーンが、印象的。
その直前、豊は、“無責任な”父から離れたい衝動で、立ち去ったと思うが
父が追ってきたので、便宜上、“買い物“を言い訳にしたよう。
父も、豊の不機嫌を察してか、ついて回るが、そんなの無意味なんです。
そんなに気になるなら、親身に関わって、面倒を看たらいいのに!

そんな父に、大丈夫か?と聞かれて「大丈夫だよ」と答えた豊。
大丈夫じゃなくても、
何もする気のない父に、大丈夫じゃないとは言わないよ。
10年の眠りから覚醒したばかりの息子の、何が大丈夫なんだろ、この父は!

と、私が怒ってみても
豊は、家族への苛立ちを、怒りとして爆発させないんだナ…

母を捜し当て、一時、自宅で一緒に住むが(妹も合流)
やがて、母は、戻っていった。
10年を取り戻すーと言っても、現実は、なかなかね…orz

だから、母が洗濯物を干していたときに、彼は言った。
「また、皆が、そろうときがあるのかな」
彼は、意識不明になる前、家族・家庭が存在していた頃に
戻りたいんだよね。皆が、そろってほしいんだよね。

でも、母は、現実的にしか、答えられなかった。
いや、現実がどうのでなく、(両親の)自己都合というべきか?

豊も、前向きに生き始め
迷い込んだ馬を買い取り、昔、自宅で営んでいたらしい
牧場経営を試みていた。
生活の基盤ができると、生活に現実味が出ますもんね。生きがいも☆

なのに――
豊を轢いた室田が、たまたま来て、牧場を破壊したーー
事故を起こした自分の人生が、メチャメチャになったのに
被害者の豊が、人生を取り戻すのが許せない、などと怒り狂って!(>_<)
↑ムチャクチャ言ってる!( 一一)

可哀そうに、豊は、うまくいきかけた人生のほうが、夢だと思い込み
自分で、牧場を壊滅させてしまう……

それでも、豊は若い。
藤森と馬と一緒に、“できるだけ遠くに行きたい”との希望を胸に
藤森のトラックに乗り込んだ。

しかし――
トラックを降り、ぐずる馬を乗せようと、そんなこんなする間に
廃棄物の冷蔵庫が崩れ落ちて、下敷きになってしまった!

駆け寄る藤森に、豊は尋ねた。
自分は存在したか?と。
10年の空白と、その後のふわふわしたような日々?に対し
せめてそこに、家族の確かな愛情があれば、
もっと手ごたえある、今日を実感できたのかな…

バラバラ家族に対し、怒りを、露わにすることもなく
むしろ、カスカスの“空虚“が、彼の存在感を希薄にした?
横たわる豊に、藤森はキッパリ答えた。「存在した」と。

奇しくも、豊の葬儀にそろった家族たち。
このときを、豊は望んでいたね……orz
この両親、なんとかならなかったのか?
藤森さんは親切でも、親ではないからね。

豊が、10年前、事故死していたら
その後の喜びも悲しみも、なかった…
大変な想いをするなら、目覚めないほうが良かった?
いやいや、そんなことは、もちろんない。

生きて生活していくということは、人生を続けるということはー
日々そうだと思うけれど、面倒でしんどくて、大変なことです。(>_<)
豊が、やり場のない気持ちを抱えている様子が、秀逸☆
そして、やりきれない不慮の死……

けれど、だからこそ、目覚めたあとの豊の日々に
意味がなかったなどとは、思わない!!!!!
豊が死の間際に、“自分の存在“を確かめようとしたけれど
そんなことをしなくても、豊の“生きざま“を見ていれば
豊が、生きている意義は、キラキラ感じるよ!

▼▼▼

“ニンゲン合格“だった?と、聞くようなヤボはせず(^^♪
でも、“合格“なんだと感じる、じわじわ感がイイ☆
ああ、でも、残念……orz


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映画『海を駆ける』★海から来た男の不思議ないきさつ

173904_1.jpg


作品について http://cinema.pia.co.jp/title/173904/
↑あらすじ・配役はこちらを参照ください。

・ラウ: ディーン・フジオカ☆ ←目当て(^^♪

インドネシア バンダ・アチェの海岸で
(アチェ独立運動があったが2004年の津波以後、事実上終結)
日本人とおぼしき、身元不明の男が、打ち上げられた。
ラウ(海)と名付けられた男は、
そこで暮らす、日本人女性;貴子の家族とともに、
住むことになったー

