映画『イニシェリン島の精霊』☆終わらない理不尽も永遠かorz

作品について https://www.allcinema.net/cinema/384204
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照してください。
・パードリック: コリン・ファレル
・コルム: ブレンダン・グリーソン
・シボーン(パードリックの妹): ケリー・コンドン
“イニシェリン島”は、アイルランドの孤島。
本土では、内戦が続いていた。
いつも仲良くパブに行っていたのに
ある日急に、コルムから絶交されたパードリックは
困惑してしまったー
コルムが絶交した理由を知りたいのと
二人の関係修復を願いながら、見入る。
けれど、作品案内には、“不条理“の文字があった!(>_<)
▼~▼内容にふれて雑談です。(ネタバレ!) 違うときスミマセン
▼▼▼
1. コルムの理由
コルムの理由は、パードリックが退屈なのと
好きな音楽に没頭したいからだと。
(音楽は、永遠に残るものだから)
だからといって
パードリックが話しかけてきたら
自分の指を1本ずつ切って届けるぞ-などと言うのは
言い過ぎかも……( 一一)
納得できないコルムは、なんとか関係修復しようと
話しかけてしまうのだが、あだとなり
コルムは切断指を、パードリックの家に投げ付け
それを口にした愛ロバは、死んでしまった……orz
コルムを恨んだパードリックは、“報復“に打って出た…
2.パードリックの妹シボーン
気丈で、チャキチャキとしっかり者なのが、魅力☆
だが
行き遅れだの愛想がないだの、島の人に言われ放題。
閉塞感、“悪意に満ちた”島の生活で
ひとり涙するのが、痛ましい……
読書を好み、本の世界に逃げていたかもしれない
彼女も、ついに島を出る決意をする。
困惑したのは、兄。
「俺のメシはどうなる」
あああ、ソレ言っちゃダメなやつ……( 一一)
(妻とか姉妹とか同居女性に、炊事(家事)を依存していると
この言葉、出るらしい……
その女性への心配や配慮でなく
自分のメシの心配が先立つという、サイアクの意思表示…(>_<))
島での生活での、理不尽や矛盾や不愉快や不満…
それらを耐えて、諦めて生きることを終わらせた妹は
幸せを手にし、兄にも“こっち“へ来るように誘った。
しかし、パードリックは“理由をつけて”
島にとどまる意志を告げた。
それは、“言い訳”であって
思いきりの悪さ?にすぎないものかもしれないけれど
明確にできない理不尽な理由が
漠然とあったかもしれないことも、否定できない…
3.『イニシェリン島の精霊』
コルムがパードリックと絶交したあとに
完成した楽曲のタイトルがこれ。
この島に精霊などいないが、響きがいいからという理由で命名。
そんなものなのだ………………………………
必ずしも、納得できる理屈や理由があるわけではない、
権力をかさに殴ることに悪びれない警官。
他人に届いた手紙を、平気で読む店の女主人は
売ってやってるとばかり、お客にも横柄でイヤミだ。
シボーンが、島にある“悪意“と言ったが
いわれなく、人に心身を傷つけられるのが
常態化しているような気風?だと
いきなりのわけわからない絶交というのも
その1つであって、普通にある理不尽として
妙に、納得さえできてしまうよう……
4.終われない理不尽
“親友”との“仲直り“・平和的解決を
パードリックとともに、願っていたのだが
愛ロバの死の報復が、容赦なかった。
パードリックは、コルムの家を(予告して)
放火した!!!!
生き延びたパードリックは、“あいこ“として
パードリックに和解を申し出たが
今度は、彼が応じなかった!
自分が仕掛けた“喧嘩“でも、自分が収めたら終わるわけではない。
傷つけられ、奪われたものがあれば
相手の感情は、収まりどころを失う。
本土の内戦は、終わりを迎えたらしいが
「終わらせられないものがある」
パードリックは、和解を拒否した・・・・・・・・・・・・・・・・
この結末、心にパンチくらった……………orz
そもそも、絶交の始まりに明確な理由がなかった。
(退屈だから?なんだそりゃ)( 一一)
理不尽な絶交ではじまった物語は
舞台となった島にあふれる理不尽も見せた。
(そこらじゅうに、あるもんなんだろ……)
わけわからない“不和“は、子供から大人まで経験した。
子供の頃、ナニカを見せっこしていたら
急に、私と話さなくなった子。
その前、仲良くしていたのに、数日休んだら
私だけ、のけものにしはじめた、クラブの子…etc.
相手にはそれなりの理由があるのかもしれないが
人の気持ちや態度は、どうにもできないから…orz
コルムは「音楽は永遠♪」と言ったが
同じように、いかんともしがたい“理不尽“も
永遠に続くものなのかな……
と思うと、すごくすごく、やるせない………………
▼▼▼
辛くかなしい
人間の性(さが)を見るような結末なのに
だからなのか
現実味をおびた納得をも感じた。
そんな自分が、ちょっとさみしい…………orz

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