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映画『セールスマン』★タイトルが『セールスマンの死』でないのがミソかと


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作品について http://cinema.pia.co.jp/title/172417/
↑あらすじ・配役はこちらを参照ください。

監督:スガー・ファルハディ

夫だと思って、アパートの入り口と玄関の鍵を開けた妻は、
入浴中に、誰かに襲われてしまった!(>_<)

イスラム圏には、イスラム圏の価値観がありますが
そうでなくても、恐ろしい状況です。

傷つき憔悴し、そっとしてほしい妻に対し
怒りにまみれた夫は、犯人捜しをします。
犯人は見つかるのか?
見つかったら、どうするのか?
興味がそそられます。

そして、スパイスになっているのが、劇中劇:『セールスマンの死』。
(夫婦は趣味で劇団に所属している)→参考


“結末”への運び方がスゴイ!
あの“成り行き“は、見ている私にも、ソノ気にさせる……
“納得“させられるのです。


▼~▼ 以下ネタバレ雑感です。(解釈違うときスミマセン)
▼▼▼

なぜ、妻は、(男に)襲われてしまったのか?

それは、夫婦が、引っ越してきたばかりだったこと。
まだ、荷物も置いたままで、気配を残していた先住人は
実は、娼婦だったらしく
彼女を訪ねてきた男が
妻を、その女と間違えたのだ。

実際、妻が、何をされたかまでの描写はなく
浴室に残った血が、妻の“痛み“を暗示させる。

娼婦の元に通う男のことだし
あとで、男が、“お金“を置いていったのがわかることから
“最悪“の事態も、想像できるのだが
いくら、入浴中の女性とはいえ
人違いがわかった時点で、“大ゴト”には至っていないと
信じたいのは、甘いですか?

たとえそうでも、男に襲われた妻を、
救助してくれた近所の人には、知れてしまったし、
心配する同僚は、
悪意がなくても、それを知ってしまった。

妻には、それ以上、
このことには触れてほしくない“腫れ物”となった“事件”だが
夫は、ソイツを成敗したい気持ちでいっぱい。
確かに、正義の鉄拳は下してやりたいが
警察や法に訴えるとなると
結局、原告(妻)が、もっとボロボロにされる恐れがある…

夫は、一人で犯人捜しをし、若い男が浮上し、誘い込む段取りがとれた。
(ここまではサスペンスタッチでドキドキする)
すると、その男の代わりに老人がやってくる。
老人では話にならないから、若い男に来てほしいと食い下がる夫。
だが……


▽以下ネタバレ要反転▽
▽▽▽

実は、その老人こそが犯人だった。
夫は、老人が娼婦通いをしていて
妻が巻き込まれ、傷害されたことを
老人の妻子に、暴露しようと試みる。

体調が悪いし、簡便してほしいと老人は言うが
夫は許さず、引っ越し前の空き家に、老人を閉じ込め
『セールスマンの死』を演じにいく。

『セールスマンの死』は、敏腕セールスマンが、老いては
光を失い、落ちぶれて、最後は彼の死で終わるというもので
死の匂いを暗示させる。

実際、夫が戻ると、閉じ込められた老人は、死にそうで
殺人はまずいゾ!というムードに。
そうこうして、妻が来るが
妻は、もう、あのことの延長にはいたくない思いだ。
罰とか復讐などは、考えたくない……

やがて、呼ばれた老人の妻子も、そこにやってくる。
彼らは、なぜ呼ばれたかわからないまま
瀕死状態の老人を、夫婦が蘇生させた現場に遭遇し
夫婦を、命の恩人だと感謝さえする。

妻は、被害に遭った内容について
男に髪を触られた“あと”のことは、記憶にないーと言っていた。

“あと”は、恐怖と羞恥で、覆われたのかもしれないが
“再会“した男は、家族に愛され、死にそうになっていた
弱き老人だったー

どうです?
この状況で、男に怒りや憎しみを、どこまでストレートに向けられます?
瀕死の人間の、息の根を止めるようなことは
憎んでいても、なかなかできないのが、人間だと思うのです…….

ここで、『セールスマンの死』を。

この老人も、このセールスマンのように
どうにもならなくなったら、あとは死ぬしかないのか
一度吹き返した命が、再び、危険に晒される。
到着した救急車が、救命してくれたことを祈るばかり……

ただ、現実は、芝居ではない。

夫婦が引っ越しする羽目になったことも
老人に襲われてしまったことも
その人を恨むような事態になったことも
不運と言えば、不運な現実だ……orz

けれど、死をもって償う終わり方で、
人の心に、平安はあるのか……?(と問うているよう)

劇中の“死“は、あくまでも”象徴”。
芝居は芝居。現実は現実。

現実の“セールスマン“=老人は、死から免れてほしい。
妻の優しさが、私の心に、そう響きました……

▽▽▽
▼▼▼

女性が、男性に襲われた“事件“の犯人捜しを
サスペンスの様相で、引き込みながら
襲われた“恨み“の行く先を
ドラマチックに、そう見せるか!という展開が、とても面白かった!

PS:題名が『セールスマン』であって『セールスマンの死』でないのが
ミソだと思う(^^♪ 

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Re: No title

>marrさん、こんにちは☆

襲われる「シーンのなま生しさはないので
その後の経過を、静かに追っていけますよ。

深く興味深い作品でしたよ。(^_-)-☆



> 重い内容ですがそれだけじゃない心の部分が見応えありそう♪

No title

重い内容ですがそれだけじゃない心の部分が見応えありそう♪
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こんにちは☆
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