ラウは、ほとんど語らないので、主に
貴子の息子と友人、遊びに来た姪らの“恋物語“を、見守ることになります。

ですが、進むにつれ、ラウは何者でどうしたいのか?に
翻弄され、かき乱されていきます…(汗)

▼~▼ ネタバレして雑談です。
▼▼▼

インドネシアのことは、
第二次大戦後、残留した日本軍が、
インドネシア独立のために加勢したということと(→『ムルデカ』)
デヴイ夫人が、スカルノ元大統領の第3夫人ということと
主演のディーンさんの家が、ジャカルタにあるということ
―――ぐらいしか、知りません。(^^♪

津波があったのが、アチェで、そこは独立運動もあったとは……

そこへたどりついた男:ラウ。
記憶喪失?と思わせて
世話してくれる貴子らには、話さなかったのに
マスコミ関係の女には、話しをしたことがわかる。

しかも、そのマスコミ女は、記者志望の女の子が撮影した
貴重なラウの“奇跡“の映像を、盗用して放送する…(>_<)
しかし、その直後、
ラウの“奇行”があり、マスコミ女は、顔をつぶされるが…(^^♪

ラウの“奇跡”の映像は、熱中症の少女を助けたこと。
ラウは、手のひらで“水“を作り、少女に飲ませた!

↑コレを見ると、ラウは、神的な存在?イイ人?と思う。
(ディーンさんだし♪(^^♪ 水の神の化身?)

けれど…ところどころ、不親切?気まぐれ?だったし…
すると
子供の水死事故があり、ラウのせいだと言う噂が!!(>_<)
何をした?ラウ?どうした???

わけもわからないまま、ラウは、“帰る“と言いだし
海の上を、駆けて行った!!!
ラウを追いかけた貴子の息子たちも、海の上を走った!
気持ちよさそうに、海の上を走っていく彼らを
まるで沖合まで連れていったあとで、ラウは、海中へ消え
追いかけた者たちも、沈んだ!
(これが水死事故の真相か?)

やはり、ラウは、水の化身かな。

水は、あるときは命をつなぎ、あるときは命を奪う。
雨も、降ってほしい時に、降るわけでもなく
止んでほしいときに、止んでくれるわけでもない。
優しい顔して、気まぐれで、残酷で……orz
(アチェの津波とも重なるし)

ラウが人間なら、イイ人ならイイ人と
一貫性を期待するけれど
神秘の化身というのなら、
人の不都合にも関係なく、笑顔でいられる無慈悲も、仕方なしか…

とはいえ作品は、人間の若者を、海に沈んだままにはしなかった。
浮上した彼らは、深刻なふうでなく 「浜辺まで泳ぐぞ!」と
泳ぎ始める。
なかなか泳ぎ着かないのは、ラウが、引っ張ってるのかな…?(^^♪
でも、浜はすぐそこ。きっと泳ぎつくよ!(^_-)-☆

▼▼▼

浜に打ち上げられた男の、不思議ないきさつでした。
セリフは少なかったですが
ディーンさんは、水もしたたるイイ男――まんまでした。(^^♪

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テーマ : 邦画
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映画『モリのいる場所』★熊谷守一画伯がいるのは自宅の“森“(^^)/

174111_1.jpg


作品について http://cinema.pia.co.jp/title/174111/
↑あらすじ・配役はこちらを参照ください。

・美術館のHPです→コチラ 

・モリ(熊谷守一): 山崎努☆
・妻: 樹木希林☆        

(この夫婦を見ているだけで、観た~!という満足感あり☆)

気になる画家:熊谷守一さんが、映画になるなんて!\(^o^)/
とても楽しみにしていました!
と言っても、作品は、熟年期のたった一日のこと…(短いナ)
と言っても、この一日には、
何十年もの人生を、うまく凝縮したような味わいが…(濃いナ)
と言っても、事実は異なる部分あり、
フィクションとして観てねーだそうですョ。(^^)/

冒頭には、ナント!『危険なふたり』(by沢田研二)のくちずさみ♪
(ココも時代のズレはあるが、希林さんの「ジュリ~」を期待してしまう(^^♪

▼~▼ ほぼ雑談です。
▼▼▼

画家が、どういう人生を送ったのかーを知るよりも
画家の作品を見るほうがよいーともいわれますが
やはり、どんな人生を送って、その作品ができたのかは
気になります。(^^♪

