映画『ル・アーヴルの靴みがき』★今日、生きている人みんなに花を残すような&リトル・ボブ最高!

文字色文字色↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。


ル・アーブルは、フランスの港湾都市。


港がらみで、アフリカからの不法移民:黒人少年イドリッサと
靴みがきのマルセルが出逢います。
マルセルは、少年を、母のいるイギリスに密航させてやりたいと思いますが
まずは、当局に見つからないように、彼をかくまってやります。
その日暮しのようなマルセルですが、少年の密航費用まで工面してあげようとします。
一方、マルセルの妻は、余命いくばくもないほど重い病気にかかっていて
入院してしまいます……


(コレは、私の勝手な連想なのですが……^^;
ル・アーブルというと、その地ゆかりの画家モネを思い出し
その付近の連作画『ルーアン大聖堂』を、連想していました^^;
そんな大聖堂のイメージからすると、何か神様の奇跡のようなものがありそうな感じで
(あくまでも、勝手なイメージですけども^^;)
カウリスマキ監督流のハッピーな奇跡への期待もあり、鑑賞を楽しみにしていました☆)


フランスも移民の問題があるようですが
世間の問題を、重大な事件でなく、さりげない日常の喜怒哀楽の中にしのばせて
見せてくるのが、カウリスマキ流なのだと思います。


密入国したくてしているわけではない、黒人少年。
彼は、ただ、母親に逢いたいだけ。
それを知れば、なんとかしてあげたいと思うのが、人情です。
そんな普通の善意は、観ているほうにも、普通に湧いてきます。


ユダヤ人たちをかくまってあげた『ソハの地下水道』もですが
チョロッとした悪さをしでかしている人でさえ、本来の人の心には
困っている人を助けたいと思うものですよね。


マルセルは靴みがきですが、彼いわく
「靴磨きと羊飼いは人間の近いところにいる」
(大聖堂がらみでナンですが^^; このセリフにも、神様の恩寵を感じませんか?)
“人に近いところにいる”というのが、知らん顔しない優しさなんだと思います。


劇中、近所の人も、連携プレイで、少年をかくまったり
密航費用のための慈善コンサートまでしてくれたり(←リトル・ボブ☆すごくイイ♪→あとで)
密航する港まで連れていってくれたりして、イイ人ばかりですが
これは、決して、デキスギのことではないと思います。


  現代社会は現代なりに、病める社会で
  孤独や絶望にさいなまれている人がたくさんいます。
  クールなほうがカッコ良くて、熱血漢やお節介は、KYだとかナンとか煙たがられる……

  けれど、ちょいと昔の邦画を見てみると
  貧しくて食うや食わずで、絶望的に死にそうだけど
  同じように貧しい人たちが、自分のことのように、手を貸してくれるシーンは
  普通にありますよね。
  先のことはわからなくても、今日一日、誰かの善意で生き延びている……
  そんな生活だから、今日、生きていられることが有難いんだと思います。


だとすると、
困った少年を助けようとする、この作品も、もちろん
少年を助けようとする善意の人々を見せながら、それだけではないんですね、きっと。
少年だけでなく、今日なんとか生活しているようなマルセルと
さらに、明日にも死にそうな、マルセルの奥さんの登場で、
“命”のことをも、見せようとしていたように感じます。
 

もちろん
カウリスマキは、命は地球より重いのだ!などと、強くアピールはしません。
今日、生きていることに意味があるんだよ、というように、さらっと言うのです。


少年のことは、
一見、取り締まるばかりのような警官にも、優しい光がありました。


そして
少年が、うまく密航でき、あとは、母親に逢えることを祈るばかりとなった頃
アレ以外、考えられないようなラストシーンがありました☆


(この結末には、斜に構える方もいると思いますので……^^;▼以下、ネタバレで雑感です)




▼▼▼



死にそうな奥さんが、医師たちもビックリの奇跡の生還を果たします。

これには、医学的に、自然とガンが消えることもあるらしいよなどと
もっともらしい説明をつけなくても、いいくらいです。^^;

あるいは
マルセルの善行が、神様の奇跡を起こしたんだよという
大聖堂がらみの^^; 宗教上の理由も、特に、つけなくていいと思う……
(心を磨けば奇跡は起こる~~というコピーはありますが^^;)



毎日、誰かが生まれ、誰かが死ぬように
誰かが助かって、誰かが助からないのが現実かもしれない……
けれど
映画の中くらい
誰も彼れもが、今日、生き残って、明日への希望を享受できなくてどうする、と思います。


「桜が満開ね。」


晴れて、生きて退院した奥さんが、嬉しそうに言いますが、
その桜、アップに映しても、お世辞にも
映画『山桜』のような壮観さはありません。^^;


けれど、心に花が咲いているときは、何を見ても
晴れ晴れと、輝かしく、見えるものなんだと思います。
だから、そこに、たった一輪の花しか咲いていなかったとしても
奥さんには、特別に生き生きと美しい花に見えたと思います……


心の花が満開であることが、大切☆



▼▼▼



原題は 『ル・アーブル』でした。


靴みがきのマルセルが主人公ですが、街の名前だけ。^^;
原題の意味するものは、マルセルだけでなく
この街は、そんな人々が住むこんな街なんだよ、ということなのかもしれません。

この街の物語は、あんな風に終わって
観ている者にも、花を残してくれています。


結末は、アレでいいでしょう?(*^_^*)




PS:

熟年歌手:リトル・ボブこと、ロベルト・ピアッツァさんは
とても、いい声で、ノリノリで
歌のシーンも長くて、すごく活力をくれたな~とお気に入りです。

ル・アーヴルの地元歌手なんだそうで、カウリスマキ監督は、そのために
『ル・アーヴル』で、映画を撮ったらしい(*^_^*)

リトル・ボブさんのいい雰囲気が、最後まで、作品を包んでいたのですね。


.







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