映画『Laundry( ランドリー)』★地球にはナンとなくてもアイがある…(余韻*^_^*)

作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/2103/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。
繊細な窪塚洋介さんと(テル)と、どこか危うげな小雪さん(水絵)。
役者として、1人立ちできる存在感の二人が、
この二人は、寄り添わないと、ちゃんと歩んでいけないかもと思わせる
華奢な若者を演じます。
↓結末をボカして、雑感です。
▼▼▼
ばあちゃんのコインランドリー店で、店番するテルが
洗濯ものを置き忘れた水絵のもとに、“忘れ物“を届けることから始まる、二人の物語。
テルは頭(脳?)に傷をもち、水絵は心に傷を持つ。
いわゆる、“ふつうの枠“に収まらないタイプの二人の有様は
グルグル回る洗濯機に、かき回されていくような人生なのかな~と思いつつ
めぐりめぐって、また、その店に戻り、
うまく、“垢“を落として、涙の”脱水“まで終わり、カラッと微笑みの”乾燥”まで来たのかな…
と言う感じでした☆
この作品は、すごく面白い!と言うわけでもないのですが(失礼!)
終盤の水絵の行動の、緊張感と、その後に続く、“脱力感”も含め
脚本的にも、映像的にも、とても緻密でよく出来ていて(生意気スミマセン…)
引き込まれていました。
特に、テルが語る『口笛を吹く青年の話』のエピソードが、とても効果的☆
その物語は、テルの記憶では
「哀しい話か楽しい話かわからない終わり方」なのですが^^;
テルは、その結末がハッピーになるように、話を作ることにするのです!
実は、この「哀しい話か楽しい話かわからない」というのが、この作品のツボだと思うのです.
(見ていても、不思議なテイスト…^^;)
この、テルと水絵は、それぞれ、背負っているもののために、
ハッピー\(^o^)/GO!GO!と言う雰囲気ではなく、不安定な空気はあるけれど
かといって、幸せになれない……orz、と言うものでもない。
そのことに、輪を賭けて効果的なのが、白い鳩♪
二人が出逢う、サリーというおじさん。(内藤剛志さん)
サリーは、セレモニーで白い鳩を飛ばすのを、なりわいとしています。
で、その白い鳩は、結婚式にも飛ぶし、お葬式にも飛びました。
楽しい場にも、哀しい場にも、白い鳩は、アリなんですね。
視覚的にも、白い鳩が、何羽もパァ~ッと飛立つのは、喜びにしろ哀しみにしろ
気もちを煽られます。
めでたい場では、喜びが広がるように
哀しみの場では、魂の昇天を祈るように…………………
そもそも、各自の人生も、楽しくもあり哀しくもあるのだから
テルのように、結末は、自分で楽しいほうに持っていかないと、ダメなのかもな~
と思えてきます。
白い鳩のほかにも
紙芝居のような“絵”や
水たまり、ガスタンク、断崖絶壁……etc.
絵を描くように、魅せてくれるので、視覚的にも面白い♪
▼▼▼
そんな、楽しいような哀しいようなという物語は、
結局は、虚しい感じで終わっちゃうのかな~と思ってると
やはりそうでもないんだ……というのが、心ニクくて温かい(*^_^*)
地球には、何となくても、アイがあるんだ……って、
地球のようなガスタンクを見ると、思ってしまいそうな余韻ですね………….^^;
PS:
事前情報なく鑑賞したのですが、この作品は、私が申すまでもなく^^;
2000年サンダンス・NHK国際映像作家賞 日本部門を受賞した、森淳一監督のデビュー作でありました^^;
よく出来てる~なんて思って、失礼いたしました(-_-)/~~~ピシー!ピシー!


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