熊谷さんの作品で、最初に知ったのが
絵画『ヤキバノカエリ』だったか…
そのときに、子供を3人(全部で5人いた)亡くした画家本人は
100歳近くまで長生きした、ということを知り
人の命のままならなさetc,etc,を感じ、印象に残った画家となりました。

ひっきりなしに来る来客は、高名な熊谷守一画伯への尊敬から。

家事の傍ら、接客に応じる妻をよそに
マイペースに庭を散策する画家は、自分の世界に没頭する。

洗濯物干し・炊事・食事ー妻の生活感が、生生しくていい。
カレーうどんが、うまくすくえないモリは
「カレーとうどんを一緒にするな」と、ついにはボヤきますが
準備した妻は、「はい」 とは返事しない…(汗)。
(割りばしだとすべりにくいナ…)

この夫婦の絶妙な関係は、希林さんの魅力によるものと思いますが
力の押し引きと言うか、力のかけ方と抜け方というか
素晴らしいとしか、言えない!\(^o^)/
要するに、キレイ事なおしどり夫婦でもないの。
でも、それがある意味、本物のおしどり夫婦なのかナ…

取材で撮られた夫婦の写真を見て、妻は
「仲良さそうに、撮ろうとするんだから…」と言うあたり。
仲良いだけじゃないのに、その部分だけ切り取られても、こそばゆい?
妻の写真に、毒(正直?)を吐いてしまうモリも、モリなんだが…(^^♪

けれど 「この庭は、あの人のすべてだから」――
なんのかんの言いながら、妻が、夫モリを大切にしているのが
観ていて、幸せな気持ちになります。

90歳も過ぎたモリが、まだ生きたいと言ったとき
「ま~だ生きるんですか?」と言った妻。
希林さんの、漫才のようなボケツッコミですが、その後
早くに亡くなった、子供のコトに触れる……
(↑たった一日の物語でも、コレは必ず触れてほしかったこと)

日々、何かに追われて、忙しくしていても
親は、子供のこと、特に亡くなった子のことを思わない日はないと思う。
悲しみは忘れたり、乗り越えたりするものだとしても
子供は、自分の心と一体化して、いつもソコにあるもの。

個人的には、彼の作品を見るときには、
そのことを知っていてほしい、と思うのです。(勝手ながら)
それほどの印象を、『ヤキバノカエリ』と言う作品は
私に、強く刻みました。

ここでは、ソレ以上の踏み込みはなかったけれど
妻は、モリが、もっと積極的に絵を描いて、収入が安定していたなら
子供は死なずに済んだかも…という気持ちが
「ま~だ生きるんですか?」と、突き放した言い方になったのかも……?

けれど 「この庭は、あの人のすべてだから」と言ったときの
妻=希林さんの表情が、胸を打つ。
慈しみに、あふれていた。
なんのかんの言いながら、妻は、夫:モリを大切に思いながら
ともに、生きてきたんだね……(この夫婦に感極まって、何も言えない…)

さて 
モリに、子供の絵を見せにきた人への言葉がいい。
「下手も絵のうち」
上手だとその先がないが、下手はのびしろがある?(^^♪
褒められた感じは、ありませんが(汗)
モリ画伯に、評価を求めるのも、そもそもどうかナ…(汗)

▼▼▼

モリ画伯について、生い立ちからでなく
老年期のとある一日を、ユーモラスに見せてくれたのはよかった。

最後には、ファンタジーもあったが、
不思議な老画伯:モリには、違和感もなかった。
マイペースで利かせてきたモリが、最後に来て
妻をいたわることを言うのも、優しさが、じんと来てイイ。(^^)/


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映画『サムライ』★ドロン侍~片手にピストル、撃たれて候


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作品について http://cinema.pia.co.jp/title/3066/
↑あらすじ・配役はこちらを参照ください。(あらすじ違う?)
おススメあらすじ→コチラ 


・一匹狼の殺し屋ジェフ: アラン・ドロン☆

冒頭は、セリフなく地味に始まりですが、
だからこそ
ドロンだけが、すでに、輝いています♪

正直言いまして、
殺しの依頼者らと警察官らの区別も、つかない感じで(汗)
アラン・ドロンが、ひとりキラキラした存在でした☆
(それでも良し!(^^)/)

