映画『殺人の追憶』☆未解決事件の結末は深みを増していった感

作品についてhttps://cinema.pia.co.jp/title/4890/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照してください。
・監督; ポン・ジュノ
・パク刑事: ソン・ガンホ 地元村の刑事
・ソ刑事 ソウルから来た若手
1980年代の未解決の連続殺人事件を
基にしたそうで、観るのが怖かったのですが
残虐性より、高いドラマ性と聞き、鑑賞☆
▼~▼内容よにふれて雑談です。(ネタバレ!)
▼▼▼
畑の側溝。
蓋の下に押し込まれた、少女の遺体から始まる。
地道捜査のパク刑事らに
論理的ムードのソ刑事が加わる。
2人目の被害者も出て、必死さのあまり
誤認逮捕・容疑者の拷問もしてしまう刑事だが
一方、噂も含め、聞き込みし
この人か?この人か? (遺体の状況から、どんだけの変態?)
ヤバそうな人を、挙げていくのだが……
そんな中
ソ刑事のさりげないセリフが、ミソ☆
「書類は、嘘をつかない」
記録の正確性を疑わない、素直さョ。
合理的で、冷静な姿勢のソ刑事だが
被害者が、自分と会話し
絆創膏も貼ってあげた少女だと、気づいたときが
印象的だった。
人生の一部に、触れたことがある人への思い入れは
誰しも、親身さゆえに、感情がゆさぶられるもの…
ソ刑事の、犯人逮捕への執念が、高まる。
一度は容疑者とされた、知的障害の青年は
そんな、ソ刑事のおかげで
容疑は晴れたものの
意思疎通がうまくいかず、結局、残念なことになるのも
この犯罪の“被害者”と言えるかもしれない……
~中略~
そうして、雨の日のリクエスト曲と犯行日の一致から
ある男が浮上し、DNA検査の結果待ちとなる。
一致間違いなしと信じた、ソ刑事だったが
書類の結果は 「一致とはいえない」
愕然としたソ刑事は、結果を疑い、“無視”の姿勢!
↑ココ、ツボ☆
当時のDNA分析の、精度のせいだと思うが
「書類は、嘘をつかない」 と
客観的な正当性だと信じたものに
裏切られた、失意と怒り……
その爆発的な熱さが、人の生身の温かさを感じる。
パク刑事に促され、解放された容疑者は
トンネルの奥へと、逃げ去っていった。
限りなく黒に近い男が
闇へと、消えていくー
迷宮入りを予感させる、ニクイ光景☆(^^)/
20年ほど経ったあとのことも、良い☆
警官をやめた、パク元刑事は、あるとき
仕事の移動中、あの畑の側溝に寄ってみた。
すると、少女が寄ってきて
最近、ここに来た“他の男”の話をした。
あの犯人だ!と察したパクが、風貌を尋ねると
“普通”の男だと、少女は言った-―
↑ココ、絶妙です!(^^)/
犯人は、いかにもな、ヘンタイ男ではなく
どこにでもいる、普通の(まともなor善良な)人として
ずっと潜んで、今も近くにいるという、恐怖の事実!(>_<)
事件は、また起こるかもしれない…( 一一)
ゾっとする危機感を匂わせる
パクの顔アップで終わるのも、印象的だ!(^^)/
▼▼▼
未解決事件の題材ですが
消化不良になることなく
むしろ
結末に向けて、深みを増していった感がよかった☆(^^)/

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