映画『フランス組曲』☆愛の言葉を閉じ込めた旋律に

作品について https://cinema.pia.co.jp/title/167828/
https://www.allcinema.net/cinema/354511
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照してください。
(アウシュヴィッツで亡くなったフランスの作家の遺稿の
映画化だそうです)
第2次大戦下のフランス田舎町。
ドイツの占領下におかれた町に、ドイツ連帯が駐留した。
『駐留先の人妻(リュシル)とドイツ将校(ブルーノ)とのロマンス』
――というほど甘くない。
愛の言葉は胸の内に秘め
ピアノの音に、楽譜に、想いを託す……
(注:人妻が敵兵に懸想するとは!と思いそうですが
それなりの理由もあるんです…汗)
二人の親密さがバレないかーのヒヤヒヤもですが
ドイツ兵に追われる人が、見つからないかーも
合せて、ヒヤヒヤ。
相思相愛の関係が、結ばれない運命なのは、辛い。
▼~▼内容にふれて雑談です。(ネタバレ!)
▼▼▼
息子が復員するまで、嫁に、ピアノ演奏も禁じていた姑は
ピアノの鍵を所望したブルーノに、嫌々、貸した。
作曲しながら弾く、彼のピアノに、リュシルは通じるものを感じた。
彼は、ピアノの鍵を彼女にわたし、姑が留守中
弾けるようにした。
↑この好意だけでも、かなり嬉しい!(^^)/
音楽を通じた共通項は、心の底で通じるものがある♪
とはいえ、彼のまなざしの熱さに警戒するのは
仕方あるまい……
けれど、ブルーノが担当する“密告状”の中に
夫の真実(愛人と娘がいて姑も周知)を見つけてから
リュシルは、ブレーキをかけるのをやめた。
愛の言葉をささやく間もなく
すき間をぬうように、想いを引き寄せ合った………
けれど、愛し合う余裕などなく
成就できぬまま、事態が動いていってしまう。
諸悪の根源?は、子爵夫人かと…( 一一)(汗)
大邸宅に住みながら、ボネ中尉の駐留を拒んだ。
ボネは、田舎の家に駐留し、そこの人妻を襲わんばかり。(>_<)
夫のブノワ(足にハンディあり)は、射殺したい勢い。
そんなブノワは、子爵のせいで貧しくなったと
子爵の家から盗みをしていたのを
子爵夫人に見つかった。
夫人は、夫の子爵・市長に告げたので
ブノワ逮捕に、ドイツ兵がやってきた。
ボネは、夫ブノワを刺激することを言ったので
もみ合いになるうち、ブノワは、ボネを殺してしまった!
より罪が重くなったブノワを匿ってもらうように
妻が、リュシルの家を訪れたが断った。
彼女は、ブルーノと密会する準備をしていたのだが
ブノワの妻に気づかれ、呆れられたことで
リュシルは、浮かれた想いを封じ
妻が帰ったあとで、ブノワを匿うことにした。
ネックなのが、タバコの臭い!(>_<)
残り香ありますよね……汗
ドイツ兵が各家を捜索したときに、タバコの臭いに気づかれた!
そのときは、ブルーノは自分のタバコだと言い張って
ごまかしてくれたらしい。(あとでわかった)
↑この辺から、ハラハラモードに…(>_<)
将校が殺されたことで、ブノワが逮捕できなければ
代わりに子爵・市長が銃殺されることに!(>_<)
子爵夫人は、自分が騒いだことを後悔する…
↑そもそも、殺された将校を、自宅に泊めていれば
次々、事件は起こらなかったわけで
彼女の行動は、自分の要求を通すことばかり。(>_<)
こーゆー人、腹立つんですョ。( 一一)
多少のことも妥協せず、小さいコトも、ガーガー
大ごとにして、周りを引っ掻き回す…
かんべんしてほしい……(>_<)
ブノワは、リュシルの車で(通行許可証もらった)
パリに脱出を図った。
しかし、そこに落とし穴が!(>_<)
例のタバコの臭いを怪しんだ部下が
リュシルが通行するときに、車内を調べるようにと
通行許可証に書き込んでおいたと
ブルーノに報告したのだ。
リュシルの車をバイクで追ったブルーノだが
検問所に着いたときは、もう、バレたあとで
ブノワが、兵士を皆殺しにしたあとだった。
ブルーノは、負傷したブノワの乗車を手伝うと
リュシルを行かせ、見送った。
ブルーノにも、移動命令が出ていたので
“お別れ“にはなるのだったが……
その前に、ブルーノは
「いつかまた兵士としてでなく、あなたに会う。
あなたは気づかないでしょう」と言った。
気づかなくても、会えているのかも……
はかない可能性を希望として、残してくれたのでしょうか…
けれど今、検問所を逃げるような
この別れ方には、一層の絶望感と寂寥感を感じる…
ブルーノは、自作の曲『フランス組曲』の楽譜を
ピアノのところに置いていった。
彼もまた言葉にしなかった愛を、♪に込めていたのだろう。
パリに着いたリュシルが、いつ戻れたかはわからないが
残された楽譜には、彼の思い出と存在のすべてが
あるようで、尊く切ない。
ところで、終盤
意外だったのは、姑が、ユダヤ人の少女を匿っていたこと。
(息子の隠し子??)
原作者が、アウシュヴィッツで死去されていることを思うと
この少女に、未来や希望を託していたのかも。
▼▼▼
彼女はあふれる涙で
彼は黙って、見つめ合い、終わっていった。
「音楽は、今も私を彼の元へと連れ戻す」
流れるメロディが、すごくすごく切なくて
痛くて、甘い…

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