中折れ帽と白いトレンチコートを着て、殺しに行くドロン。
目立ちすぎでしょ!(^^♪
呑み屋さんの奥の事務所のボスを、殺しに行きますが
オーラ全開の人が、店の中を通るんですから…
店の歌手(♀)ヴァレリーは、彼の顔を忘れるはずもないのに…

ナタリー・ドロンに、アリバイを頼んだドロンは(^^♪
余裕かまして、警察の面通しに行きます。
ヴァレリーは、ジェフ=ドロンが犯人ではない、と証言し
ドロンは、釈放。
しかし警察は、限りなく黒に近いジェフを、追い続けます。

殺しの依頼者は、ジェフに懸念しながら
“次の殺し”の依頼をする―


▼~▼ ネタバレして雑談です。
▼▼▼

小鳥が、一羽待つ部屋を、ねぐらにするジェフ。
その小鳥の様子で、部屋の変化を鋭く察する。

もっさいタイプの殺し屋さんもいますが(汗)
ジェフの、研ぎ澄まされた勘の良さは、完璧☆

警察の尾行が、しつこいのも見どころ☆
協力者も多数いて、地下鉄を乗り換えても乗り換えても
誰かが尾行し、次々巻いては、続々尾行され……
歩いても潜んでも、いちいち絵になるドロンに見入ってしまう。

女との関係も、ドライなムードで抑えるのもイイ。
“幸せ”に、落ち着いてしまわない。
愛への渇望感が、観ている私に、沸々と…(^^♪

だからか、終盤、歌手ヴァレリーとの関係が、高まってくる。
なぜ彼女は、彼が殺人犯だと、証言しなかったのか?

雑な言い方をすれば、彼を気に入ったからかと。
警察に、渡したくない気持ち。
ジェフ=ドロンの、どこか甘い雰囲気には、
味方したくなりそうですもん…(*^^)v

あとになって、ヴァレリーが、
殺しの依頼人のそばに、住んでいたことがわかる。
(一瞬、同棲?かと思い、依頼人の関係者かと思ったが)

そして、依頼人は、口封じに
ジェフに、彼女の殺しも依頼したことがわかるが――
そこで、ジェフの美学が!(^_-)-☆

▽要反転▽
▽▽▽


ジェフは、店に入り、
ピアノに向かうヴァレリーの前まで来て
銃を向けた。
とっさに、尾行した警官が、ジェフを撃った!
しかし
ジェフの銃に、弾丸はなかった――

公衆の面前でド派手に振舞い、彼は、自分を葬るように仕向けた?

じりじり追い詰めてくる警察に対し
ジェフは、逃げ切れるかもしれないが
ウソの証言をしたヴァレリーは、いつか、追い込まれてしまうだろう。

ジェフは、ヴァレリーを守るために
自分を消すために
弾丸のない銃の、引き金を引いた――

↑「サムライ」の神髄は、ココか……
~武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり~
そんなこったろうなどと思って、観ていましたが
愛を含んだ末路には、美の余韻すら………

▽▽▽
▼▼▼

色々な点で、フィルム・ノワールの傑作だそうですが
1番は、やはり、ドロンの魅力でしょう。

イケメンというだけでなく、存在感が絶品!
というか
中折れ帽&トレンチコートが、ステキに似合いすぎ!(^_-)-☆


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映画『さよなら、僕のマンハッタン』★こんにちは、僕らのシンジツ

174753_1.jpg

作品について http://cinema.pia.co.jp/title/174753/
↑あらすじ・配役はこちらを参照ください。

・老人: ジェフ・ブリッジス☆ ← 人生の重みと苦味が絶妙!(^^)/
・原題 : 『THE ONLY LIVING BOY IN NEW YORK』

原題ゆかりのサイモン&ガーファンクル(他皆様)の歌がBGMなら
悩める青年は、収まるところに収まるだろ~と
呑気に構えていると、意外に、ビターなところへと!(>_<)

大学を卒業し、実家(高級住宅街)を離れ、
一人、アパート暮らしをするトーマスは
同じアパートの老人と知り合い
女の子のことなど、悩み相談するようになる。

この老人の“哲学的な言い回し”が、
当初は、重たく聞こえましたが(汗)、それにも訳があったらしい……

あるときトーマスは、父が、美女とデート&キスするのを見てしまい
衝撃を受ける。
彼女(=愛人)の後をつけたトーマスは、父と別れさせようとする――

トーマスの母は、精神不安の状態。
母への気遣い?気疲れ?で、父は、愛人に安らぎを求めたのか?
などと思っていたらーチッチッチ……
根はもっと、深いところにあったと、トーマスも私も知ることになった!


