映画『ザリガニの鳴くところ』☆湿地に生きた彼女の人生譚:真実は1つ

作品について https://www.allcinema.net/cinema/384781
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照してください。
・カイア:デイジー・エドガー=ジョーンズ 湿地に一人で住む娘
・テイト(♂): カイアの友人
・チェイス(♂): 裕福な青年 遺体で発見
湿地のやぐら下で、チェイスの遺体が発見された。
遺留品からカイアは逮捕され、裁判にかけられる。
弁護士に語ったカイアの境遇が、映像となる。
“湿地の娘”と呼ばれ、“町”の人から蔑まされたカイアは
元は、両親と兄姉と住んでいた。
しかし、父のDVから、母も兄姉も去ってしまった、
父と二人きりでも、うまく立ち回っていたが
その父もいなくなったあと
カイアは湿地で拾った貝を、親切な店に売って
生きながらえてきた――
数奇な境遇の娘の生きざまを、応援しながら見ています。
殺人犯なんて冤罪だ!と思いながら。
そんなゴールは、判決ではなかった。
そのあとも、彼女の人生は続くのだが――
▼~▼内容にふれて雑談です (▽ネタばれ) 違うときスミマセン
作品には悪い男が2人。
① カイアの父親(DV夫)と②チェイス(クズ)。
気分で暴力ふるうのは、ホント困る……( 一一)
① 日常茶飯事のDV夫も困るが
② 豹変して暴力をふるう(元)彼氏も困る…
ひとりで生きるカイアを気にかけてくれる善人は
お店の夫婦。
特に奥さんは、聖書の教えを夫に示して
ためらいなく、救いの姿勢を見せていく。
↑どんな形でも、心に“神様”の存在は必要だと思う。
自分の善行の規範となるし
謙虚に生きられると思うから。
お店のご夫婦の思いやりは、心強い。
“町“の人に、彼らの爪の垢でも煎じて飲ませたいョ。
子供の頃から川で顔なじみのテイトと
親しくなっていったカイア。
漁師の息子だが、家業を継がず
大学に進学するという。
彼は、カイアに文字を教えたり、本を貸してくれたりして
カイアの助けになるイイ人☆
恋が芽生えても、欲望に走らず、彼女を“大切”にした。
そんな彼とずっと幸せにーと願うのだが…
独立記念日には、大学から戻ると言うのだが…
(『木綿のハンカチーフ』にもあるように)
彼は戻らなかった………orz
事情も変わるから、仕方ないかもしれないのだが
失恋の痛手は大きい……orz
そうこうして、(女グセの悪い?)
金もちボンボンのチェイスが、すり寄ってきた。
失恋の痛手もあってか、彼の“押し“を愛と思い込んで
イイ仲になったカイア。
(でも、どーも、鼻につくのよ、チェイスは……( 一一))
~中略~ やっとテイトが戻るが赦せないカイア…
やがて、チェイスが本性のクズ性を表した。
婚約者がいるのに、カイアを弄んでいた。
関係を拒否したカイアに暴力をふるい
カイアの家もメチャメチャにした。
暴力で“支配“するように、その後も付け回した!(>_<)
カイアいわく
孤独でいるのと、恐怖におののくのは違うと。
暴力人と関わる位なら、ひとりでいるほうが百倍まし。
かつて子供たちを置いて“脱出“した母親は
母親失格かもしれないが、そこまで追い込まれたということ。
カイアも今その立場になって、母を理解できたのが
いいようで悲しい……
カイアは、テイトの勧めで
湿地の生物のスケッチの出版に成功し
新しい世界を切り開いていた。
(結局、テイトはイイ人ということで☆(*^^)v)
そんなときに、チェイスが変死し
カイアが、容疑者になってしまったのだ!(>_<)
裁判では、“湿地の娘”という蔑視線の色眼鏡でなく
アリバイもあるし、公平に判断してほしいと
弁護士が訴えた甲斐もあり
カイアは無罪となった。(よかった☆(*^^)v)
そうして、カイアはテイトと結ばれて
死ぬまで幸せに暮らしましたとさ……
――なんですが……
▽要反転▽ ネタバレ!
年老いたカイアの死後、テイトが見つけた
とあるノート。
そこには、チェイスが死の時に着けていたはずの
貝のペンダントが、はさまっていた。
チェイスに襲われて、殴られ、慄いていたカイア。
彼女の“生態系論“からすれば
捕食者を葬るのもありで
死は(悲劇でも)罪でもない。
事故か意図的かは不明だが、カイアがチェイスの死に
深く関わっていたのが、事実のよう……
(多分殺したのかと)
それこそが
ザリガニの鳴くところまで、逃げ切ったということか…
▽▽▽
▼▼▼
母は、カイアに、危険なときは
“ザリガニの鳴くところ”まで逃げよと言ったらしい。
子供の頃から、たくましく生きてきたカイアは
幸せをつかみとり
生き切って、逃げ切ったー
私は、ソレでいい。

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