映画『さよならをもう一度』★もう一度言うさよならは…

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作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/116180/
http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD18030/story.html
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。


(内容にふれて雑感です)

フランソワーズ・サガンの『ブラームスはお好き』の映画版で
原作とは、若干、異なっています


ポーラ:イングリッド・バーグマン
ロジェ:イヴ・モンタン
フィリップ:アンソニー・パーキンス


この配役に、まず、そそられます。


ポーラとロジェは、熟年カップル。と言っても、別に住む、独身同士。
だから、ロジェは、ポーロに逢う時は逢うけど、他の女性とも逢う。
気楽な関係と言えば、聞こえはいい。


けれど、冒頭のシーンが、印象づけます。


ロジェから約束をドタキャンされる、ポーラ。
仕事じゃ仕方ないわね、と思うようにしても、若いメイドがはっきり言います。
「仕事は言い訳。ほかに女がいる。」


ポーラは、バツイチらしいが、今は、仕事を持っている。
同じ轍を踏まないためにも、独身の恋人関係のままでいいと思ってか
5年間、ロジェとこんな関係を続けてきたようです。


5年間と言う長さは、短いかもしれないけれど、案外、長いもので
結婚してもしなくても、そこまで続かないことはあります。そして
5年前と同じ温度のまま続くというよりも、
段々、冷めつつある5年間というのが、実情ではないかと思います……orz


同じままでいられないのは、恋が冷めていくという気持ちの問題だけでなく
年齢の変化ということもありそうです。ポーラは40歳。
外見の問題だけでなく、自分のおかれる環境の変化も含めて。


そんなとき、内装の仕事の雇い主の邸宅で、25歳の坊ちゃんと知り合います。
アンソニー・パーキンス演じるフィリップです。


このアンソニーが、何とも、“若いツバメ”らしさをかもし出しています!!!
イブ・モンタンの熟年の魅力が、ただ重いだけのように思えてしまうほど!
いい意味でも悪い意味でも、若さが、サクサクした軽さになっている。
そして、特にアンソニーの眼差しが、すごく、ソレらしくてイイ!


「ブラームスはお好き?」
年上の女性に思慕・憧憬を抱いたら、あんな眼差しで見てしまうものでしょうか??
いえ、
あんな眼差しで見つめられたら、年上の海千山千ジュク女でも、乙女心が開花してしまいますよ……


(アンソニーは、カンヌ国際映画祭で受賞したそうですが、納得の名演です。)


恋愛は、愛するよりも愛されること、とも言われますが
愛するロジェから愛されたいのに、それが足りない。

そんなとき
頼りなさそうなのに、若い情熱で、ガンガン攻めてくるフィリップに
惹かれていくポーラ。
不本意と思いながらも、心が奪われていくことに、幸せを感じたはず……


(15歳も年上のオバサンに惹かれる青年の気持ちが全くわからん、と言うのはさておき)


けれど……
フィリップが自分に向けている気持ちを、ロジェから向けてほしいのが、ポーラの本音。


ポーラがロジェに求めている男性像を、フィリップが備えていたなら、完璧な恋愛が
出来上がっていったのかもしれませんが、そうは問屋が卸さない。(苦笑)


フィリップは、ロジェの身代わりどころか
頼りない“坊ちゃん赤ちゃんツバメちゃん”でしかないのです。


この、15歳年下という設定が、そのような形で効いてきて
アンソニー・Pの、線の細さが効果的で
作品の構成上は有効ではあるけれど、情けない男です……orz


結局、5年間の馴れ合いをほどけずに、ロジェに戻っていくポーラ。
ロジェとて、釣った魚が逃げ出しそうになったから、捕まえに行っただけの感じなのに。


それでも
「この人から愛されたい」と思っている人に愛されたい気持ちは
なかなか、消えるものではないのですよ………………


ロジェとの関係を、今度は“結婚”というヒモで、結ぶことになりましたが
ロジェは、釣って逃げた魚を、再びイケスに戻しただけ。
見ようによっては
ポーラは、フィリップを失っただけ、とも言えなくもない……


あの結末は
「ロジェの女遊びは仕方ないけど、結婚したからガマンするわ」
とポーラが、諦観していると言うのですが
私は、「仕方ないけどガマンするわ」とは思えないのです。


ときに、「10年付き合って結婚して1年で別れた」というカップルを聞きますが
そうなると思うのです。


5年間のゆるい関係が、結婚で強まるどころか、
冒頭を再現する、あのラストシーンで、近いうちに、本当の“決別”が来るのだろうなと。


何せ、タイトルが、原作の『ブラームスはお好き?』でなく、
わざわざ『さよならをもう一度』です。


ブラームスは、ポーラにとって思い出の曲。
交響曲第三番が、ポーラの想いを乗せて流れていきますが
あえて
劇中で、厭世的に歌われた歌を、タイトルにしています。


愛は歌詞の中だけのもの、とその歌手は言います。
そんな儚さを、突きつけた上でのラストシーンです。


自分ははるか年上だから!と言って、別れたフィリップのあとで
もう一度言うさよならは、やがて、ロジェへのものかと……………


『さよならをもう一度』

このタイトルが、格段に、映画を生かしていると思うのです。


イングリッド・バーグマンの熟した美しさも。





 




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