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映画『神様のカルテ』★最期の最後にいい時が過ごせますように…

 

 
 
 
医師が自分の経験をもとに書いた、泣ける本の映画化と聞きました。
末期がん患者さんと医師(病院)との話なので、真摯な気持ちで鑑賞。
泣けないはずはありません。
 
以下、内容にふれて、雑感です。
 
▼▼▼
 
    診ると看る。
 
夫に先立たれ、身よりもない1人の老婦人・安曇さんが、ガン末期の状態で
栗原医師と出会います。
 
大学病院に“見放され”ということになるのですが、病院には病院の機能があるので
積極的な治療が望めない患者さんは、別の病院に行くことになってしまいます。
安曇さんは、栗原に“みて”もらいたくて、受診にたどりつくのですが…….
 
医師の目指すところは、治療と治癒です。栗原もそうでした。
安曇さんのためには、そうしたい。
けれど、安曇さんは、“診て”もらうより、
“看て”もらうことを、栗原と病院に頼みました。
この気持ちは、治療目的であっても、患者が病院に望むことだと思います。
人として、心をよせて、いたわってほしい気持ちです。
 
    ”学士殿"の送別会
 
安曇さんと栗原の話のほかに、栗原の住まいの話があります。
これが、とてもいい効果だったな~と思うのですが、
妻と住んでいる旅館で、共同生活している“学士殿”が、旅館を出ていくときが来ました。
 
彼は、志なかばで、実家に戻ることを余儀なくされてしまいます。
ひっそりと立ち去ろうとする学士殿に、栗原たちは、
“門出”と称して、精一杯の送別をしてあげます。
 
学士殿には、夢を果たせないまま帰省することは、“門出”とは呼び難いものでしたが
栗原らは、学士殿のこの先が、決して絶望的なものではなく、
自分たちには、応援の気持ちがあることを表して、華々しく送り出します。
 
私には、それが嬉しかった……
希望もなく、そこから立ち去るだけしかなくなったとき、
人は、どれだけ、絶望的でみじめな気持ちでいるだろうか、と…………………
送別会など、あってもなくても、結果は変わらないかもしれない………
 
けれど、気休めかもしれなくても、なんの保証があるわけではなくても
あなたの味方ですよ、と言う気持ち
いつでも、心はあなたとともにいて、応援しているよ、という気持ちを
なげかけてくれるだけで、嬉しいではないですか。
ダメかもしれなくても、ちょっと、がんばって生きていかれそうではないですか……
 
                                     生意気を言うようですが、ストーリーで持っていける作品は
                                     それほど映像に気をつかわなくても、やれないことはないのだろうと思います。
                                     その点で、この旅館の様子は、
                                     赤い橋や、カーテンの模様、階段に散りばめた紙ふぶき…etc.
                                     映像的に面白く、趣もあって、アクセントになっていたと思います。
 
 
   安曇さんの誕生日
 
そんな学士殿のエピソードを踏まえての、安曇さんの誕生日。
安曇さんの手紙とあわせると、胸がいっぱいになって、今も、目頭が熱くなってきます…………
 
いつだったか、看護師さんが、とある訴えの多い患者さんについて話していました。
「〇〇さんは、ご自分の訴えを解決してほしいわけじゃないんです。薬で治るものでもないので。
ただ、話を聞いてほしいんですよ。自分の状況をわかってほしいんです。」
 
安曇さんに必要なものも、そうだったように思います。
自分に心を寄せてくれる人がいることを、実感できること。
それだけで、随分、救われるのだと思います。
 
病気は、治るものなら治してほしい。
けれど、必ずしも、治癒の奇跡は起こってはくれない。
しかし、治癒が望めない人にも、“何か”をすることは残されているはずで
少なくとも、心との優しさとの関わりを、大切にしたいでしょう………
 
 
▼▼▼
 
元気なときは、病気や病院のことは、別世界かもしれませんが
身内や自分も病気になれば、嫌でも、病院と関わることになります。
 
そのとき、どんな医師・病院に出逢うかで、
“その先”が変わってしまうのではないかと思っています。
「病気になってよかったとは思わないけど、先生(医師)に逢えてよかった」
という話も聞きます。
栗原医師は、安曇さんには、神様のようでした。
 
けれど、栗原が言うように、医師は神様などではなく
迷ってばかりの不完全な人間だからこそ、
謙虚に、真摯に、患者という人間に向き合えるのだと思いますし
そうあってくださいと思います。
 
ほとんどの場面にいた栗原=桜井さんは、ボクトツとした感じが、
当直疲れな感じ(?)になってか、良かったと思います。
(スーパードクターっぽくないところが、現実味アリ^^;
 
しかし、当直の翌日まで平常勤務が当然という傾向は、もうやめたほうがいいと思います。
いくら、患者さんに寄り添うといっても、神様ではないので、疲れます。
ミスがあってもいけないので、休める体制づくりをお願いしたいです。
 
辻井さんのピアノが、心に響く、素敵な旋律でした。
(宮崎あおいさんは、もっと見たかった。)
 
誰もが死のときを迎えるのなら
最期の最後に、いい時が過ごせたらいいな~と、私も、密かに、思っています。
 
 
..

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Re: こんばんは。

marrさん、こんにちは✩

さっそくありがとうございます。
なにやら、ログインができなくなって、ダメかも(ー_ー)!!とおもってしまいました。


不慣れで失礼があるかもしれませんが、よろしくお願いします☆
ありがとう☆

こんばんは。

こちらに引越しですか?

Dr.コトーといいディア・ドクターといいこの手の医師モノは泣けてきます。
加賀まりこさんがいい役してますね。
これは観てみたい作品です♪
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