映画『シャニダールの花』★ 綾野剛なる花の妖しさwith“華”
作品について:http://cinema.pia.co.jp/title/161122/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。
実は、石井岳龍監督の独自の表現世界には、熱狂的なファンも(クエンティン・タランティーノ監督含む)
多多、いらっしゃるとは伺っておりましたが、今作品が、初体験でございマス。
ミーハーと言われれば、それまでですが^^;
“綾野剛と幻想的な花“――それだけで、絵にも詩にもなりそうで、ゾクゾクする想いにかられて鑑賞しました。
(年長者が比較的多めでした。監督への期待大のファンの方々か)
女性の肌に咲く花に、まつわる話ですが
花へのサイエンス的アプローチを期待すると、物足りないのかもしれません。
(でも、フィクションだし…^^;)
けれど
女性の胸元に咲く花、というだけで、感じるものがありませんか?(照)
(その感覚は、オキーフの花の絵を見たときにも、感じたかな……^^;)
なので、あちこち、非現実的だと思われる部分は、あるかもですが^^;
この花の幻想に惑わされてみるのが、最善の観方ではないかな~と思われます。
以下、幻想のノーガキです。
▼▼▼
1、黒木華さん (←ハナでなくハルさんだけど^^;)
作品に、うってつけの名前の、黒木華さん♪
この“華“さんが、とても、重要なポジションを、占めていました。
研究員・綾野剛さんの下で、勤務する心理カウンセラーなのですが
華さんは、優しい雰囲気で、花を宿した女たちに、心開かせます。
が、この華さんには、
私は、始め、その繊細さの下にある毒牙のようなものも、勝手に感じていました^^;
それは、優しき女性が、自分でも気づかない(カマトト含む)
もろい様でいて、しぶとい怖さ。
優しい顔で、どんどん入っていく(浸食していく)図々しさ、もとい、積極性。
↑でも、これは、私の勝手な思い込みで
華さんは、イヤ味な方面には行かなくて、強い探究心と意志で、花に対して、行動していきます。
(見た目はか弱そうでも、強い芯はあるゾと)
主役の綾野剛さんを、クールな研究員のままで終わらせないというような
重要かつアッパレな、狂言回しの役どころでした。
2、花ごころ
自分に生えた花を、立派に咲かせたいと思うようになる女たち。
順調に、美しく、開花させたいという願望は
女性の心に潜む、美や恋愛への欲望のようでもあります。
イケメン研究員・綾野剛が、毎日、花の観察に訪れてくれて
今日は昨日よりもキレイになったでしょ、と思えれば、誇らしくも嬉しい気持ちになる(*^_^*)。
でも、満開に咲いてしまえば、採集となり
観察に来た綾野剛とも、もう逢えなくなる…、と淋しく思うと、花も、枯れかかる……orz
女ごころそのものが、花なんですね。
3、綾野剛さん☆と花。
綾野剛さんと花☆というのも、“類は友を呼ぶ“と言う感じでそそられます(*^_^*)
かつ、綾野さんは、妖しい魅力ですよね。
肌に咲くという、花の妖しさに、とても合っています。
この花は、映像化して正解だと思うのですが、デキ過ぎです!!
花というだけで、エロスを感じる、とおっしゃる方もいますが
私も、恥ずかしながら、同感です。
この花の色味!血色の良い乙女の唇のようです(*^_^*)
乙女の肌に咲く、という、生生しさよ……
それ以上は……イエナイ……
やがて、この花の恐ろしい隠れた側面が、出てきます。
そして、綾野さんの、ナイフのようなダークサイドな部分も、重なってきます。
4、花の果て
花は、ただ咲いているだけ、と思ってしまいそうですが
それらとて、永遠の命の中で、むさぼるような生の営みの中にある……
(↓ネタバレ的なので、要反転)
ひっそり咲く姿にも、気味の悪い色気があるのですが
かわいい顔して、侵食する姿には、図々しさを感じます。
そんなダークサイドついでに、
やがて、この花は、綾野剛の胸にも咲くのかと思いました。
が、そこまではせず、
ラストは、キレイに、幻惑の中で終わります。
その、途方に暮れた終わり方も、作品の匂いに、合ってそうですが
私は、綾野剛の胸にも咲かせてくれたほうが、妖しさと美しさが
絶妙に、からまったのではないかと思うのです…………….
(やりすぎかな?)
▼▼▼
面白いといえば、面白く
もうちょっと…….と思うフシも、無くはないかもしれませんが
綾野剛 & シャニダールの花 & 黒木“華”
というコンビに、珍しい光景を見せてもらったと思います。


- 関連記事
-
- 映画『深呼吸の必要』★サトウキビ刈りでリセットしたら仕事に本気出す (2013/09/30)
- 映画『≪シネマ歌舞伎』 ヤマトタケル』★英雄伝<<父と子の物語に感動です。 (2013/09/29)
- 映画『謝罪の王様』★阿部サダヲのBe土下座~ワチャワチャに^^; (2013/09/28)
- 映画『そして父になる』★親になり子になり存在の大きな家族になる― (2013/09/28)
- 映画『シャニダールの花』★ 綾野剛なる花の妖しさwith“華” (2013/09/25)
- 映画『スタンリーのお弁当箱』★ お弁当も友情も“分かち合う“感じがイイ♪withトンデモ… (2013/08/26)
- 映画『幸せパズル』★ マリアの涙に捜していた1ピースを感じました (2013/08/21)
- 映画『少年H』★崇高に苦境を生き抜くは不死鳥のように… (2013/08/12)
- 映画『GIジョー バック2リベンジ』★ アクションはハイパー(^_-)-☆なのになぜ…orz (2013/06/10)