映画『ジャイアンツ』★J・ディーンの遺作ということでも“巨人”な作品

作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/6567/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。
http://movie.goo.ne.jp/movies/p4328/story.html
↑あらすじはこちらも参照ください。
アカデミー監督賞受賞作です。
エリザベス・テイラー、ロック・ハドソンの主役夫婦もですが
ジェームズ・ディーンの遺作ということでも、注目の作品でしょう。
テキサスの広大な牧場主(ロック・ハドソン)のもとに、東部から美女(エリザベス・テイラー)が嫁にやってきます。
その家庭・ベネディクト家の物語なのですが
3時間超の長尺でも飽きることなく、人生、山あり谷ありを見ていきます。
ジェームズ・ディーンの役どころジャックは、
この夫婦と敵対する関係になりますが、ジャックがいることで
ベネディクト家に起こる問題の起伏が、より浮き立つようでした。
使用人ジャックは、牧場主の姉から一目おかれていたので
彼女の死後、土地を分与してもらい、そこで、石油を掘り当てて、成金になります。
ジャックをよく思っていない牧場主に対して、してやったりと思うのですが
それだけではなく、ジャックは、牧場主の妻にも気があるらしい様子……
やがて、彼らの子供たちが成長すりと、また、親には心配の種が生じます……
(渡る世間は鬼ばかり……)
終盤の見どころは、年配になったジャックが、宴席で理性を失って暴れまくるところでしょうか。
それは、ビジネスとしての成功者になったものの
ジャックは、人生の成功者にはなっていない。
不足部分を自分でわかっているはがゆさ、情けなさが、どうにもならない、哀れにも見苦しい姿でした……
そもそも、メキシコ人への差別、というのが良くありません(>_<)
自分が感じてきた不当な扱いの憂さ晴らしを、メキシコ人に転嫁させたのかと思うのですが
ひがんで、自分を貶めちゃいけないよ……と思いました……
。・゜☆・゜・ 。 ・゜・☆。・゜。・。。・
ところで、この『ジャイアンツ』を思い出したきっかけは、
『ブタがいた教室』の配信の宣伝を観たからでした。
『ブタ~』は、飼育した豚を食べることについて、あるいは育てることについて
色々と話す余地のある話だったと思います。
私は、ドキュメンタリーを観たときに、自分の中では、
“現代の日本の生活における学校生活の中で、このようなことがあったよ”というくらいに、とどめていました。
(今は、自宅など身近で飼っているものを食べる、ということがほとんどないので
物議が生まれるのでしょう……。物議については以下余白.)
『ジャイアンツ』では、七面鳥を飼っていたと思います。
牧場主夫婦の子供たちは、庭先にいるその鳥に、名前もつけていたと思います。
それが、感謝祭の夕食に、鳥の丸焼きがテーブルに出されたのを見てビックリ!
「これ、〇〇ちゃん!?」と尋ねて
「そうよ」と言われたら、ギャーギャー泣きだしました………
あの〇〇ちゃん(七面鳥)が、食卓に乗るなんて思ってなかったのでしょうね……
けれど、何分でもない短いシーンですが
感謝祭には、〇〇ちゃんにも感謝して食事を頂く、ということがさりげなく含まれていました。
(これが、ピーちゃんなら、1本の作品になってたんだな……)
。・゜☆・゜・ 。 ・゜・☆。・゜。・。。・
人生の一大叙事詩の作品には、やはり、長丁場の長さも必要で
時の流れに、自分の持ちも、乗っかってきます。
やがて、若い新婚だった二人が、白髪頭になって語る様子には
それだけで、人生の重みや深みを、しみじみ感じることができて、感慨深いものがあります。
古き良き、と言う時代は、いつでも変化して、新しいものがとって変わっていく……
子供が独り立ちしていく世代以降には、特に、期待や後悔などが入り混じった
複雑な思いを、共感できるのではないでしょうか。
ジャイアンツとは、舞台となったテキサスの広大さを意味しているようですが
この3人の“巨人”のドラマは
お楽しみとして、見ごたえのある作品です。
お時間のあるときに、いかがでしょうか。

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