映画『ルノワール 陽だまりの裸婦』★陽光の理想の女&/vs台所の生身の女か…

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作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/161610/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照してください。


巨匠ルノワールの最後の作品『浴女たち(ニンフ)』を描いた時期に、焦点をあてています・


物語は、さほど、起伏には富んでいるわけでもなく
陽だまりの~という邦題がありますが、穏やかといえば穏やかです。
しかし
水面下には、思うところありました!(あとでね)

まず、ルノワールの一生について→ココ参照してください。


生前は生活苦で、死後に初めて、日の目を見る画家は、少なくありませんが
ルノワールは、生前に成功をおさめ、リウマチを患いながらも、
広大な敷地で、死ぬまで描くことができたのは、画家冥利につきるようです。


内容にふれて雑感です。


▼▼▼▼


その絵のモデルは、のちに、次男の嫁となる、デデ。(←実在)
(次男は、その後、映画監督になります。)

デデは、ルノワールの亡き妻の紹介だと言って、ルノワール邸にやってきます。
(レ・コレットと呼ばれる、ルノワール邸が、広い!)

ルノワールは、室内でなく、屋外にモデルを置いて、絵を描きます。
……と言っても、高齢だし、リウマチもあって、車いすで生活し
屋外への移動は、使用人の女性たちに、運んでもらい
リウマチで曲がった手に、筆をくくりつけて描きます。
痛む手は、女性たちが、ケアしてくれます。

さて、↑さらっと書きましたが
この女性たちとの生活と、デデの出現が、この作品のキレどころなのかもしれません。

というのは、まず
この絵を描くに至るまでの、ルノワールの内面の紆余曲折は、ココ
を参照して頂くとして……

以前の、アウトドアの裸婦は、肌の色が青みを帯びていることから、“腐った”ようだと言われ…orz
美しく描いたのに、自分らしさでなく、どこかアングルの絵のようになったり……と
年季がいっても芸術の道は、自分という個性と、たえず、自問するものなのだと思われます。
(精神的にも大変ですね……)

そうこうして、デデをモデルにして、描き上げたというのが 『浴女たち(ニンフ)』
(紆余曲折の末、ルーベンスへの回帰なんだそうな)

デデを演じた、クリスタ・テレ☆
彼女がモデルなら、この女を描きたい!と思わせる。
ピチピチの柔肌は、最高の女性として描くゾ!と思わせる。
……そんなミューズであります☆

血色のいい、ふくよかで、これぞ“わが女性たち”!と叫んでいるような女性像を、
ルノワールは、ついに、描くに至った!

そうなのですが、!をつけるほど
その経過を、ドラマチックには、演出していません。

人を幸せにする絵を描きたいと言っていた老巨匠は
描くことを楽しみながらも、ストイックな感じで、描いています。

けれど、芸のこやし、と申しましょうか
女性に、ビーナスのごとき美を追求する男性は、必ずしも、聖人君子ではないと思われます……
芸のためなら誰かも泣かしたんじゃないか……
自分が泣かさなくても、巡り巡って泣く女もいたんじゃないか……

会話の中に、ルノワールと“近い関係”になったために、屋敷を出ることになった女性もいたことがわかります。
(次男は彼女を気に入っていたらしい……)

印象的だったのは、台所のシーン。

モデルとして滞在したデデが、使用人の女性に、食事を頼んだら
「自分で作ったら」と断られる。
使用人の女性たちは、自分たちも、デデと同じようにモデルでもあると言う。
今はモデル専門のデデも、順序が逆なだけで、自分たちと同じ使用人だと言われる。

そのやりとりの中で、怒ったデデが、皿を何枚も割るシーンは
平穏な水面が、大きく波立ったような、激しいシーンでした。
が、そのガシャーンと言う音で、この作品は、キュッと締まった、というか
私の目が、覚めました^^;

恐らく、彼女たちは、なかば、愛人のような存在で、生活していたのではないでしょうか……
赤ちゃんのいる人もいましたが、その子も??(詳細は不明です。考えすぎならゴメンナサイ)
よく言えば、家族なので
愛憎相半ばしながらも、ルノワールの世話をすることで、平穏さを保っていたところを
まるで、女神のような感じで、デデがモデルでござい、という立場でいるものだから
彼女たちは、“女の意地“が炸裂したと思われます。

………でも、そんな様子は、絵を描いているルノワールは、知らない……
彼にとって、陽だまりのような女たちが、“いさかい“を起こすような存在だとは思っていない……かも……
彼にとって、女性は、“たっぷりした脂をたたえた、美しい肌をもつ存在“でしかない……のかも……

女は、腹の中では、何思ってるかわからない、怖ろしい存在でもあるのに―――(汗)
と言う感じで、このシーンは
ルノワールが、理想とする、女性の美の極致をめざす邸宅のなかで、一方では
ルノワールが知らなくていい “生身の女の本音“を見せたようでもあって、
その対比も、作品の面白さに、なってるようでした。


▼▼▼▼


外の日差しが、柔らかで、温かく
ルノワールを描くのにふさわしく、美しい映像でした。

毒気の少なそうな作品かと思いきや、
女の城である台所のシーンは、
ルノワールが描く“女“というものについて、どうよ!とぶつけられた感じで
意表をつかれましたね。

モデルと父子の骨肉の三角関係になるでもなく
淡いタッチの作品かもしれませんが(失礼!)
豊満な脂は、ノッてます(*^_^*)












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