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映画『カリーナの林檎~チェルノブイリの森』★普通の暮らしも命も失われていく悲劇


公式サイトです。http://kalina-movie.com/


2004年に完成後、関心の低さから、公開されなかったそうですが
そんなエピソードも怖いものに思えます。
チェルノブイリの原発事故は、最悪の大事故だったにも関わらず、関心は、風化していたということですからね。

そして、震災後の、福島での原発事故があって、
現在進行中の今、まさに、この作品が日の目を見たというのも、皮肉なことであります。
それだけに、真摯に、新たな気持ちで、原発被害というものを、受け止めたい気もちです。

1986年のウクライナのチェルノブイリ原子力発電所の事故では
ウクライナよりベラルーシのほうが被害を受け、住民の多くがミンスクに移り住んだそうです。

ベラルーシに住む、少女カリーナを主人公に、事故後、何が起こっているのかを
何事もなさそうな日常に織り交ぜて、じわじわと、見せています。

美しい湖や、青々とした茂み、日の当たる道etc. ……おだやかな普通の風景が、そこにあって……
楽しそうに歌うおばあちゃんと、カリーナの楽しい生活があって……
でも、きっと、何かが起こるんだ……と予想はしつつも
このまま、いい結末を見せてほしいと願ってしまいます。

映画『BIUTIFUL ビューティフル』でも感じたことですが
死の順番が番狂わせになる、ということが、あります。
誰が先に死んでいいということは、もちろんありませんが
自分よりもっと生きるはずの人、自分の命の希望を託したい人が
先立ってしまう酷さには、胸が痛むばかりです……
~~~



ドキュメンタリータッチではなく、詩的な雰囲気もあり
特に、赤と緑の色使いは、印象的でした。

真っ赤な カリーナの実。
バスの緑。
カリーナの上着の赤。
緑色のコート。
カリーナの髪を止めるバレッタも、赤と緑……。

赤と緑は、自然を象徴した、命の強さを反映した色使いなのかもしれませんが
舞台になったベラルーシへの想いを込めた、ベラルーシ国旗の色なのかもしれません。
あるいは、
クリスマスの願いでしょうか。悪夢から覚める、プレゼントとして。



「私は、知っていたの」
そんなカリーナが、どんな気持ちで、小石に祈りを込めていたのかと思うと
関心が低いなどとは……申し訳ない気持ちになります。
劇中、カリーナ自身が、“これはファンタジー”と言いますが
~25年経っても、過去にならない事故~
こんなことは、フィクションであってほしいとさえ思います。

放射線を巻きちらす“悪い魔法使い”をやっつけたいと、
立ち入り禁止区域に入っていく、カリーナ。
ガイガーカウンターは、25年経った今も、不快な音を鳴らしているのですが
その音には、恐怖よりも、怒りを感じます。



タイトルについて~~カリーナの林檎~~

カリーナは、おばあちゃんの庭でもいだ、たくさんの林檎を
お土産に持ち帰りますが
世話になっている叔母さんの家で、林檎は、袋ごと捨てられているのを
見つけるシーンがあります。
叔母さんは、〇〇ベクレルの放射線量を気にして、捨てたのでしょう。
けれど、カリーナは、おばあちゃんの家では
“普通に”過ごしていました。
恐らく、その林檎は、カリーナの“日常”の象徴だったのかもしれません。
それが、結果的に、葬り去られていっているという現実。
普通の暮らしが失われていく悲劇が、タイトルに感じられます。



終わり方は、カリーナが、伝説になっていくようでした。
それは、ずっと語りついでいくべきこと、忘れてはいけないことだと
印象付けられます。

私は、東北に居住していますが、原発被害に遭った福島に元の生活が戻ることを
あらためて、願うばかりです。




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Author:yutake☆イヴ
こんにちは☆
使い方がよくわかりませんがヨロシクお願いします。^^;

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