映画『思秋期』★運の悪すぎる人生にもきっとある一縷の救い


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作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/157820/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。




失業中のジョセフは、イラ立っていた。
八つ当たりで、愛犬を蹴り殺し、店の窓ガラスを割った。
そして、逃げ込んだのが、ハンナの店。
ピリピリしたジョセフに、ハンナは恐る恐るも、優しく声をかけた。
「あなたのために、祈りましょうか?」
けれど
恩を仇で返すように、ジョセフは、心ない酷いことをハンナに吐き捨ててしまう……

原題の『TYRANNOSAUR』とは、どう猛にイラついた、ジョセフのことかと思っていた。
この恐竜のような男を、心優しいハンナが、猫のように手なづけるのかと思っていたが
安易だった。

『ティラノサウルス』とは、ジョセフの亡き妻につけたあだ名。
(女性を恐竜で呼ぶとは、イジ悪ね…)
彼は、妻を憎みもしたが、愛していたとも言っていた。

単純に、“好き嫌い”では割り切れない、人間の複雑さを暗示するようで、やがて
物語は、“良い悪い”で割り切れない人間の姿を、炙り出していったと思う。

もし、経済的にも愛情的にも、満たされていたら
人は、イラつくことも、怯えることもなく
幸福に包まれて、良い人でいられるのだと思う。

けれど、何もかもが足りなくて、押さえつけられて、もがいても逃げ場が無く、
助けてくれる人もいなければ、耐えられない限界を、どう生きればいいのだろう?

残酷にも、良き人・ハンナに、“そのとき”が訪れる。

そんなとき、もし、神様を引き合いに出すとしたら
それを、神の与えられた“試練”というのかもしれない。
けれど、神は試練を与えても、自らは救わない……(と思う)
では、ただ、人は、悲惨な苦しみを甘んじて受け入れるしかない、か弱き子羊なのか?

……と言うと、それは違う!と、この作品は、ハッキリ否定してくれた。

信仰心も失いそうなほど、追いつめられ苦しんでいたハンナの救いになってくれたのは
彼女が祈ってあげた、ジョセフ。
人間を救えるのは、結局は、人間なんだと思う。
(もし、神様を引き合いに出すなら、その出逢いを導いてくれたのが神様とも言えなくもない)

そして
悪人は、悪事を働くとしても、悪事を働いた人が、悪人とは限らない。

本当は、良い人なのに、運命が狂ってしまうことがある。
誰にでもある、人の”善悪“なんてそんなものだ、とジョセフが語るのは、とても説得力がある。

善も悪も併せ持つ人間だからこそ、悪い淵に落ちた人を救い上げられるのも、人間なんだな…

ラストシーンには、まっすぐの道を、しっかりと歩くジョセフがいる。
千鳥足ではないし、バットを振り回して暴言を吐いてもいない。
彼に、まっすぐの道を生きることを諭してくれたのは、優しきハンナ。
そして、今、そんなハンナの唯一の支えが、このジョセフなのだ。

ジョセフを演じた、ピーター・ミュランが、とても素晴らしい!!

“本当はイイ人”という、安っぽさのない
心の底のほうにある良い人、という芯のある人間味が深くて、いい味を出しています。

二人の関係を、孤独な男女のチープな恋愛関係にしていないことにも
人間愛を感じます。

心が痛む酷いシーンもあって、どうしたらいい……と思ってしまうほど
運の悪すぎる人生であっても、
いちるの救い~人の温かさ~は、きっときっと、あるんだ……










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