映画『劇場』★ラストの“昇華”その展開絶賛です!(^^)/

作品について https://cinema.pia.co.jp/title/182498/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照してください。
・永田: 山﨑賢人 ←前衛劇団を主宰
・沙希: 松岡茉優 ←女優志望の学生
生活に困窮した永田は、町で、同じスニーカーを
履いていた沙希を見つけ、近づいた。
まもなく、永田は、沙希のアパートで、暮らし始めた――
(原作未読です)
山崎さんは、スッキリしたイメージの俳優さんだったので
ムサい雰囲気の永田を、どう演じるのか、気になっていました。
一緒に暮らし始めた男女の“経過“を、見るのですが
永田の“胸中エッセイ“が、ナレーションで語られます。
(複雑な内面の独白を、映像だけで表すのは、難しい?)
“読み聞かせ“のような感じで進むのかーと思っていましたが
ラストに、面白い“仕掛け“を見ました!
同時に、予想外に、心震えてしまった……
▼~▼内容にふれて.雑談です。(ネタバレ!) 違うときスミマセン
▼▼▼
沙希が、彼氏:永田について、褒めて、人に話したとしても
“最低な奴“と言われてしまうような、永田。
居候なのに、光熱費も払ってくれない。
なのに、TVゲームに興じる永田……
演劇人としてのプライド高い永田は
沙希が、ほかの芝居を見るのも嫌がるようで
沙希は、気を遣っている。
(永田を尊敬する沙希は、さほど苦でもなさそうだが…?)
そんな永田の“面倒臭さ“―いや”繊細さ?“が
吐き出される、独白ナレーションは
永田が主語なのに。
沙希を客観視する印象で、距離を感じてしまう…
いつもニコニコして、明るいムードの沙希は、イイ☆
優しくて、なんでも許してくれて、受け入れてくれそうな
ムードむんむん♪
すると、つい
甘えてしまう気がする……
都合のイイ人扱いされソ……汗
ニコニコ優しいと、つけあがる人、いません?(>_<)
永田は、沙希が笑ってる時間が、永遠に続けばいいと願う一方で
彼女の優しさに触れると
自分の醜さが強調され、苦しみが増す~とも言った。
さらに
沙希が静かにしてる静けさが、大きな音になって神経を逆なでする~
などとも感じる……
↑身勝手ですよねーと思っていると
身勝手な自分に沙希が不憫だーなどと自己反省の先制ナレーション。
こちらが批判するスキを、与えない…
↑こーゆー(悩み方をする)方は、個人的に思うには
一言でいえば、つきあいにくい……(汗)。
彼っぽく言おうとすれば
僕の意識の目と言う目が、あらゆる角度から
僕の体を通って、心の中まで
グサグサと突きさすように、見つめてくるのだ――的な
自意識の強さを、感じてしまいます……….
そうこうして、執筆の仕事が増えた永田は
沙希を疎ましく感じ、別に暮らすことになった。
(身勝手なのだが、距離を保つのも大事かと)
そのくせ、永田は
沙希が、バイトの店長と芝居を見に行ったことが、面白くない。
彼氏(自分)を演劇人だと、人に話していなかったことを
バカにしてるのか!と怒りもした。( 一一)
↑威嚇しているが、プライドというより、自信の無さなのか…
「明日忘れてくれるなら、手をつなぎたい」
と言った永田は、シャイなのか?
刹那に生きているからか????
しばらくメールの返信も、しないでいたのに
他の男と帰ったのを知ったら、速攻で、沙希を“迎え”に行った永田。
二人乗り自転車で、後ろの沙希に、話し続けた永田は
言葉のヒモで、沙希をグルグル巻きにしたような……
奪い返しは、愛なのかもしれないが、束縛でもあるような……
~中略~
沙希にとって、“何も変わらない”永田と離れ
沙希は、地元で就職した。
演劇人:永田には、変わってほしくないーと思いつつ
恋人なら、イイ方向に変わってほしいのも、本音かと…….
東京を離れる沙希の荷物を、一緒に、整理する二人。
永田作の台本を見つけ、読み合った二人。
やがて、永田は、沙希に、話しはじめた。
すると、場面は、沙希のアパートから、舞台に変わっていった!
「演劇でできることは、現実でもできる。
「今から俺が言うことは、全部本当のことで、全部できるかもしれない」
永田は、こうしたい、ああしてあげたい、そうしようという願望を
沙希のために、語り続けた。
未来の希望・願望を、ただただ語り、希望ある言葉を
どんどん、重ねていくだけのことなのに
胸が熱くなってしまうのは、どうしてだろう……
ただただ、語りかけてくれてるだけなのに
どうして、涙まで…………………
それは、きっと、ただそれだけのことではないからだろう。
沙希のことを思い、沙希の目をみて、沙希の心に向って
まっすぐに、語っているからだと思う。
思えば
恋人やパートナーは、普段、こんなにも熱く、向き合ってくれてますか?
ツーカーのつもりなのか
アレとかソレとか、あっちを向きながら、用事を言うだけで
耳にだけでなく、心に届くことを、言ってくれますか?
恋人でも、なれ合いでも、なんとなくそこで暮らしはじめて
よくも悪くも、なじんでいくと
そこが1番“安全”な場所になるのは、安らぎということで
それは、1つの、終着駅なのかもしれないが
そうしているうちに、空気のような存在にもなる…
必要不可欠なーという意味でもあるが
意識にのぼらない存在にも……orz
今、実現可能かどうか、わからないことを
嬉々として、語っている永田。
明日には忘れてほしいーなどとは言わず
これからのことを、希望をもって、話す永田には
目の前の沙希は、空気ではない。
「1番会いたい人に会いに行く
こんな当たり前のことが、どうしてできなかったんだろう」
そんな、沙希に熱く語りかける芝居を、客席から見ていたのも、沙希だった。
(このダイナミックな構図は、良い!(^^)/)
二人の思い出の日を、芝居にしたのかもしれないが
芝居の中で、永田は、しっかり、沙希を愛し続けるのだろう。
それは、懺悔のようで、今さら感もなくはないのだが
沙希ちゃん♪と、客席(の沙希)に語りかけるのは、ズルい……
ダメ押しじゃん……
演劇がある限り、絶望することはないんだ!と
永田が、確信(覚醒)したように
その芝居がある限り、二人の愛の思い出も、不滅だと信じたくなる!
だけど
それが芝居だから、よけい切なくなるんだけど…………..
▼▼▼
繊細で。プライド高く、メンド―(汗)な永田は
苦手なキャラですが
山崎さんの嫌味のないサラっとした雰囲気が
絵的には、よかった印象です。
そして、そんなこんなの永田が
ラストに見せた“芝居“は、絶賛です!(^^)/
そんな感動があるとは、思いませんでした☆

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