▼~▼ ネタバレして雑談です。
▼▼▼

トーマスの“悩み”は、“はしか“みたいなものかもしれません。
若い時の悩みは、甘美に観念的で
それほどの悩みでなくても(ゴメン)、人生のすべてのようになる…


好きな女の子は、一線を越えたくらいでは、友達のまま。(汗)
なにせ彼女には、彼氏がいる……(なんてことでしょ…( 一一))
一途に彼女が好きなはずなのに、のぞみうすだと、熱も冷めるのか
あろうことか、トーマスは、父の愛人を付け回すうちに
(年上美女の挑発もあって)
彼女とも、一線を越えてしまう!(なんてこと!?(>_<))

↑だから、ドン詰まってそうな恋の“悩み“も、出口がなくもない……と思うの。

たとえば、芸術に刺激がなくなるのが、危機的状況なら
トーマスの青春期も、“無難“というドツボに、はまっていたかもしれないけれど
父と、その愛人と、“三角関係”になるという、
欲望はあっても、愛があるのかは不明な
愛欲地獄に堕ちたのは、彼には、刺激的な起爆剤になったかも?

―ということじゃなかったんだな、これが……(汗)
「あなたは子供で、ナニもわかってない」と、愛人ねえさんに言われ
父が愛人に、求婚したらしいことについては
「あなたのお母さんが、仕向けたとも言える」などとも聞かされ
気絶するほど悩ましい?ーどころじゃない、カオスに陥るトーマス!
家庭崩壊?なぜこんなことに!?(>_<)

トーマスが、老人の部屋を訪ねたときのこと。
彼の机の上に、原稿を見つけた。
タイトルは 『THE ONLY LIVING BOY IN NEW YORK』
トーマスの“相談事“をヒントに、書いた小説らしかった。

そう。老人は作家!
どおりで話し方が、哲学的というか、修飾的というか
めんどくさいと言うか……(^^♪
トーマスというインスピレーションに出逢ったのは、ラッキーだった?

いやそれが、“偶然の出逢い”を、“利用“したわけではなかった。
老人は、昔別れた彼女とのロマンスを、語りはじめたー

▽要反転▽
▽▽▽



トーマスの両親には子供ができず、母は、“友達“と関係して
トーマスを授かった。
その友達が、“老人”。
(この男女の“一線越えの友達関係”は、トーマス世代にも通じるものあり)

母が、精神を病んだのは、そのためだったらしい……
“一線“を、行ったり来たりした”過去”は
命の未来を開いたとしても、光だけを落とさない…
子供が成長するにつれ、愛情が深まるにつれ
闇のほうが深くなり、闇に囚われてしまいそう…

だから父は、“浮気“などではなく、
それぞれが、本当に欲する愛の収まるところとして
愛人との結婚を、望んだのだろう。
そして、それが、母を苦しめる呪縛からの解放だとも信じて…

老人は、いきさつを
ある小説のあらすじのように、淡々と、トーマスに語った。
それが切ない。
察するトーマス。

この老人の、めんどうなまでに哲学的だった言葉の響きは、
それだけ深く深く
息子に伝えたい、自分の魂が、あったからなんでしょう……
老人の苦悩は、小説に書いて、スッキリするものではないし
生き方の出口を、なんとなく捜しさまよう、
若者の悩ましさの比ではない…

ジェフ・ブリッジスが素敵です。
私は、誰かに秘めた情熱を、ずっと持ち続けてきた男性の姿には
胸キュンであります。(^^♪

冷静になると、色々と、なんでこんなことに…と思いますが
男と女は、他人にはわからない恋や欲情の熱に浮かされてしまうことがあるのを
否定はしませんよ、私は。(^_-)-☆


▽▽▽
▼▼▼

悩ましい青年が、父の浮気現場を目撃して
ますます悩ましく……なりますが
結果は、のどに刺さった小骨が、スッキリ抜けた感がありました。

(状況へのツッコミは、あるかもしれませんが)
ジェフ・ブリッジスを見れば
初めから終わりまで
深い愛のまなざしに包まれていたんだ!と感じるかと。(^_-)-☆


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