映画『羊の木』★彼らが“普通”に生き直すことを


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作品について http://cinema.pia.co.jp/title/171421/
↑あらすじ・配役はこちらを参照ください。
(原作とは異なるようです)

・月末:錦戸亮
・宮腰:松田龍平
・文:木村文乃
・杉山:北村一輝


元殺人犯6人は、受け入れ先の魚深市で、それぞれ自活する。
彼らの素性がわかり始め、問題も生じ始める中
担当職員:月末は、彼らの1人:宮腰と親しくなり
文らと、バンド練習も始める――

それぞれの事情があるとはいえ
元・殺人犯である、彼らの生活の端々に
当初、危険ムードを匂わせるのは、ニクイ。

地元のお祭り(のろろ様)を、転機としながら
段々、宮腰に、“その後”の照準が合っていく。
(松田さんの異様さは絶品!)
信じるか疑うかーと、ありますが
問われているのは、それだけではないのかも……

▼~▼ 内容にふれて雑談です。(違うときスミマセン)
▼▼▼

素性を隠して、市民として、働く彼ら6人。
1度でも、人を殺したことがあれば
そのことに対しての恐怖以上に
これから起こるかもしれない恐怖を、人は、抱くのでしょう。

彼らは隠すことで、“普通の人“になっていましたが、
バレたら、拒否か受容かを、経験することになった。

人は、“印象“どおりーというセリフもあるが
噂でなく、接する自分が、その人のことを決めればよい
というのが、1つ、ポイントかもしれない。
(親の人間関係も、子供が干渉せず、親が決めればよいことも一例か)

印象からすれば、杉山は、悪さしそうで(汗)
案の定、ヤクの密売を、宮腰に持ちかける。
しかし、宮腰は、真っ当に生きようとしていて
月末のバンド練習にも参加し、“友達関係”になっていく。

↑ソコ、個人的に、微妙なツボかも……
文をめぐって、“三角関係“のようにもなった宮腰が、月末に、
「ソレって、市役所職員として?あるいは友達として、言ってるの?」
と言ったとき、「友だちとして」と答えた月末の、一瞬の間には、
疑念を、感じさせるものがあった。

多分、月末は、職員としての誠意を尽くしつつ
“親しく“、親身に、友人の気持ちで、接してきたと思う。
けれど、心底、“友達“と呼べるかと言えば
幼なじみや同窓生とは、違うだろう。

更生しようとする人を応援しようとするのは、人道的にはアリだとしても
宮腰には、少年期に殺人の前科もあった、と新たに知った月末に
更生への疑問と不安が生じてしまったのも、ムリはない。

そんな過去の事実は消せなくても
宮腰は、配送の仕事をこなし、生きなおそうとしていたと思う。
しかし、やはり、“過去”は消えてくれなくて
宮腰を恨んで、捜しに来た男が現れる。

刑務所で罪は償われたーとしても、
被害者側の不利益が、償われるわけではなく
犯罪者には、過去の呪縛は、付いて回る現実がある。

宮腰は、自分の未来をつぶしそうな、“過去の男“を殺した。
連鎖的に、杉山をも殺した宮腰は、もはや、残忍な殺人鬼そのもの!(>_<)
ソレが、宮腰の本性なのか?
もしも、宮腰の前には、未来を正しく導く者だけがいたとしたら
彼は、殺人を繰り返す必要はなかったと思うが…

元殺人犯の更生を信じるか信じないかーという問いかけがあるなら
それは、その人の(資質の)問題というよりも
周りの人間関係次第なのかも、と思えてくる。

シャバという、現世で生きていく以上、浄化世界は、望めそうもない。
(前科者でなくても、イイ人ばかりというわけでないから)
決して、殺人願望などではなく
“普通の人“として、生きたいがために
未来にも、殺人を重ねそうな不安を抱いた宮腰は
“のろろ様“の伝説を引き合いに出し、自らを葬ろうと
言い伝えに従い、月末を巻き込んで、2人で崖から海に落ちた!
月末は生還するが、宮腰は浮上しなかった……

さて
「羊の木」の絵は、清掃員になった元殺人犯の女性が拾ったもの。
彼女は、命の償いをするかのように
死んだ生き物を、埋めてやり、土饅頭を作る。
ラストには(宮腰の投身のあと)、その土饅頭の1つに、双葉が生えていた。
あたかも、“羊の木”の始まりのように。

羊の木は、木綿が取れる木との誤解(思い違い)だという。
元殺人犯の彼らが、刑期を終えてシャバに出たら
再び、“普通の人“として生きていけるー
というのは、願望であっても、誤解なのかもしれない……
世間の目は、キビシイ…orz

一方、世間の冷たい目から守るがごとく
温かく、接してくれる人たちがいるのは
再犯を防ぐということでも、大切なことかと。

過去だけでなく、“今“も殺人を重ね、将来にも絶望した宮腰。
彼は、“普通の人“として、生きていくはずだったのに…orz
けれど、彼のせいで、将来を奪われた被害者(や家族)は
彼が、“普通の人”になることを赦せないとしても、それも理解できる…

土饅頭に芽生えた双葉は、羊の木のよう?と前述したが
もし、生まれ変わるのならば
“誤解”でなく 本当に、“普通の人“として生まれ、生きてほしい。

途中まで、月末の“友人“として、不器用ながら
“普通”に、生きようとしていた宮腰が、むしろ、いじらしい。
演じた松田さんならではの、モロさと危うさの絶妙な風情が
“普通”に生きることの難しさを、問いかけてくるようでした。

▼▼▼

元殺人犯を受け入れた町のお祭り~のろろ様~。
かなり、インパクトあります。
まともに見てはいけないそうですが
チラ見すると、土偶のような大魔神のような……(*^^)v


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