映画『さよならほやマン』☆深い“痛み”をどうにかするアフロ良き(^^)/

作品について https://www.allcinema.net/cinema/389832
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照してください。
東日本大震災から10年余が経った、石巻のとある島。
漁師のアキラ・シゲル兄弟のもとに
東京の漫画家:ミハルが、たどりついた。
大金をちらつかせ、ミハルは、兄弟の家を買うと言い出したー
急にはじまった、男女3人での共同生活。
予告では、“再生”の物語というがー
実は、私コト、“再生”の物語―と銘打った話は
とっつきにくいのです……………( 一一)
“再生“というのは、一度、ブッ壊れたものが直るー
ということだと思いますが
人の心や生活が、“再生“というのに値する状況は
前に相当、“ブッ壊れた”状態であると思っていて
ちっとやそっとのセンチメンタルから立ち直ったくらいを
“再生”などと、軽々しく(汗)、言わないでほしいナー
などと、常々、思っているので…………….
必然的に、本作への見る目も、序盤からキビシ目です!(^^)/
冒頭、ほやをイメージしたほやマンが登場。
このゆるキャラ?に、油断するんですよ……
▼~▼内容にふれつつ雑談です。(結末はナイショ!)
▼▼▼
1.漫画家ミハル
島に来たミハルが、なんとも、ズべ公なんです……(汗)
島にしたら、異物混入みたいな……( 一一)
かんじ悪ッ!!!(>_<)
けれど、ワケアリ(すねに傷もつというべきか)の
ズーズーしいスベねーちゃん、というキャラだからか
兄弟の家に、転がり込むのも、違和感ない。
ミハルも、ココが、震災の被災地と知っていると思う。
けれど、10年も経てば、もう普通だと思っていたかも。
マイペースに、島人と接しているかぎりは…
けれど
いくら、マイペースに生きていても。他人には他人の気持ちがある。
優しいおばさんに、ちょっと、どつかれたときは
私も、ビックリした。
2.漁師なのに、海のものを食べない兄弟
ユーチューバーになろうと、ふだん、収穫している“ほや”を
イメージしたほやマンになって
動画製作したアキラ(とシゲル)。
そんな二人だが、震災後から、海のモノは食べていないことを
“ほや”を、むしゃむしゃ食べていたミハルは知った。
それは、兄弟の両親が、震災の日に、舟を出してから
海から帰ってきていないから―――
↑このことを知ったとき、私は、心をえぐられた。
もう10年も前のことで、今は、ふつうの日常に戻っているー
と思っているのは、表面的なことにすぎない……
ふだん、豪快に明るく、弟(ややナンある)と暮らしてきたアキラの
心の中にある闇の深さは、あたかも深海だったのか……orz
ミハルの手伝いをしていた弟:シゲルは
ミハルと一緒に、ほやを食べたとき
ずっとがまんしてきたと、言い訳するように、アキラに言った。
すると、アキラは、爆発した!
自分もずっと、シゲルが生まれたときから、我慢してきたと!
3.ハルコおばさん アキラの親戚。
優しいおばさんだが、彼女の“深海”も、深かった。
自分にも、いろいろあるんだ!と
ミハルを、急に牽制したのも、ツボ。
愛想よくて、世話やきの、優しいおばあさんは
忍耐強い人だと思いこんでいるのか
悩みなんてないと思うことは(思われることは)
ままあることだと思う……
キャンキャン、不満を吠えていればわかるけれど
優しい人は、黙って、怒り・悲しみを
優しさに変えていたりするんですよね……
ハルコが、アキラに語った
“島を出たいと思った話”も、身につまされる人はいると思う。
ふらっと、島にやって来れる人には(その人にも事情はあると思うが)
ハルコの感情の芯は、理解しがたいかもしれない………..
ミハルが購入しようとした兄弟の家は
実は、震災前に、他人の手に渡っていたことがわかった!(>_<)
~中略~
4.アキラの慟哭
不幸の真っ最中に、悲しいことはわかる。
けれど、10年も経ったとき、その悲しみはどうなる…?
ほやは、成長し時が経つと、脳がなくなるという!
10年も経てば、悲しみを感じる脳も、消えたかと思いそうだが
そんなことはない。
表面的には、痛みがなくても
傷はいつまでも、深いところで、うずいている……
アキラの痛みは、アキラだけのものじゃないー(byミハル)
その痛みを癒すには
ちっとやそっと、さすったくらいでは癒されない。
ズべ公ねーちゃん(汗)のような、パンチの効きすぎた着火剤が
必要なのかもしれない。
アキラは、決心して、沖に出た。
そして、あのときの両親の影に、慟哭したーー
▼▼▼
終盤にかけて、アキラ=アフロさんが
いい味じんわり出してきた!(^^)/
ビンタの応酬?&慟哭は、「革命」の熱量か!(^^)/
震災のことを思い出すと、今でも、目頭が熱くなってしまう…
そんな私が観たからか
話が進むにつれ、見入ってしまった…….
“人の痛み“と”痛みのやり場”を見せてくれた逸品☆(*^^)v

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